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【絵本セレクション2022】

2022/12/31 Sat 09:20

今年の絵本レビューを振り返り10冊を選んでみました。

①のせのせ せーの!:斉藤 倫/うきまる/くのまり
→絵本をめくると世界が変わる


②大ピンチずかん:鈴木のりたけ
→日常あるあるテーマの・情報量・ユーモア、全てに共感


③おばけのかわをむいたら:たなかひかる
→シュールなお笑い変化球に幻惑される


④ムシてつ:牛窪 良太
→画面作りが個人的に好みなのです


⑤ぼくだけがしっているヘンテコなきかいのしくみ:大串ゆうじ
→子どもの妄想にしてもぶっ飛んでる


⑥ワニはどうしてワニっていうの?:大塚 健太/うよ 高山
→親子の会話がコントチックで微笑ましい


⑦ちいさい おふねの ぼうけん:マリナ・アロムシュタム/ヴィクトーリヤ・セムイーキナ
→芸術的な絵で冒険を堪能


⑧かえるのほんや:やぎたみこ
→様々な視点からの絵本讃歌


⑨こん と ごん てんてん ありなしのまき:織田 道代/早川 純子
→狐のコンビワークで言葉遊びを堪能


⑩くみたて:田中 達也
→ミニチュア見立てのビフォーアフターが意外


総括----------------------------------------------------
「新しい景色」:サッカーワールドカップで代表選手からよく聞いた言葉です。
結果は惜しかったですが、今年の絵本を振り返ってみると「新しい景色」を
みせてくれる作品が多かったように思います。①はその最たるもので、発想を
具現化した画力や装丁まで含めて完成度が高い。②はネタ選びのセンスと正に
図鑑といえる構成が斬新。③では斜め上のお笑い世界へ導かれました。

ちなみに今年のレビュー数/読書数=56/188 年々冊数が減ってきてるなあ…
レビューしたくなった作品は翻訳物より日本の作品の比率が高かったです。
なんだかんだ言って、日本の絵本表現はワールドクラスだと思う。
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【絵本セレクション2021】

2021/12/31 Fri 14:16

今年の絵本レビューを振り返り10冊を選んでみました。

①たまごのはなし:しおたにまみこ→大人の上質なユーモアに思わずニヤける


②どんめくり:やぎたみこ→上下めくりの組合せと左右の対比が絶妙


③旅する小舟:ペーター・ヴァン・デン・エンデ→ひとくせある世界観の大海原を航海


④ライオンごうのたび:もりおかよしゆき/やまぐちようすけ→自由な発想と絵が旅心をくすぐる


⑤うちゅうひゃっかてん:黒岩まゆ→宇宙スケールの豪華絢爛さに圧倒される


⑥怪物園:junaida→コロナ禍で空想世界に現実味が加わった


⑦こたつ:麻生 知子→お茶の間定点観測の視点が秀逸


⑧もしかしたら maybe:コビ・ヤマダ/ガブリエラ・バロウチ→ポジティブに思索を深められる


⑨うしとざん:高畠 那生→ありがとう!真剣にふざけてくれて


⑩キオスク:アネテ・メレツェ→お籠りする幸せが伝わってきます


総括----------------------------------------------------
年々レビュー数が減ってきて今年はたった84冊だった。多い年の三分の一程度。
本来ならば未読の作品の中にベスト10に入れるであろうものが潜んでいるはず
なので読み切った感に欠け、明解にこれだ!と思う作品を選びにくかった。
物語を楽しんだり、発想のユニークさに驚いたり、心をゆさぶる感動
を与えてくれる作品に出会えたとは思いますが・・・
しかし自分の嗜好にこだわるならば、絵本を通して空想世界の旅をしたいという
願望を満たしたいのです。絵にデザイン性や芸術性が加わるとなお良い。
さらにはSF的な要素もあれば文句なし。(あくまで私の好みです)
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【絵本セレクション2020】

2020/12/31 Thu 10:50

今年の絵本レビューを振り返り10冊を選んでみました。

①もしものせかい:ヨシタケシンスケ→妄想力の正しい使い方


②バスザウルス:五十嵐 大介→魂が乗り込みたくなる奇怪バス


③ミライノイチニチ:コマツ シンヤ→明るい未来へタイムスリップ


④Mou:Naffy→装丁も含め劇的世界が展開


⑤まほうの木:イーゴリ オレイニコフ/アンドレイ ウサチョフ→絵の中にずっと浸りたい


⑥オニガシマラソン:トロル→妖怪たちのバトルは隅々まで見どころ


⑦まんぷくよこちょう:なかざわ くみこ→商店街を探索するように長居できる


⑧やねうらべやのおばけ:しおたにまみこ→美しいショートアニメのよう


⑨ぼくの ポーポが こいを した: 村田 沙耶香/米増 由香→恋愛と変愛の間で揺さぶられる


⑩ここは:最果タヒ/及川賢治→自分の居場所を再認識


総括----------------------------------------------------
今年は絵本のレビュー数が少なかった。例年の半分くらいだし、
2冊だけという月もありました。コロナ禍というより限られた
時間を個人的な制作に使ったのが大きな理由です。とはいえ
仮に他の作品もよんだとしても、今回選んだ10冊は私の中では
上位にくると確信しています。自宅に居る時間が増えたせいか
別の世界へ連れ出してくれる作品に特に魅力を感じました。
①ポジティブな現実逃避、②日常を一変する奇怪な乗り物
③希望あふれる未来世界、⑦密が心配で行きにくい所
⑧篭もりたい秘密の小部屋、劇場や美術鑑賞にも似た④⑤など。

それと昨年も書きましたがネコの絵本が相変わらず多い。
ステイホームでペットと過す時間が増えると、その魅力を
伝える絵本はより共感しやすいのかもしれない。
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【絵本セレクション2019】

2019/12/31 Tue 09:43

今年もレビューを振り返って10冊選んでみました。

①の:junaida→絵の中へ中へと没入できる快楽


②コレットのにげたインコ:イザベル アルスノー→インコ探しの結末が微笑ましい


③うるさく、しずかに、ひそひそと:ロマナ ロマニーシ/ンドリー レシヴ→グラフィカルな画面が目に響く


④めを とじて みえるのは:マック・バーネット/イザベル・アルスノー→子どもの素朴な疑問への神回答


⑤うっかりおじさん:エマ ヴィルケ:朔北社→読者視点でボケとつっこみ


⑥へいわとせんそう:Noritake/たにかわ しゅんたろう:ブロンズ新社→見開き左右での対比が劇的


⑦ころべばいいのに:ヨシタケシンスケ:ブロンズ新社→哲学的迷宮を軽やかに散策


⑧トイレロケット:はっとり ひろき:講談社→人類の習慣が男の子の大冒険へ


⑨水の絵本:荒井 良二/長田 弘:講談社→詩と絵が協奏する心地よさ


⑩ちびねこのチュチュと、スプーンのあかちゃん:二宮 由紀子/牧野 千穂→パステル画の世界が魔法的


総括----------------------------------------------------
いわゆる絵本として魅力的な作品はたくさん出会ったのですが、
その中でも個人的に魅力を感じたのは、本を読むという行為を
超えた世界へ連れていってくれる作品でした。
例えば①ではシンプルな構成ながらもページをひらく度に
イメージの旅ができる奥深さと自由があり、⑤では着替えをする
おじさんとの掛け合いがインタラクティブで楽しめました。
⑦は、もはやヨシタケシンスケというカテゴリーですね。

選書の中では⑩にしか登場しませんが、今年はネコの絵本を多く
見かけた印象があります。それも単に可愛いだけでなく、
一癖二癖ありそうなヤツが増殖しているようです。
SNSでの投稿でもネコ系ネタが秒速で♥いいねされているし、
このまま行くと、十二支の中にもネコが入り込んでしまうの
ではないだろうかと本気で心配してます。
苦情によって除夜の鐘が中止にされる世の中ですから。
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【絵本セレクション2018】

2018/12/31 Mon 09:30

今年のレビューを振り返り10冊選んでみました。

①なずず このっぺ? :カーソン エリス/アーサー ビナード→虫語の翻訳が絶妙


②ローラとわたし:パオロ ドメニコーニ/キアラ・ヴァレンティーナ セグレ→少女と犬の目に見えない絆


③きのうをみつけたい!:アリソン ジェイ→お爺ちゃんと孫のSF風人生談義


④おしっこちょっぴりもれたろう:ヨシタケ シンスケ→男の子の真剣な悩みに笑みが漏れた


⑤どしゃぶり:おーなり由子/はたこうしろう→体中に雨をあびる心地よさ


⑥こすずめとゆき:黒井 健/深山さくら→子雀が初めて出会った雪の描写に見とれます


⑦おうさまがかえってくる100びょうまえ!:柏原 佳世子→スリリングなカウントダウン片付け劇場だ


⑧大名行列:シゲリ カツヒコ→時空をまたいだ参勤交代をリアルに描く


⑨星につたえて:安東 みきえ/吉田 尚令→宇宙的スケールの切ないドラマ


⑩フランクリンの空とぶ本やさん:ジェン・キャンベル/ケイティ・ハーネット→女の子が本好きなドラゴンと出会って


総括----------------------------------------------------
ネット社会の反動なのでしょうか、今年はに五感を刺激するもの、
特に触感へとダイレクトに訴えかける作品に魅力を感じました。(④⑤⑥)
加えて、異なる価値観をまたいだ世界の相互理解を面白分かりやすく
表現した作品にも魅力を感じました。(①②⑨)
これもSNSでどこでも繋がれるようになった結果、誤解が暴走する頻度も
高くなり、より関心を引かれたせいかもしれません。
どちらも昔から絵本としては普遍的なテーマではありますが、
大人視点でみても共感できるテーマとして最近は気になってます。

今年は読書会や朗読会によく参加するようになり、
絵本を楽しむ大人もけっこういるんだなと実感できました。
一人でよむだけでなく、声に出してみんなに聴いてもらいたくなる
かどうかという判断基準も、じわじわ高くなってきてます。
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【絵本セレクション2017】

2017/12/31 Sun 08:59

今年読んだ作品の中から10冊選びました。大人向けが多くなったかも。

①あるかしら書店:ヨシタケ シンスケ➔本好きの欲求をこれでもかと刺激


②しょうてんがいくん:大串 ゆうじ➔商店街が人体化されたシュールな世界


③わたしだけのものがたり:パメラ ザガレンスキー➔芸術的画面が独自の物語を喚起


④絵本 むかし話ですよ:五味 太郎➔風刺の効いた大人向けの味付けを堪能


⑤さらじいさん:はせがわ はっち➔骨董品の奇妙な世界へ身も心も引き込まれる


⑥あいたくなっちまったよ:きむら ゆういち/竹内 通雅➔パパ視点でグッとくるぞ!


⑦あたりかも:きたじまごうき➔アイスの当たり棒をめぐるクールな冒険


⑧うそうそかわうそのむかしばなし:はやし ますみ➔嘘語りにユーモラスな説得力あり


⑨にんじゃつばめ丸 はつにんむの巻:市川 真由美/山本 孝➔日本を股にかけた本気の忍者ごっこ?


⑩ネコ博士が語る 宇宙のふしぎ:ドミニク ウォーリマン/ベン ニューマン➔図解系絵本として完成度高し



総括----------------------------------------------------
ヨシタケさんの勢いは今年も止まらずですね。「しょうてんがいくん」は
2016年の作品ですが、どうしても無視できないので今年のリストに追加。
好きな作品は他にもあって悩みつつも、空想世界、パロディ、ナンセンス、冒険物、
人情話、図解 等 あえてジャンルが被らないよう意識して選びました。
今年から読書メーターにも感想をあげてますが、コアな読書家さんが多く
アマゾンよりも反応が早くてビックリ!絵本以外にも様々な本と出会う
きっかけになりました。読書の世界は奥が深い。他にも未だ出会ってない
傑作が潜んでいると確信してます。





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【絵本セレクション2016】

2016/12/31 Sat 11:19

今年も無事に一年の振返り、10冊選んでみました。


01 このあと どうしちゃおう→生と死をヨシタケさん流に語ると


02 おおきなでんしゃ→なんじゃこりゃ!電車の中に街が


03 エイハブ船長と白いクジラ→絵の芸術性も巨鯨スケール


04 ど 「どあい」の「ど」をみつけよう!→クリエイティブに尺度を構築


05 わたしのいえ→様々な家と住む人の生活感がじんわりと伝わります


06 奇想天外発明百科→同じ課題でも時代によって着地点が変わる


07 MONUMENTAL 世界のすごい建築→イラスト図鑑として完成度が高い


08 おじゃまなクマのおいだしかた→サスペンス的な味付けが絶妙


09 わくせいキャベジ動物図鑑→組合せ発想系としてとっつきやすい


10 えとえとがっせん→正規の十二支vs決起軍という図式が斬新

総括-----------------------------------
以前のように新刊を手当たりしだいレビューすることもなくなったので、
まだ読んでない作品も沢山あります。なのでこれが今年のベスト10とは
言い切れないけど、どれもお気に入りであることは間違いありません。
最近の特徴としては、図録・図解系の絵本が増えてきたように思います。
世の中に溢れる情報の分かりやすい再構築が絵本界でも求められて
いるのでしょうか。一方で作家性が色濃く出た作品も目立ちました。
器用に何でも描ける人というより、この人だからこそ作り得るといった、
一般受けはしにくくても多くの熱狂的ファンを獲得するような、
クセになる絵本も増えてますね。なんだかんだで、絵本の可能性は
まだまだ広がると実感した一年でした。
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【絵本セレクション2015】

2015/12/31 Thu 09:35

一年を振り返って気になった10冊。今回でちょうど10回目か・・・


01 チャーちゃん→生と死を動物の無垢な視点から語る


02 ドングリ・ドングラ→描き込みに圧倒される復興への応援歌


03 もしもせかいがたべものでできていたら→写真&食べ物系絵本の革新的表現


04 さかさま→絵本の構成と社会的テーマがマッチ


05 りゆうがあります→持ち味を活かしたユーモアが進撃中


06 Life(ライフ)→物々交換を通して伝承される想いの温かさ


07 サムとデイブ、あなをほる→奇妙な世界への誘いが鮮やか


08 おさるのれっしゃ→電車&動物絵本として完成度が高い


09 どろきょうりゅう→王道的な展開ながら多いに共感


10 あずきとぎ→見た目だけではない怖さを高度に表現

総括----------------------------------
いろいろと訳あってレビュー数が、例年より
減ってしまいましたが、今年も多くの力作に
出会う事ができました。

特に目立ったのは、子ども向けでありながら、
大人にも関係する社会的問題に対峙した作品。
あるいは、よくあるジャンルに属しながらも
表現を深めたり開拓したものなど。仕掛け系、
ナンセンス系、画集系、言葉遊び系、怪談系、
食べ物系、動物系etc..もちろん数ある中に
は、ありきたりな作品もなくはないですが、
それらは、特にレビューではとりあげないこ
とにしてますので。(あっ、一応言っときま
すけど、自分の読んだ範囲での話です)

各作品の詳細はamazonのレビューを参照し
てくださいませ。amazonといえば五輪エン
ブレム問題の間接的な影響を被って、とある
作品で大量のマイナス票が入り、順位が大幅
に下がってしまった。でも、あえて削除せず
に残したままにしてます。評価というものは、
時流によって変わる面白い例とも言えるので。


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【絵本セレクション2014】

2014/12/31 Wed 09:35

今年の絵本を振り返って

魅力を感じる絵本には、どれもハッとさせら
れる瞬間がある。何にハッとなったかはそれ
ぞれだ。画面の美しさだったり、斬新な発想
だったり、シーンの衝撃的な変化だったり。
いずれにせよ、いままでに体験したことのな
い質のハッであったことは確かだ。

その意味でいうと、既存のフレームに今風の
素材を乗せ換えたアルアル系や、売れ筋なん
でしょうけど、キャラクター系や食べ物系の
絵本でハッとさせられることは少なかった。
もちろん好きな作品もありますけどね。

そんな訳で今年は何にハッとなったかという
観点で、自分の出会った絵本の中から10冊
を選び出してみました。詳細はamazonでの
レビューをどうぞ。


01 鏡面からの突き刺さる視線にハッとなる
怪談えほん (6) かがみのなか怪談えほん (6) かがみのなか
(2014/07/21)
恩田 陸/樋口 佳絵

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02 移り行く季節の美しさにハッとなる
ぴっぽのたびぴっぽのたび
(2014/11/06)
刀根 里衣

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03 動物の形を発見してハッとなる
どっとこ どうぶつえん (こどものとも絵本)どっとこ どうぶつえん (こどものとも絵本)
(2014/05/14)
中村 至男

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04 一瞬後の世界の変わり様にハッとなる
まばたき (えほんのぼうけん67)まばたき (えほんのぼうけん67)
(2014/11/26)
穂村 弘/酒井駒子

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05 信念を積み上げた結果にハッとなる
いしをつんだおとこいしをつんだおとこ
(2014/04)
あきやま ただし

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06 大人のズル賢い企みにハッとなる
X字架(じゅうじか) (とぴかシリーズ)X字架(じゅうじか) (とぴかシリーズ)
(2014/10/17)
宇野亞喜良/穂村弘

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07 自己認識のユニークな視覚化にハッとなる
ぼくのニセモノをつくるにはぼくのニセモノをつくるには
(2014/09/20)
ヨシタケ シンスケ

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08 瞑想と覚醒の変り目を自覚してハッとなる
おやすみのあおおやすみのあお
(2014/06/21)
植田 真

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09 名画鑑賞の斬新な切り口にハッとなる
美術とあそぼう! チューブくん絵本 モナ・リザはチョコの色 (美術とあそぼう!チューブくん絵本)美術とあそぼう! チューブくん絵本 モナ・リザはチョコの色 (美術とあそぼう!チューブくん絵本)
(2014/05/23)
坂崎千春

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10 使われる側の色々な主張にハッとなる
クレヨンからのおねがい!クレヨンからのおねがい!
(2010/09/01)
ドリュー・デイウォルト/オリヴァー・ジェファーズ"

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【絵本セレクション2013】

2013/12/31 Tue 12:32

例年思う事ですが、あえて10冊選ぶというの
はなかなか大変です。それは個人的な視点と
客観的な視点のせめぎ合いを通して自分の絵
本観と向きあう作業でもありますから。

年々多様化する作品群。あえて今年の総括を
するならば、従来からあるテーマを描きなが
らも、ちょっと視点をズラして新しさを出し
たり、量的描き込みによって、より世界観を
深めた作品などが印象に残りました。
個人的には、言葉で分析的に表現しきれない
くらい感性を横殴りされる作品に憧れます。

というわけで今年も自分のレビューした作品
しばりで10冊を選ばせていただきました。
詳細はamazonのサイトでどうぞ。


01 チェロと自然と人との関係に耳を澄ます 
チェロの木チェロの木
(2013/03/06)
いせ ひでこ

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02 赤いマーカーで空想の扉を開け
ジャーニー 女の子とまほうのマーカー (講談社の翻訳絵本)ジャーニー 女の子とまほうのマーカー (講談社の翻訳絵本)
(2013/11/29)
アーロン・ベッカー

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03 神妙さと美さの同居したチェリーレッドが印象的
マールとおばあちゃんマールとおばあちゃん
(2013/04/17)
ティヌ モルティール/カーティエ ヴェルメール

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04 心暖まるチンドン屋ワールド
ちんどんや ちんたろうちんどんや ちんたろう
(2013/03)
チャンキー松本/いぬんこ

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05 青い鳥と男の子の交流を都会的なタッチで
BLUEBIRD: ぼくとことりBLUEBIRD: ぼくとことり
(2013/09/18)
ボブ スタック

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06 言葉遊びに加えて絵も遊びまくってる!
あいうえおんせんあいうえおんせん
(2013/11/22)
林 木林/高畠 那生

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07 野性的人魚の生々しさに衝撃
人魚のうたがきこえる (こどもプレス)人魚のうたがきこえる (こどもプレス)
(2013/05/17)
五十嵐大介

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08 カエル的世界観がしっかり構築されてます
バスガエルバスガエル
(2013/06/12)
戸田 和代/シゲリ カツヒコ

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09 縦開き系リバーシブル絵本で知的冒険へ
そらのうえ うみのそこそらのうえ うみのそこ
(2013/03/25)
長沼毅/大橋慶子

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10 小さな箱に詰まったお爺ちゃんの思い出
マッチ箱日記マッチ箱日記
(2013/08)
ポール フライシュマン/バグラム イバトゥーリン

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【絵本セレクション2012】

2012/12/31 Mon 11:43

今年でた絵本全体を見渡してみると大きな2
つの傾向が気になりました。1つは過去から
積み上げて来たものの意味を振り返ろうとし
た作品。もう1つは心や物事の本質的なとこ
ろを考えようとした作品です。歴史と共に変
わっていくものと変わらずに残り続けるもの。
それらを改めて浮き彫りにしようとする時代
の意識が働いたのでしょうか。これには昨年
の大震災がもたらした消失感と、これから
どう未来に向き合うかという課題が大きく
影響しているせいかもしれません。

というわけで今年も自分のレビューした作品
の中から2012年の締めくくりとして10冊を
選ばせていただきました。もちろん全てに目
を通したわけではないので個人的なものです。
詳細はamazonのサイトでどうぞ。

01 植木として残り続けるおじいちゃんの人生

グランパ・グリーンの庭グランパ・グリーンの庭
(2012/05)
レイン スミス

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02 芸術の域に達した怪談絵本 怖いぞ

いるの いないの (怪談えほん3)いるの いないの (怪談えほん3)
(2012/01/28)
京極 夏彦/町田 尚子

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03 女の子の初の演奏会を臨場感いっぱいに

ピアノはっぴょうかいピアノはっぴょうかい
(2012/04)
みやこし あきこ

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04 有名な物語を劇場風に構成

イソップ物語―13のおはなしイソップ物語―13のおはなし
(2012/07)
いまい あやの

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05 女の子とクマの絶妙な関係にニヤリ

モーディとくまモーディとくま
(2012/05/26)
ジャン オーメロッド/フレヤ ブラックウッド

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06 様々な考え方をオシャレに視覚化

哲学してみる (はじめての哲学)哲学してみる (はじめての哲学)
(2012/05/11)
オスカー・ブルニフィエ/ジャック・デプレ

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07 論理を越えた存在を受け入れられるか?

ロスト・シングロスト・シング
(2012/06/23)
ショーン タン

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08 聴覚を研ぎすます演出がみごと

きこえる? (日本傑作絵本シリーズ)きこえる? (日本傑作絵本シリーズ)
(2012/03/14)
はいじま のぶひこ

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09 変わりゆく町と人を定点観測的に細密描写

ふるさと60年 (日本傑作絵本シリーズ)ふるさと60年 (日本傑作絵本シリーズ)
(2012/02/15)
道浦 母都子/金 斗鉉

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10 収集マニアの丸太キャラが印象的

キュッパのはくぶつかん (福音館の単行本)キュッパのはくぶつかん (福音館の単行本)
(2012/04/11)
オーシル・カンスタ・ヨンセン

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【絵本セレクション2011】

2011/12/31 Sat 12:44

今年はずっと日本に居たせいか多くの作品に出会えました。2011年でどうしても無視できないのが3.11の大震災。絵本の受止め方が通常と変わってしまったので。また、震災がなければ生まれなかった絵本も多くありました。絵本作家が今の時代にどう向かい合うかという意味では興味深いですが、それは置いておいても、いい作品は時を越えて訴える力があると思います。そんな観点もふまえつつ自分のレビューした作品の中から10冊を選ばせていただきました。今年出た全ての作品に目を通したわけではないので、個人的なものです。詳細はamazonのサイトでどうぞ。

1 満月の美しい奇蹟!皆既月食の今年は特別なものに

うきわねこうきわねこ
(2011/07)
蜂飼 耳

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2 絵だけで語る重厚な物語 翻訳(?)物では文句無く1位

アライバルアライバル
(2011/03/23)
ショーン・タン

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3 犬の笑顔に込められた深い物語を無視できようか

まちのいぬといなかのかえる (大型絵本)まちのいぬといなかのかえる (大型絵本)
(2011/02/16)
モー・ウィレムズ

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4 パワフルなナンセンスぶりに圧倒されます

でんせつの きょだいあんまんを はこべ (講談社の創作絵本)でんせつの きょだいあんまんを はこべ (講談社の創作絵本)
(2011/10/01)
サトシン、よしなが こうたく 他

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5 好きなんですよね。こういうムフフな作品

サウスポーサウスポー
(2011/09)
ジュディス・ヴィオースト

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6 フランス的なオタクぶりがおしゃれに炸裂

だれも知らなかった お姫さま図鑑だれも知らなかった お姫さま図鑑
(2011/09/15)
フィリップ・ルシェルメイエル、レベッカ・ドートゥルメール 他

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7 ほげちゃんも悪くないけど個人的にはSF的非日常感に軍配

くらげのりょかんくらげのりょかん
(2011/11)
やぎ たみこ

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8 朝日とともに差し込んでくる新境地という光

あさになったのでまどをあけますよあさになったのでまどをあけますよ
(2011/12/02)
荒井 良二

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9 例え震災がなかったとしても2011の注目作といえます

新幹線のたび ~はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断~ (講談社の創作絵本)新幹線のたび ~はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断~ (講談社の創作絵本)
(2011/03/19)
コマヤス カン

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10 時を越えたメッセージが現代をもポカポカに照らす

はるがきた (主婦の友はじめてブック―おはなしシリーズ)はるがきた (主婦の友はじめてブック―おはなしシリーズ)
(2011/02/19)
ジーン・ジオン

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