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いとおしいつながり 

人と人との出会いを一本の赤い糸で表現したノルウェー発の絵本です。
手にした糸に導かれて初めて出会う二人。始まりは偶発的なものかも
しれません。しかし、そこでつながった関係をどう育んでいくかは、お互いの
気持ち次第なんですね。絵本では大人の女性と幼い女の子が出会うので、
一見すると子を授かった母が子離れするまでを描いているように見えます。
しかし、ボクはもっと普遍性のある出会いの話として受け取りたいです。
本文中にも出てきた、ワクワクする事や特別な気持ちとの出会いのような。
女性が出会ったものは、女の子の姿をしている何かで、彼女の想いは
大きくなった女の子が、また糸でつながった誰かへと伝えていくのでしょう。
時空を超えて引き継がれていく未来への物語が感じられます。

人々が救いを求めるかのように、天から垂れ下がっている糸を見上げている
シーンが印象的でした。手を伸ばせば、触れ合えるところに居る身近な者の
存在を誰も見ていないので。深読みしすぎかもしれませんが、これは
ネット社会の一面を象徴しているようにも見えました。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
さて今日はどんな出会いがあるだろうか?
太いもの、細いもの、長いもの、伸び縮するもの、結び直したもの、
こんがらがったもの、糸も色々とありますね。
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音が見える

音の多様性を、グラフィカルに伝えてくれるウクライナ生まれの絵本。

音を、聞こえるものから、見えるものへ変換した表現が秀逸です。
様々な音は、リズミカルに展開される線や形に置き換えられ、白地に
蛍光色のトーンで統一された画面から心地よく目に響いてきます。
人や動物などのグラフィカルなイラストとも見事にハモってますよ。

取り上げられている音は実に様々で、始まりは、なんとビッグバン!
さらには耳の仕組みや、楽器や声や騒音、音を表す単位や、音を扱う仕事
など音に関するあらゆることが紹介されています。目で楽しみながら
音への興味も広がっていく、音育絵本ともいえますね。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
昨日は日本児童文芸家協会による、第一回童話塾in九州へ。
創作にたずさわる多くの方々との出会いがありました。
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心まで浄化されます

詩人:長田さんと絵本画家:荒井さんの関係が、まるで作詞家と作曲家の
関係のように感じられる作品でした。形もなく透明でありながら命の源に
もなっている存在を、これほど的確に書き記した詩があろうか。
その詩に沿って、色と形を優しく注ぎ込んだことで生まれた清涼感。
そんな世界を心地よく漂える作品です。

絵本としては、父と息子がボートでキャンプに出かけるという一日が
俯瞰的に描かれています。彼らの体験を通して、浮かんだり、触れたり、
口にしたりといった、水とのコミュニケーションも実感できました。
ページをめくる度に心の中も浄化されていきますよ。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
曜日の並びでは、水は火と木をつなぐ位置にある。
ヤバい・・・絵本のネタを思いついてしまった!
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全ての地球の子どもたちへ

クリスマスに孫娘がもらった、おじいちゃんからの手紙を通し、
平和で美しい世界の実現を真摯に伝えてくれる絵本です。

おじいちゃんは、野菜畑での仕事を手伝いながらミミズをみつけては
喜んでいる幼い娘のミアに、メッセージを残しました。
地球で人類が手にしている巨大な力についての話なのですが、
それを、畑でミアの小さな手で触れているものから始めて、
分かり易く語っているのが見事です。おじいちゃんの、ミアを見つめる
優しいまなざしが、この世界全てにまで降り注がれています。

誰にだって父と母がいますよね。その父と母にも、両親がいる。さらに・・・
と遡っていくとどうなるか? 太古の時代へ、生命が生まれた時代へ。
なんて考えたら、我々は全て地球の子と言えるのではないでしょうか。
人類に限らず動物や植物もそうです。地球を親とする家族なのです。

おじいちゃんからの、地球を大切にする心を受取り、それを次の世代へ贈る。
我々一人一人が、そんなサンタクロースになれるのですね。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
今は常に過去と未来と関わっているし、関われる。
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探しものは何ですか?


コレットが、引っ越し先で出会ったマイルエンド通りの子どもたちの
なんと優しいことか。コレットのために、逃げたインコを見つけようと、
一人一人と捜索隊に加わっていきます。手がかりは色や名前や鳴き声など
色々あるのですが、そう簡単には見つかりません。コレットが、決定的
とも言える特徴を語った瞬間に見せた子どもたちの表情が印象的でした。

インコ探しを通して、楽しみを共有し合える仲間と出会えた喜びを
微笑ましく描いた作品です。黄色とライトブルーを活かした軽やかな
タッチの絵も素敵ですよ。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
今年の絵本ベスト10に入れたいほど好きな作品です。
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