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雪窓

2006/03/08 Wed 23:25

雪窓雪窓
(2006/02)
安房 直子

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たぬきがいい味を出している

雪窓。 おでん屋の名前にしては、なんとも詩的ですネ。

確かに、雪の夜にポッと灯る屋台の四角い明かりは、そう見えるだろう。
人はともかく、たぬきまでも魅了し常連客にしてしまうのも、うなずける。
しかも、そのたぬきが屋台の助手にまでなってしまうとは!

やがて明らかになる、店主であるおじさんの悲しい過去。
そこからが物語の真骨頂となる。

元々は安房直子の童話なので、文章だけでも完結しているのですが、
山本孝の絵がついたことで、完成度の高い絵本となった。

不思議さをピリッと効かせた情緒溢れる物語は、冷えた心を芯から
暖めてくれる。

こんな世界を堪能できる日本人に生まれて本当によかったと思う。
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