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僕への小さな旅

2007/06/23 Sat 10:58

僕への小さな旅僕への小さな旅
(2006/09)
伊藤 正道

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心でたどる思い出の旅へ

自分がかつて過ごした懐かしい場所を、ふと訪ねてみたくなることってありますよね。
通ったところ、遊んだところ、旅したところ、働いたところ、住んだところ などなど…
実際に行ってみると、いろいろな想いが溢れ出てくるし、いろいろな発見があったりもする。

そこに行くと、空想の中で今の自分が昔の自分へと心のタイムスリップをする。
かつて悩んでいたこと、出来なかったことも、今の自分だったら難なくやれる。
そこに自分自身の成長を見いだす事が出来る。
あるいは、時間とともに消えて行ったものに気づいたりもする。
将来への夢、純粋なひたむきさ、周りで自分を支えてくれたもの などなど…
そして今という時の大切さを実感する。
海水浴とか森林浴になぞらえて「時間浴」とでも言おうか。

それらにきわめて近い体験を得られたのがこの作品。
都会で生活する「僕」が、ふと少年時代に夏を過ごした海辺の家を訪ねる。
その家の屋根裏に残っていた自分のおもちゃ箱がきっかけで、
長年にわたって忘れていたものを取り戻すのだ。

おそらく作者の個人的体験がもとになっていると思いますが、
共感できる人は多いのではないでしょうか。
夏休みという無限の時間や 果てしない青空と雲と海に自分の夢を投影した
ことのある人には 特におすすめの大人の絵本。
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