かえりみち
2009/06/14 Sun 18:40
![]() | かえりみち (2008/01/08) 森 洋子 商品詳細を見る |
かえりみちの楽しみ方
学校からの帰り道は楽しいものです。授業からの開放、遅刻とは無縁、
たまには寄り道 とマイペースで家に向かえる自由がありますから。
この本の女の子のように、空想の世界にはまりこむ楽しみも確かにありますね。
ボクの場合、小学校のときは自転車で通っていました。歩いたり公共交通を
使うのとはちがい、スピード感を味わえるのが楽しくて、通学路をスタート
からゴールへ向かうコースにみたて、レースシーンを空想したものです。
と言っても自分が走るのではなく、目の前の道を特殊な改造をした小さな車が
レースをしていて、それを空中から実況中継しているといった設定でした。
それぞれの車が持つ特殊な性能(アニメのマッハ号みたいに)を考えるのも
楽しくて、多いときで20台くらいは走らせていました。
なんてことをついつい書いてしまったのは、本書の冒頭に、信号待ちする
車の前でチェッカーフラッグをふる緑のおばさんが描かれていたので…
本書の特徴としては、現実の世界と女の子の空想の世界が、鏡に映ったかの
ごとく反転して左右の画面に描きわけられているところ。
その劇的な変化に誰もが思わず見入ってしまうことまちがいなしです!
全編モノクロ、あえて隠した女の子の表情なども、効果的に読者の空想を
かきたててくれますね。昭和時代が舞台なので、大人にとっては時空的な
トリップ感も味わえます。
共通したテーマの絵本では「ぼくのかえりみち/ひがし ちから:作」
もおすすめです。
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