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大きなわるーいオオカミがっこう (児童図書館・絵本の部屋)大きなわるーいオオカミがっこう (児童図書館・絵本の部屋)
(2001/02)
ジョナサン アレン

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立場が違えば価値観も変わる

昔は悪役だったオオカミも、今や主役として人気が高まってきました。
例えば「あらしのよるに」や「ともだちや」といった絵本はシリーズに
なっているのでご存知の方も多いのでは。

攻撃的、ワガママ、肉食 という悪いイメージがあるからこそ、
ときおり見せる やさしさ、繊細さ、孤独感 がきわだち、
人間味あるキャラクターになっているのが受けているのでしょう。

絵本界ではポピュラーな動物:犬 をチョイ悪にしたような外見も、
ライオン・ワニ・サメなどより、親しみやすさがありますね。

日本に限らず、翻訳物でもオオカミの絵本をよくみかけるのは興味ぶかいです。

前置きが長くなりましたが、この海外からきた作品にはオオカミの学校が
登場するのです。ここでは、いかにしたら悪くなれるかを徹底的に教えてくれます。
例えば、悪そうな目線の使い方、恐ろしいうなり声のあげ方、ダメなブタの見分け方など
楽しい!?課題がいっぱい。オオカミならではの価値観が学べます。

逆の見方をすれば、ここの落第生は世の中ではマトモってことになる訳で、
そこがこの作品のミソ。
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