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遠くをみたい―星の贈りもの遠くをみたい―星の贈りもの
(2004/10)
寮 美千子

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百三十億光年の旅を実感

中学生の頃、理科の教科書中に、ついつい見入ってしまう小さな写真があった。
それはアンドロメダ大星雲の写真だ。渦巻く求心的な形をしているせいもあるが、
それだけでなく、光の中に懐かしい世界があるように感じてならなかったのだ。
なんとかしてそこへ行きたいという強烈な想いは、物理的に不可能なんだと理性で
強引に納得させるしかなかった。

しかしながら、寮さんの言葉は、人間には心という光よりも早い翼があることを
気付かせてくれた。さらに、東さんの素敵な絵が、想い焦がれた世界を
しっかりとボクに見せてくれた。

そう! 人の心は物理的な制約を越えて飛翔できるのだ。

それだけではない。今度は逆に宇宙の彼方から我々の地球に思いを馳せる
ことさえ可能にしてくれた。すると地球そのものに懐かしさを感じるという不思議な
感覚が生まれてくる。 今、実際に存在している場所なんだけどね。

この作品は地球上に生きるすべての命へ、大いなるメッセージを発信している。
その意味で、科学と芸術を通して生まれた聖書と言ってもいい。

さあ、あなたには宇宙に至る2つの選択肢がある。
多大な資金や訓練時間を費やしてロケットに乗るか、それともこの本をよむか。
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