じゅうにしものがたり
2007/01/08 Mon 00:56
![]() | じゅうにしものがたり―ね・うし・とら・う・たつ・み・うま・ひつじ・さる・とり・いぬ・い (2006/01) 瀬川 康男 商品詳細を見る |
正月には十二支について考えてみましょう(その2)
十二支のはじまりについて描いた絵本を探していたら、こんな異色作がありました。
1991年初版のものが、2006年に新装版として出ていたのですね。
瀬川さんの絢爛豪華なタッチで描く動物達がみられるだけでも満足できますが、
絵本としての構成もみのがすことはできません。
例によって神様のもとへ集まるべく競争する動物たち。
楽しいのは、それぞれの走りっぷりが紹介されているところ。
あても無しに走るヤツ、おしっこをしながら走るヤツ、おどりながら走るヤツ、などなど。
注目は、それらの背中を次々と乗り換えていく、すばしっこいヤツ。
犬と猿の喧嘩を取りなす鶏や、猫が鼠を怒るといった、お決まりのシーンは
思いきって省かれているので、真面目な読者は邪道とみるかもれません。
しかし、鼠をうまく扱うことで、テンポのいい、完成度の高い作品となっているのです。
十二支の絵本をみるなら、この作品は外せませんゾ。
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