考える豚
2006/05/04 Thu 23:37
![]() | 考える豚 (桂三枝の落語絵本シリーズ) (2006/01) 桂 三枝 商品詳細を見る |
豚が倒れりゃ
桂三枝の落語絵本第4弾。
絵本にしては文字数が多いし、使われている言葉や内容からみて、
大人に向けた作品といえる。特別好きというわけではないが、
新刊がでるとついつい読んでしまうシリーズだ。
いままでの作品を振り返ると、動物を語り手に人間社会を
おもしろ可笑しく風刺するのが 特徴になっている。
道頓堀川の亀、料亭の鯛、 ヤクザの野良犬ときて
今回は養豚場のブタが登場。
人間に食べられないようダイエットして肉をおとそうと奮闘する。
これはこれで面白いのだが、前3作で展開された
人間社会を風刺する勢いはトーンダウンした感がある。
人に食べられる運命の生き物を描いたという点では、シリーズ2作めの
「鯛」のほうが内容に深みもあるし毒の効いたユーモアを楽しめた。
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