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カテゴリ:絵本レビュー の記事一覧

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カッパラッタッタ

和食をイタリアンにアレンジした味わいの絵本。
盗品を取り戻しに旅に出るというストーリーはありますが、
一番の魅力は日本の土着的な妖怪が伊太利亜の町で暮らして
いるという設定です。カッパではなくカッパーノ。
キュウリ柄のフカーフや赤のブーツもオシャレです。
特に金髪の上にのせたピッカピカの皿が人気で、
それをカラスがカッパらったのですね。

絵の隅々まで楽しめますが、もっとこの世界を堪能したい。
キュウリカフェのメニューとか気になるし・・・
妖怪物はインド風味もいけそうな気がする。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
約2ヶ月ぶりの絵本レビュー。
昨日、熊本市内の絵本屋「Hotto」にて購入しました。
https://ehonyahotto.com/
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すてきエフェクト

一羽の蝶の羽ばたきが巨大な台風を引き起こす。
そんな科学の例え話を思い出しました。

すてきだなと想い、それを伝えたいなと手紙を
書いたら、それを手にした配達員にも連鎖して、
その影響が意外なところまで広がっていく。

夜空を見上げて、いつもより明るく感じられたら、
それは誰かが何かをすてきと想ったからだ。
きっとそうだ。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
気づいてみたらamazonへのレビューも3000冊に達してた。
かといって4000冊を目指すつもりはありませんし、
見えている風景はいつもと大差ないですけれど。
・・・けれど、何かを期待してしまう。
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名画が猫画に

猫化の波が美術の世界まで広がっている!
古今東西の名画が猫の世界観に変換されてます。
人物は猫に置き換えられ、料理や酒がツナ缶や
ミルクになっていたり、毛糸玉にじゃれていたりと
好き勝手な振る舞いをしているようでいて、
元絵のポイントはちゃんと押さえてあります。

癒し成分が増量された猫絵画集として素直に
楽しむも良し、元絵を想像してその変異ぶりに
ニヤニヤするのも良しです。
巻末にはオリジナルの絵と解説もあるので、
美術入門書としてもおすすめ。

しかし自作が数百年後に猫化されてると知ったら
ダ・ヴィンチも北斎もビックリでしょうな。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
フェルナンド・ボテロのぽっちゃり画も連想。
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お客様も恐竜

恐竜とパン屋を組み合わせたか!これは斬新。
どちらも絵本では人気の高いネタですが・・
相性も・・バッチリじゃないですか。
販売しているパンはどれも正統派。それを様々な
恐竜の容姿に関連させたところが見事です。

白の背景がデフォルメをおさえたタッチを上品に
引き立ててます。ふと近所にあるドイツ料理店
を連想してしまいましたが、作者のやまださんの
経歴をみて納得。ドイツに住まれていたのですね。
画面からただよう海外の空気感はそのせいか。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
ベランダで鳥が囀っているなあと思っていたら、
エアコンの室外機の音だった。型式が古くモーターに
ガタがきたよう。近所迷惑レベルだったので、しばらく
暖房なしの生活をしてましたが、先週ついに新調。快適です。
暖房もしっかり効いてます。大家さんに言ってみるものですね。
室内で防寒着を着ていた日々もついに卒業だ。
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甘口の早口劇場 

幼児向けの早口言葉絵本ですが、読後はチョコレートが
欲しくなっちゃうかも、特にこどもは。導入役の四角い
チョコレートが大活躍!早口言葉にあわせた形の変幻ぶりが
みごとなので言葉といっしょに画面も楽しめますよ。

作者の吉田明世さんは絵本専門士の資格も取得されて
いたのですね。ラジオパーソナリティとしての声は
毎朝ラジオで通勤中に聴いているので、絵本の中からも
吉田さんの声が届いてくるような気がしました。
嬉しいことにyoutubeで実際に朗読を聴ける特典付き。
かなり早いのかなと思ったら割と丁寧な語り口でした。

早口言葉絵本ではスポーティな感覚で楽しめる
「はやくちまちしょうてんがい はやくちはやあるきたいかい」
結婚式を迎える家族の様子を早口言葉で紹介した
「生麦生米生卵 (声にだすことばえほん)」
もおすすめです。
 

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
毎朝チョコレート、甘いのとビターを一粒づつ
とコーヒーを口にするのが目覚めのルーティーン。
もう10年以上続いてます。このレビューもチョコと
コーヒーを味わいながら書きました。
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気づいた方はラッキー

カレーの行動力と勢いある話の展開に圧倒されました。
実は本作そのものが、もう一作の伏線にもなっていた
とは驚きです。仕込みの大セール状態です。
それが何かは同作者の「カレーは あとの おたのしみ」
をよまれたし。



ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
カレーで一番美味しいと思ったのは、ロイヤルホストの
カシミールビーフカレー。インド駐在中も色々とカレーは
食べましたが、牛肉は食べない文化なので、この組合せは
日本ならでは。味はもちろん色取りや薬味とのバランスも
含めて至高の一品です。
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おたのしみはつづく

恐るべしカレーパワー。節分は終わったけれど
豆をまくより効果があるかもしれません。

巧妙な隠し味が仕込まれているので、
「ラッキーカレー」との併せよみを
おすすめします。



ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
カレーは毎週食べています。木曜の夕食に。ほほCoCo壱です。
仕事のつかれが溜まってくる頃、カレーでパワーを注入して
週末にのぞむ感じ。
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未知との遭遇

表紙のきらきらした球体、ビー玉? あめ玉?
空から降ってきた未知の物体に、虫たちのとった
思い思いのリアクションが微笑ましい。
足で転がそうとするもの、温めようとするもの、
味見してみるもの、いかにもやりそう。

しかし蜘蛛の行動は別格。他の虫とは異なる
興行屋的視点に、つい感心してしまいました。
ある意味、小賢しい人間の発想とも言えますけどね。
そして私欲を肥やそうとする者を戒める方向に
話が進むのかと思いきや、さらなる展開があり、
最後は綺麗に着地。(落下物の話だけに・・)

白黒とカラーの対比を生かした演出もはまって、
画集のように眺めて楽しめる絵本でした。
小さなガラクタを宝物のように大切にしていた
子どもの頃が懐かしくなりますよ。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
虫からみれば、人間は神か宇宙人なのかも。
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地味に尖っています

ファンタジーと現実の境界に存在する世界が丁寧に
描かれた大人向けの絵本と受け止めました。

擬人化されたトガリネズミが人間の世界に違和感なく
馴染んで、日々の勤務をこなしていきます。
動物であることを除けば、とある独身サラリーマンの
生活を描写したといってもいいでしょう。
朝のルーティーン、電車通勤、同僚との会話、
休日の息抜き、気心の知れた友と過ごす年末。
劇的な事が起こるわけではないですが、ハリネズミの
暮らしを通して、平穏な日常のありがたみが
しみじみと伝わってきました。

蔵書表、目次、各章のナンバー等を書籍の構成項目
としてではなく、絵の一部として作中世界に馴染ま
せた演出もいいですね。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
2月はあっという間の終わるから気を引き締めていこう。
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みんなでハッピーに

まずはケーキが登場。そして一息に火を消した後に
何を願ったかが明らかになる。3拍子の展開です。
いぬ、ねこ、うさぎ、ねずみ、ケーキや願いことが
それぞれの動物らしくて微笑ましいです。
最後は男の子。何を願うのでしょうか?
みんなの想いがひとつにつながるシーンで
胸がホカホカなりました。
それぞれが心の中に秘めた願いが調和する
世界っていいものですね。
さりげなく幸せの使いも登場してます。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
願い事といえば、今年の初詣。お賽銭をいれて
祈願をしようとした瞬間、急に腰をつかまれて
びっくりした。後に並んでいたお爺ちゃんが
つまずいて前のめりになり僕につかまったのです。
とても恐縮され謝ってきたので、大丈夫ですよと
僕も返した。でも頭が真っ白になってしまい、
そのまま参拝せずにもどってしまった。
しかも、お賽銭を入れたあと最初にお辞儀を
したのが、そのお爺ちゃん。
僕の今年はどうなってしまうのだろうか・・・
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お互い分かり合ってるなぁ

ひとくちに贈り物といっても様々な状況があって、
贈る側ともなれば、それなりに色々と考えるところで
ありますが、このウサギくんのようなきっかけも良いですね。
しかしながら贈り先が大切な人となると、やっぱり悩むもの。

大好きなおばあちゃんへの贈り物を求めて遠出するウサギくん。
彼が道中で色々と想像するシーンを通し、いかにおばあちゃん
のことを想っているかが、ちょっとづづ伝わってきます。

途中で出会う者との会話を通して、様々な価値観や
心の機微も描かれ、物語に深みが加えられています。
特にお月さん。なかなかの名演ぶりですよ。

そして、最後に並のウサギ君ではないと感銘し、
おばあちゃんから孫へ贈った一言も最高でした。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
この絵本は贈り物の返礼としていいかも。
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ずっーと浸っていたい世界

久々の登場となるシリーズ4作目。
今回も美味しそうなものが色々と出てきます。
なかでも朝日の取り扱い方がみごとでした。
ぜひとも、さとうくんに習ってコーヒーを淹れる時に
トライしてみたいけれど、俗世界にどっぶり使っている
身分なので無理だろうなあ。最近は休日の早朝に散歩する
ことが日課になってて、あっこれいいな、という瞬間を
道端でみつけることがあります。その何かを舌や耳で
も味わったら、なんてことを想像すると、一瞬だけ
さとうくんになった気になります。

そういえばウサギは今年の干支ですね。
この絵本のように平穏で美味しい時間が増えることを
願いつつ、心が疲れたら、そうーっと読み返そう。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
まだ早いけれど、こんな隠居生活も悪くない。
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ねこいた!

フリップ芸のノリで展開される猫出没絵本です。
最初は帽子からウサギが出てくる手品のような
驚きでした。次は猫が出るぞ出るぞを期待感を高めて
とんでもところから出るという驚き。さらには
連続技や変化球を混ぜたりと意表をつかれまくり、
最後はこんなところから!!と驚愕してしまいました。

一度読み終えた後、さらに注意して見ると・・・
心霊写真のような背筋の寒くなる驚きも。
大胆さと繊細さの振り幅に目眩がしました。

これは絵本でなければ出来ない芸ですね。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
仕事は波乱のスタート。
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手は届かなくても想いは届いた


いい意味で意表をつかれまくった絵本です。
表紙だけみると、風船をつかったネズミ君の逃亡シーン
にもみえますが、帯付きではデカ文字で「たすけて!」と
あるので、かなりピンチな状況なのですね。
きっかけは、犬のわんた君からもらった風船。
小さくて軽いネズミ君は風船を受け取ったと思ったら
そのまま空へ舞い上がり飛んで行ってしまうのです。
早く手を離せよ!と思いましたが、せっかくわんた君から
プレゼントされた風船。ねずみ君は失いたくなかったの
でしょう。わんた君も必死で追いかけます。
他の動物にも助けを求めます。跳躍力のあるもの、
背の高いもの、高所にいるもの。はたしてネズミ君を
無事に救うことができるのか?
わざわざ折り返しページまで使って劇的に描いたシーンは
見どころですよ(いろんな意味で・・)

最後に、えっ風船は? なのですが、
ネズミ君はもっと大切なものを得たのです。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
昨日、第1回みふね古本市にてモフbooks様から購入しました。
場所は江戸時代から続く町屋内の街なかギャラリー。
数多くのユニークな書店が集まり、畳の上を踏み歩きながら
探索するのが新鮮でした。
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フィンガーアドベンチャー

一筆書き系の絵本とも言えますが、砂場を指でなぞった軌跡を
描いたことで、触感に響く展開が魅力になってます。
最初は指を砂に”ずぼっ”と突っ込むところから。次は横へ”じー”と
動いていきます。次々に登場する砂場ならではの障害や生き物も楽しい。
まるでスキーのクロスカントリーやバイクで荒地を走るラリーの
ようだなと思っていたらちゃんとゴール地点もあったのですね。
手を泥だらけにして遊んだ頃を思い出しました。

一筆書系の絵本でおすすめ↓
「せんをたどって」旅行気分を味わえます
「どうぶつどのみちいっぽんみち」自転車で一本道をたどる
「おそばおばけ」一本の麺が色々な形に
  

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
netflixで「今際の国のアリス」を一気見してしまった。
次の展開が気になって途中でやめられなくなる感覚、
久々に味わいました。
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試合終了直前で逆転勝利の気分

7時47分。いきなりカウントダウンから始まる冒頭。
残り時間は13分。スリリングなスピード感に乗せて
タイトルの登場と男の子の顔面のクローズアップ。痺れます。

みどころは白昼夢のような学校への道中。
水たまり、散歩中の犬、歩道橋、踏切、普段ならどうってこと
ないものの時空が完全に狂ってます。大きめの画面から
脅迫的に迫ってくる男の子の焦燥感。読むほうも息苦しく
なってきます。ちょっとぐらいなら遅刻してもいいのでは。
じつは休日だった。時計がすすんでいた。なんて逃げ道も
想像してみたけど、これはガチだったよう。
この日のこの時間にそこへ居合わせなければならなかった
のですね。理由が判明したあとで再読すると、空に関連した
モチーフがちょくちょく登場しててじわりました。
今年の干支も登場してますよ。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
焦っているときに見る夢。車で後方確認できない
ままバックしてしまい、慌ててブレーキを踏もうと
するが足が思うように動かない。
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ものまね芸の頂点へ

まめうしくんの芸達者ぶりが楽しめる絵本です。
丸いもの、三角のもの、四角いものと、次々にモノマネを披露。
身近な小物からスケールの大きいものまで、その守備範囲の
広さや自由自在さに圧倒されます。形をテーマにしているのか
と思いきや、固いもの、怖いもの、見えないものなど、
何でもありな展開へ。ぼくのおきにいりはロボまめうし、
かっこいいぞ! 締めくくりは誰もが知ってる大きなものへ。
元旦の夜によめば縁起のいい初夢がみれるかもしれませんよ。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
今年は色々な意味で人生の節目になりそうな気がします。
まずは健康。そして感謝。試合終了まで諦めないこと。
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原書はカエル語か?

絵本の魅力を絵本で伝えるという正統派作品です。
舞台となる本屋があるのは池のほとりにある柳の根元の穴の中。
カエルですからね。人気作品がおたまじゃくしの成長物語や、
ヘビやネコなどの怖い動物から逃げる冒険物だったりと、
いかにもありそう。さらにユニークなのは読む側だけでなく、
作る側、売る側にもフォーカスしているところです。

企画から取材、製本して販売と新作が生まれ出る過程が
物語としても楽しめちゃうのだ。この作品がきっかけで
絵本作家や本屋になりたくなる子がいるかもしれませんね。

本がたくさんある場所といえば図書館を舞台にした
「かいぶつのとしょかん」もおすすめです。


ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
長期連休中の楽しみのひとつが読書。そして元旦に
読む作品はもう決めてあるのだ。
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虫×鉄道×絵本の魅力が凝縮

子どもが電車で一人旅して祖父母をたずねるという
絵本ストーリーの定番フォーマットを踏まえつつ、
牛窪さんならではの独自性が詰まった魅力的な作品です。

舞台は小さな虫の世界。電車好きのカナブンこてつ君が
様々な路線を乗り継いで、じいじとばあばの住む山へ
遠出します。洒落たコラージュと手書きの絵が絡み合い
グラフィカルなタッチの中にも遊び心の詰まった画面は
全てのページが見どころです。虫好き電車好きの子ども
はもちろん、絵本通の大人も楽しめる作品です。

↓電車絵本は交通新聞社からユニークな作品がでてますね。
  

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
移動手段ではなく旅の一部として電車に乗ったのは
いつ頃だっただろうか?
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ピンチを楽しめる


これは共感できる!日常の失敗あるあるがたくさん
紹介されてます。ピンチの度合いを1から100段階に、
発生頻度を星1から5で評価し、関連するピンチや
対策法まで事細かに解説されています。

読後は色々なピンチを思い返してしまいました。
例えばカップ焼きそばを作るときでさえ色々なピンチが
待ち構えている。加薬の袋が入ったままお湯をいれて
しまったり、お湯を出すときに中身をこぼしてしまったり、
ソースの袋を開けるとき手についてしまったり、無理やり
押し出そうとたら横に飛び散ったり、割り箸を割ろうして
半端なところで折れたり。はぁ〜 

でもそれを体験して次はもっと注意をしたり、対策の
準備をしたり、メンタルが強くなったりとレベルアップ
していくのものですよね。そして同じ体験を誰かと
共有できると、なんか救われたり、同志に出会ったような
気分になります。この絵本もまさにそんな感じ。

表紙の男の子の牛乳パックの持ち方が変に見えますが、
これも過去のピンチを経てたどりついた方法と推察します。
(その分、他の注意がおそろかになったのでしょう)

↓絵本でのハプニングは異世界へ迷い込むきっかけにも


ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
スーパーでのレジ待ちは苦手。ここが早く進みそうと
並んだら店員が実習中で作業がゆっくりしてたり、
他の列に移ろうかどうか迷っているうちに、
先に並ばれてしまったり。コンビニにいって行列まで
したくないので、他のお客の動向をチェックしてレジに
行くタイミングをはかったり、もはやスポーツ。
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実は子ワニのほうが上手だった

タイトルにもなっているワニの子どもの素朴な質問に
とうさんワニがウイットの効いた…と言うよりほとんど
駄洒落に近い回答をします。ワッ!と◯◯して、そのあと
ニッ!と笑うから。なのだそうだ。じゃあ、ブタは?
タヌキは? ウマは? と矢継ぎ早な質問にもブレずに
答えるとうさんワニのボケぶりと、それに納得する
子ワニの会話が微笑ましいです。

親役、子役の二人組でよみきかせしたらコントですね。
絵本としては、ゆるかわタッチの動物たちの表情や
アクションに味わいがあります。子ワニが感心したまま
終わっても十分に楽しめる内容ですが、さらなる終盤の
展開で面白さがジワってきました。

こどもの素朴な質問系絵本でおすすめ
 

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
身内がコロナに感染したとのことで帰省は取りやめに。
年末年始は熊本に篭って読書三昧になりそう。
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空想力がフルパワーで作動

電気シェーバーやドライヤーなど身近な家電品。それが
出来上がるまでには多くの人が関わっている。設計する人、
製造する人、売る人などなど。そして忘れてならないのは
それらの機械を中で作動させる人の存在だ。世間には知られ
ていない仕事だが、この絵本によって明らかになったこと
は喜ばしい。小さな関取たちの絶妙なチームワークで作動する
お掃除ロボットやレスキュー隊さながらの熟練の技が
活かされた水洗トイレなど見応えがありました。
電動ミシンは動物虐待レベルですが…

もっとも見てみたくなったのは、そんな妄想をする男の子
の頭の中だ。工学やAIの知識が及ばないところを、自分の
知っている人力を駆使して成立させてしまうところが
見事です。単純に肉体を酷使させるのではなく、動かす
人々の心や体にまで配慮したシステムを構築している
ところに人間的な器の大きさも感じました。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
約2ヶ月ぶりの絵本レビュー。いつもは休日の
朝一番のルーティーンだったのですが、最近は
早朝散歩するのが日課になってたので。
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窓辺に飾りたい絵本

猫は毛並みの一本一本まで、小鳥は羽の一枚一枚まで、
植物は花びらや葉っぱの葉脈まで。とにかく細部に至る
描写が丁寧で見入ってしまう。まるで図鑑のように正確で
美しい。それはネコの住む家の中も同様で、本当にそこで
生計を立てて生活しているかのよう。と言うより、
絶対どこかに実在しているでしょう。でなければここまで
写実的に描けないはず。

対して、物語の展開は想像でおぎなう必要があるかも。
猫と小鳥は毎日会って、話をしながらも肝心のところは
語られていないからだ。なぜ猫は一度に小枝を分けて
あげないのか? なぜ小鳥は小枝が欲しいかを教えないのか?
小鳥の性別が終盤まで明らかになってないが、雄か雌かに
よっては猫の想いも変わるのでは? そもそも猫の
嗅覚はとても優れているのでは? 
などと展開の細部が気になる人は気になるかもしれません。

それは差し置いても絵本をよんだ満足感は大きかったです。
とにかく細密な描写がすばらしかったので。と言いつつ
実は何も描かれていない画面が良かったりします。
ラストページの空白からは、本当に花のにおいが
感じられました。


猫と小鳥の交流を描いた絵本では
「うたえなくなったとりと うたをたべたねこ」
もおすすめです。こちらは小鳥のもとへ猫が通います。


ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
先週Apple TVを購入。おくればせながら配信動画の
視聴を楽しんでます。本当にこれは便利だし DVDを持つ
必要もなくなるし、近所のツタヤが閉店するのも納得。
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テルテル坊主は防災アイテム

男の子が妖怪たちに囲まれて、なにやら大変なこと
なっている表紙。タイトルから想像できるように、
雨や雪ではなくて妖怪が大量発生という異常気象に
見舞われたようですね。

変異のきっかけは、明日の遠足で雨を降らせたら
テルテル坊主の首をちょんぎるぞと男の子が言ったこと。
続々と登場する妖怪たちは、人間に対して何らかの恨み
を持っているようですね。はたして男の子は無事に
異世界から脱出できるのでしょうか。

老人が孫に民話を語りかけるようなタッチの絵柄が
味わい深く、人間の営みへの風刺をちょっぴり効かせ
た妖怪不思議絵話です。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
昨日は近所のほぐし処へ。けっこう肩や足に疲れが
溜まっているらしい。肩は凝りが深くまであり、
今回はそこまでたどりつけなかったとのこと。
足はマッサージ中につってしまうほど。
正しい姿勢や水分補給や運動の必要性を
まさに痛感したのだった。
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別題:はりねずみくんのひろいもの?

おばあちゃんの誕生日にプレゼントを届けに出かけた
かものはしくん。道中で色々と気になることに出会って
道草してしまうのですが、その度に身につけていたもの
を忘れて行ってしまうのです。

しかもその忘れっぷりが尋常ではない!途中からは
もう読者の想像域をはるかに超えていますよ。
ヒントは表紙にかくされていましたね。

作家としてのこだわりを感じたのは「わすれる」という
言葉を文章中にいっさい使っていないことです。
これだけたくさんの忘れ物をしながらです。
ストーリーの流れのなかで、絵探し的に忘れたものを
読者に気づかせるという演出が秀逸でした。

ハリネズミくんもいい仕事してますね。
最後の最後はまっとうな忘れ物をしてくれて一安心。
(でもないか・・)

忘れ物系の絵本で他に面白いと思ったのは
「シモンのおとしもの」絵探し的にパリの散策もできます。



ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
たまたま機会があって、前から気になっていた近くの
モデルハウスを見学。外観がとてもおしゃれでリビングを
中心とした生活空間を2Fにもってきたところが新鮮でした。
天窓をはじめ周囲が開放的でベランダも心地よさそう。
しかしモダンすぎて、ここでの暮らしぶりが想像できなかった。
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ユル怖しかけ絵本

妖怪が出てくるけど、まったく怖くないし、どちらかというと
ユルユル系のユーモラスな絵本です。表紙の蛸足バスからして
とぼけている。海に行ったり吸盤で壁を登ったりするのか、
なんて期待は素通りされちゃいました。見どころのひとつは
ヘンテコ妖怪系の乗り物が次々にやってくるところ。
ライトがアレだったり、燃えていたり、ヒラヒラしてたり、
バス停なのに、バスじゃないだろ〜 でも まあいいか。

もうひとつの見どころは、穴あきページのしかけが
あるところ。これが乗り物の窓になっているのですね。
ページをめくると空席だったところが、あっという間に
お客で埋るのです。この穴あきページの後に別の絵を
挟み込んで乗客を色々変えるなんて、ちょっとした
遊びもできますよ。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
夏の苦手なところは暑さではなく、強すぎる室内の冷房。
ひどいときは耳の先端が痛くなるくらい効いているし、
どこに出かけるにも長袖が必要でした。ようやく涼しい
季節になってホッとしています。
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あなたの心にも生息している?

心という目に見えないものを、子どもの恐竜と青い蝶で
視覚化したところが絵本的です。タイトルからして、ちょっと
したことで心配してしまうんだろうなと、こっちも心配しました
が、正にその通りに。天気のいい日に雨になったらと心配して
しまうのです。長靴を持って来ればよかったとか、雨宿りの場所を
探そうとしたり。出かけるときのワクワクした気持ちはどこへ
いったのやら。そんなときにリュックから取り出したものがいい!
さすが母親はわかっているのですね。
でもオチで雨が降るんだろうなと想像してしまった私は
心配ザウルス系なのかも・・・

ちなみに原題は「The Worrysaurus」
他にも色々な性格の恐竜たちが生息しているようです。

  

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
朝から絶望を味わった。とあるアジアの国で拘束され、
残虐なショーの見せ物役にされる夢をみたのです。
指、腕、足ときて最後は頭というメニュー。
(とてもここには書けない)あわやというところで
じんわりと目覚め、しばし呆然としてました。
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肩の力が抜けていきます


心地よく意表をつかれる、ほのぼのとした絵本です。
キーワードは”ふっと…” なにげないシーンが登場し、
ページをめくると、思いがけないシーンに導かれる。
それは、物理法則や常識の束縛から解き放たれた世界。
ページをめくるたびに、凝り固まっていた何かが、
ほぐされていきますよ。

特に好きなのは、夕焼けを眺める猫のシーン。
この意外性は、文と絵が別々の作り手だからこそ、
生み出されたものなのでしょうね。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
偶発性に身を委ねる心地よさ。
それを能動的に作り出したい。
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ミッション・インポッチュブル

表紙はコーヒカップに入った金魚を神輿のように担ぎ上げるネズミたち。
一瞬、魚で遊んでいるのかと思ってしまい、中身が気になりました。
実は黒猫たちの標的にされた金魚の救出という作戦を通して、
ネズミと金魚の友情を描いた絵本だったのですね。

色合いやデッサンの整った色鉛筆のタッチから、作者の生まれた
イタリア・ヴェローナの陽光が伝わってきました。展開はスリリング
ながら、ゆったりとした時間の流れを感じる独特の雰囲気が生み
出されてます。文章は短めで、じっくりと絵に見入ってしまうせい
もあるからでしょうか。見返しも絵としてしっかり描きこまれ、
前と後で対になっていて、ユーモラスな余韻にひたれます。

今回、金魚は救出される立場でしたが、逆に川に落ちたネズミを
金魚が救出するという話を勝手に想像したりも・・・


↓猫と魚の出会いもありますね
 

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
今年もあと3ヶ月余り。いやまだ3ヶ月ちょっとある。
まだまだ色々とできるはず。
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五感で味わう夏休みの原風景

男の子の虫取りを通した夏休みの冒険を描いた絵本では
「なつのいちにち:はたこうしろう作」が定番といえます。
書店や図書館の夏の絵本特集では必ず取り上げられますから。

そこにあえて直球を投げ込んできたところに、作者の
強い思い入れを感じました。「なつのいちにち」では、
男の子の単独行動での成功体験が描かれていました。
それに対して本作では、田舎に越してきたばかりの男の子が
地元の子との友情を深める物語になっています。

印象的だったのはアクションシーン。川を飛び越える場面は
両作にありますが、「ぼくらの〜」ではさらに
服を脱いで素潜りしたり、肌を擦りながら巨木に登ったりと
読むほうも体力を使います。一歩間違ったら・・なんて心配も
しましたが、その先に見えた景色は実に爽快でした。
色鉛筆の触感的タッチや道中に登場する昆虫や生き物たち
の生き生きした描写からも熱気が伝わってきました。

現実的に考えると、自然の豊かな田舎が舞台なのですから、
単にクワガタムシをとるためだけなら、そんな遠出する必要は
ないと思います。そこに男の子らが秘密を共有する
ランドマークが設定されて、行動の必然性が生まれました。
彼らは大人になってから、再びその場所を訪れて少年時代を
懐かしむような気がします。



ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
今日は台風の為、職場は臨時休業。
(世の中は最初から祝日ですが)
緊張感を保ちながらゆっくり過ごそう。
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