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なんじゃもんじゃはかせのおべんとう (こどものともコレクション2009)なんじゃもんじゃはかせのおべんとう (こどものともコレクション2009)
(2009/02)
長 新太

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弁当箱につまった大きな世界

なんじゃもんじゃ博士とはいったい何者?
えっ?友達はゾウアザラシ。なんてことはともかく、
話は二人でお弁当を食べようとするところから始まります。

すると、それを狙ってやってきたのが、おばけの木。
なんとか逃げおおせて、再びお弁当を食べようすると、これまた
大きなエビがやってきて、二人のお弁当を狙います。
そこで、博士のとった行動と相手のリアクションがユニークですね。
こんな出会いがくり返されることで、お弁当の中身がだんだん明らかに
なっていくところが見所といいましょうか。

お弁当というのは、どこにでも持ち運びできるし、誰かに作ってもらうと
中身が何かという楽しみもありますね。そんなお弁当の魅力を
長さんの独自の言葉で料理したのが、この作品とみました。
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むしばいっかのおひっこし

2009/06/21 Sun 18:36

むしばいっかのおひっこし (講談社の創作絵本)むしばいっかのおひっこし (講談社の創作絵本)
(2009/05/08)
にしもと やすこ (絵・作)

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虫歯菌の秘密が明らかに!

黒い着ぐるみ(?)がお似合いの虫歯菌家族が登場。
彼らの横行を防ぐ歯磨きの大切さを描いているのですが、
固い事はヌキにして、とにかく楽しめる絵本です。

なんといっても虫歯菌たちの生活ぶりに興味をひかれました。
便利な虫歯不動産があったり、食卓に甘いお菓子が勢揃いしたり、
住み心地を良くするために歯を改装したりと。甘いもの好きの子どもは、
かえって、こんな暮らしに憧れてしまうのでは?

同時進行で虫歯になった女の子の様子が見開きのスミに描かれて
いるところがポイント。虫歯菌たちが楽しめば楽しむほど、彼女は…

そして、ラストの一文におもわずドキリとなりました。

こちらインドでは甘いお菓子がいっぱいあります。
その筆頭といえば、グラブジャムーン! カステラをたこやきサイズに
丸めて蜜につけ込んだようなデザートです。一口食べただけで歯が
溶けてしまうのではと心配になるくらいの、それはそれは強烈な甘さ!
インド料理店でみつけたらトライしてみてください。
(そのあと歯磨きは忘れずに)
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HORN PLEASE (INDIRA PURAM)

2009/06/21 Sun 01:45

HP090621B  HP090621B  HP090621A

PACIFIC MALL 前で客待ちするオート3輪
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きんぎょ

2009/06/16 Tue 18:38

きんぎょきんぎょ
(2009/05)
ユ テウン

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ショートフィルムのような韓国発の不思議絵本

読書好きであれば、本の中の世界に没頭して、自分が今いる場所や時間を
ふと忘れてしまう経験が少なからずあるのではないでしょうか。
この絵本の男の子は、初めていった図書館で、そんな不思議体験をします。
きっかけは、いっしょにつれていった仲良しの金魚が、水槽をぬけだし
本棚のほうへ泳いでいったこと。金魚の後を追いかけているうちに
男の子は本の中へ入ってしまうのです。

セピア調の画面を活かした光と影の演出が、夜の図書館を幻想的に
描写し、赤い金魚と赤い本がモノクロの世界のアクセントとして
読者の意識を不思議な世界につなぎ止めてくれます。
後半は絵だけで展開し、シャレたショートフィルムを観ているかの
ようでした。

赤い絵本での不思議体験といえば「レッド・ブック/バーバラ レーマン:作」
もおすすめ。東洋と西洋という対比で見比べても面白いでしょう。
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あしにょきにょき

2009/06/15 Mon 18:39

あしにょきにょき (えほん・ドリームランド 4)あしにょきにょき (えほん・ドリームランド 4)
(1980/01)
深見 春夫

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おそるべし空豆パワー

最後の見返しをみてビックリ。この作品は約30年も前に出ていたんですね!
今年でた作品としてみても、まったく違和感がありませんでした。

おじさんの足が、ひたすらのび続けるという単純な展開が実に心地よい。
家をとびだし、林を横切り、他人の家をつきぬけて町中に入っても、
その勢いは止まらない。いったいどこまでのびるのか?

理由は、あやしいセールスマンから買った、おおきな空豆を食べたこと。
そういえば、空豆の種が大きな木になる話がありましたっけ。
おじさんのグルメな生活ぶりから察するに、ぜいたく三昧で自分の足では
あまり動かず、車(それもドライバー付き)ばかり使っているのでは。
そこで業を煮やした足が、本人を無視して外へ飛び出したと考えると
ボク的には納得できます。

さて、この話の最後、女の子の機転でなんとか収拾がつきひと安心。
それにしても、あのセールスマンは何だったんでしょう?
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かえりみち

2009/06/14 Sun 18:40

かえりみちかえりみち
(2008/01/08)
森 洋子

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かえりみちの楽しみ方

学校からの帰り道は楽しいものです。授業からの開放、遅刻とは無縁、
たまには寄り道 とマイペースで家に向かえる自由がありますから。
この本の女の子のように、空想の世界にはまりこむ楽しみも確かにありますね。

ボクの場合、小学校のときは自転車で通っていました。歩いたり公共交通を
使うのとはちがい、スピード感を味わえるのが楽しくて、通学路をスタート
からゴールへ向かうコースにみたて、レースシーンを空想したものです。
と言っても自分が走るのではなく、目の前の道を特殊な改造をした小さな車が
レースをしていて、それを空中から実況中継しているといった設定でした。
それぞれの車が持つ特殊な性能(アニメのマッハ号みたいに)を考えるのも
楽しくて、多いときで20台くらいは走らせていました。

なんてことをついつい書いてしまったのは、本書の冒頭に、信号待ちする
車の前でチェッカーフラッグをふる緑のおばさんが描かれていたので…

本書の特徴としては、現実の世界と女の子の空想の世界が、鏡に映ったかの
ごとく反転して左右の画面に描きわけられているところ。
その劇的な変化に誰もが思わず見入ってしまうことまちがいなしです!
全編モノクロ、あえて隠した女の子の表情なども、効果的に読者の空想を
かきたててくれますね。昭和時代が舞台なので、大人にとっては時空的な
トリップ感も味わえます。

共通したテーマの絵本では「ぼくのかえりみち/ひがし ちから:作」
もおすすめです。
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その気になった!

2009/06/13 Sat 18:41

その気になった!その気になった!
(2009/02)
五味 太郎

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その気になることについての考察

とりあえず「形から入る」というやり方は確かにあるだろう。
この作品の男の子のように、野球のユニフォームを着ることで、
ヒットを放つ自分を、よりリアルにイメージできるようになる。
タイトルのごとく「その気になった!」というわけだ。

身につけるものによって、自分の可能性を次々と発見していくという
高度な遊びが、五味さんならではの軽やかなユーモアで描かれています。
ただし、その気にも色々あって、質の違った「その気」を並べることで
ラストに深みをだしているところがポイント。これと同じ内容を文章だけで、
伝えようとしたら、一冊の小説が出来上がっちゃうかもしれません。

私事ですが、昨日はインドの仕事仲間でのパーティがありました。
毎回ドレスコードがあって、今回のテーマは「花柄」! 
女性はともかく、男性陣は普段はあまり着ない柄なので、この日に
備えてあちこちを探しまわることに。ボクも初めてのトライでしたが、
実際に着るとなかなかその気になる(させられる)ものですね。
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HORN PLEASE (GURGAON)

2009/06/13 Sat 01:23

HP090613B       HP090613C

HP090613A  SOHNA ROAD にて
HORN PLEASE | コメント(0) | トラックバック(0)
食事中の方、失礼します。実はこれ全部が牛のウ○○なんですね。田舎の方では貴重な
燃料として欠かせないものなので、こうやって保存しているのです。穴からのぞくものを
見てください。円盤状に固めたものがぎっしりと中に詰められているのが判るでしょう。
表面にも注目!ただ家の形にするだけでなく、壁や屋根まで模様を入れちゃってるところが、
さすがインドです。樹木や鳥や幾何学模様。成長や繁栄を祈願するものだと思いますが、
文化の香りを感じませんか? (GURGAONから車で2時間ほどの村落にて)

うんち家2    うんち横
おお~これぞインド | コメント(0) | トラックバック(0)

さよならはいわない

2009/06/11 Thu 18:43

さよならはいわない (PHPにこにこえほん)さよならはいわない (PHPにこにこえほん)
(2009/05/01)
おぼ まこと

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思い出といっしょに生きる

子どもが成長していくと、どうしても避けられないのが、死との出会い。
特におじいちゃん、おばあちゃんとの別れは、最初に出会う身近な死と
なる可能性が高いのではないでしょうか。

本作で中心に描かれているのは、おじいちゃんが亡くなる数日前。
その日は、孫のゆうたが、水上バスに乗って、初めてひとりで
おじいちゃんの家へお泊まりに行った日でもあります。

いっしょに過ごしたその夜は、ゆうたにとって最後の思い出となって
しまうのですが、おどってみせるほど元気なおじいちゃんと出会えた
ことは幸いだっといえるかもしれません。

死が扱われているものの、感傷的な方向へ流れずに、子どもが
人生を歩んでいくときに乗り越えていく通過点として終えています。
それはそれで良いのですが、やや淡白にも感じられました。

現実には、この後で葬儀や親族の悲しみと直面することになる
のですから…
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