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あまくておいしいこいのものがたりあまくておいしいこいのものがたり
(2009/12)
ジョナス リベイロ

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始まりはほろ苦く終わりは甘く

ブラジルの絵本というところに最も興味を持ちました。
そんな訳でブラジル風味を期待していたのですが、CGによるコラージュを
駆使した絵は今風無国籍調でした。(まあソレはソレでいいんですけどね)

小さな町のケーキ屋さんと大きなお城のお姫様による恋の物語はスレ違いの
連続。お互いが格差を乗り越えて歩み寄る努力をしますが、なかなかうまく
いかないのですね。まるでTVの恋愛ドラマのような展開です。
原因がお姫様のドレスや贈り物の大きさだったりするところは絵本的。

本書はホワイトデーのお菓子売り場に並んでいても違和感がないでしょう。
ケーキはもっとおいしそうに描いて欲しかった。

-----------------【Review for Review】------------------ 
インドのお菓子ってかなり甘いです。特にグラブジャムーンは濃密!
これがインド人の恋愛観と関連しているのかどうかは定かでない。
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Finklehopper Frog

2010/02/27 Sat 08:12

Finklehopper FrogFinklehopper Frog
(2008/03/01)
Irene Livingston

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跳躍しすぎたカエル君?

世の中には色々な姿の動物がいますが、みんなが人間のようにジョギング
しようとしたらどうなるか?人間のようにというのは、しかるべきウエアを
身につけ、2本の足で走るということです。この絵本のようにカエルが
それをやったらかなり滑稽にみえるでしょうね。実際このカエル君、派手な
ウエアを購入し意気込んで外に出たものの、走り方に無理があって、すれちがう
他の動物に笑われてしまいます。さて彼はどうしたでしょうか?

ユーモラスな姿を加速してくれるのは、BRIAN LIESの絵。他の絵本を
みても判るように、彼は動物を生き生きと描くことにかけては抜群です。

この話の落としどころを肯定するならば、動物たちはありのままが
一番ということになるのですが、そうなると二本足で走っている他の動物の
姿が不自然にみえてしまうのが気になりました。

-----------------【Review for Review】------------------ 
我が家の寝室には、こっちで買ったランニングマシーンがあります。
運動不足の解消が目的です。外をジョギング?・・・インドの道は凸凹が多いし
埃っぽいし、動物に追いかけられそうだし、楽しめる環境ではないのです。
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まいごのきたかぜ

2010/02/21 Sun 09:58

まいごのきたかぜまいごのきたかぜ
(2010/01/08)
ちば みなこ

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北風と友達になれる

女の子ハナは迷子の北風と出会い、次の季節まで家に泊めてあげることに。
ということで冒頭から既に別れを内包した話ですね。オーソドックスな構成で
ありながら、北風というキャラクターと絵に魅力があり絵本として楽しめました。

北風の姿は彼女と動物たちにしか見えない。北風が新聞をめくったり、
風船を取りもどしたりしても、他の人には謎めいた風のイタズラに写るのところ
はニヤりとなりますね。そんな訳で次第に増していく二人の親密感ですが、
後半の事件はやや強引な印象。それよりスカっとするような北風の活躍を見たかった。
女の子ではなく、ワンパクな男の子と出会ってたら違った展開になったのでしょうが。

-----------------【Review for Review】------------------ 
インドを周遊していた友人が、最後の晩はわが家に泊まって帰りました。
風のごとく気ままに旅を楽しんだようで、ちょとうらやましかったですね。
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56

2010/02/21 Sun 00:27

休日にユルユルと昼飯したいときに行くイタリアンの店です。
気に入っているのは開放的な高い天井。店名のごとく56フィート
(約18m)あります。シェフもイタリア人だけあって確かな味です。

●SUNDAY BRUNCH (550ルピー)
・ビュッフェ形式のスターター+パスタorピザ+デザート+ドリンク(おかわり自由)

56.jpg

今日の飯の友にもってきた本は
「47都道府県 女ひとりで行ってみよう/益田ミリ」
彼女の本は頭をつかわずに気楽に読めてしまうのがいい。
天井を見上げながら、しばし日本に思いを馳せました。
(at VATIKA ATRIUM, GOLF COURSE ROAD, GURGAON)
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Deep in the Swamp

2010/02/17 Wed 07:14

Deep in the SwampDeep in the Swamp
(2007/02)
Donna M. Bateman

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湿原に住む仲間たち

オケフェノキー湿原(Okefenokee Swamp)に生息する動物たちを紹介した絵本。
ここはフロリダ半島の根元にある広大な湿原で、数多くの動植物が生息しています。

カワウソやワニ、カメやウサギ、鳥、トンボなどなど全部で10種類も登場。
母親が子育て中のシーンにスポットをあて、子どもの数は動物が変わるごとに
1匹から10匹まで増えていくという構成になっています。
臨場感のあるイラストと文章で、動物たちの会話が本当に聞こえてきそう!
また、自然の中でのびのびと育まれる小さな命のなんと微笑ましいことでしょう。

我々も彼らと共に同じ地球で一歩一歩成長していると実感できる作品です。
巻末には登場した動植物の解説付。

-----------------【Review for Review】------------------ 
今朝の朝食は、使用人のメリーさんが作ってくれたハム&エッグ。
食べ物を通して自然とのつながりを実感しました。
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The Day I Swapped My Dad for Two GoldfishThe Day I Swapped My Dad for Two Goldfish
(2004/09/01)
Neil Gaiman

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あなたは金魚に勝てる?

本書を手にしたのは、同じ作者コンビによる絵本「The Wolves in the Walls」で
繰り広げられた独特の世界が強く印象に残ったから。結果は期待通り!
友達がもっている2匹の金魚が欲しくなって、新聞ばかり読んでいる自分の父親と
交換してしまうといった皮肉の効いた展開。手描きの絵や、写真をCGでコラージュして
構築した奇妙な絵。無表情ぎみな眼の登場人物たちと相まって、カッコいいけど
都会的な空虚さが、作品全体から伝わってきました。

世の父親にとってはシャレにならない内容。これをよんでニヤニヤしている
子どもを見たらゾッとすることでしょうネ。もっと漫画チックな絵だったら、
素直に笑えたかもしれませんが・・・
翻訳されないことを祈りましょう(逆説的賞賛です)

-----------------【Review for Review】------------------ 
家の使用人が昨晩もどってきた。雇い主を交換されたわけではなかったと安堵。
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かあさんをまつふゆ

2010/02/14 Sun 09:37

かあさんをまつふゆかあさんをまつふゆ
(2009/12)
ジャクリーン ウッドソン

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待つことは未来を信じること

出稼ぎにいった母を、ずっと待ち続ける黒人少女の心情を描いた絵本。
時代は戦争のまっただ中で人手不足。当時としてはめずらしく、
黒人女性を雇う会社も少なくなかったようです。
戦争の終結と、母の帰宅。未来へ馳せる希望を、国家という大きな視点と、
少女という小さな視点の両方から感じ取ることができました。
水彩による写実的な絵が、その時代を生きていくという逞しさを、じんわりと
伝えてくれます。黒人と雪というコントラストも印象的な秀作。

-----------------【Review for Review】------------------ 
家の使用人が帰省したきりもどってこない。かれこれ2週間になる。
今日は、たまった洗い物や片付け作業に追われそう。
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MOMO CAFE でステーキを食す

2010/02/14 Sun 00:12

今日はかなり思い切った昼飯となりました。インドで牛肉のステーキ! 
けっこう高いし、味の評判も定かでないのですが、以前ここで食べた
ハンバーガーがまともだったので勇気をもってトライしました。(って肝試しか!?)
 
●ANGUS FILLET STEAK (180Gms/1950ルピー)

momocafe.jpg

肉の大きさはお握りくらいで、思ったより分厚い。一口めの感想としては
「よかった、食べれる」、とにかくホッとしました。なかなかウマいです。
テンダーローインにはない柔らかさに、久々にステーキを食す喜びを満喫。
ANGUSはスコットランド産牛肉とのこと。日本でも食べたことがない肉なので、
比較しようがないのですが、ここは欧米人も利用するホテルのレストランなので
多分こんな物なのでしょう。
(at MOMO CAFE,COURTYARD MARRIOT GURGAON)
 
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The Tiger Who Came to Tea

2010/02/13 Sat 07:18

The Tiger Who Came to TeaThe Tiger Who Came to Tea
(2006/02/06)
Judith Kerr

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次はあなたの家にやって来るかも

購読しているメルマガで『トラの出てくる絵本といえば?』という今年の干支にちなんだ
トピックがあり、お勧めの作品として紹介されていたので、あえて英語版を手に取りました。
読後、真っ先に連想したのが、先日映画にもなった「かいじゅうたちのいるところ」でした。
と言うのは、この作品との相似性を非常に感じたからです。原書は1968年で2作の登場時期が
割と近いせいかもしれません。

「かいじゅう~」では男の子が怪獣の島へ行ったのに対し、こちらの作品では女の子の家へ
トラがやってくるという展開が興味深いですね。これからママとお茶をしようという
タイミングでやってきた空腹なトラ。非常に礼儀をわきまえているのはいいですが、
そこは体の大きなトラのこと。用意されていた軽食のみならず、家にあるものを全て食べ
つくして去っていきます。なんとパパのビールや風呂の水まで! やがてパパが帰宅し、
今日の夕食は?という現実と対峙。非日常的な出来事に、普段通りに対応した家族の余裕に
震撼させられました。

いいですねぇ、これが英国流なんでしょうか、静かな痛快さに満ちています。
絵本好きは、本書をネタに色々と楽しめるのではないでしょうか。
外出時にさりげなく登場する縞模様の小さなネコが意味深だったり・・・とか

-----------------【Review for Review】------------------ 
インドの田舎へいくと、トラは別として牛が普通にやってきますけどね(笑)
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おそうじ隊長

2010/02/10 Wed 07:36

おそうじ隊長 (わんぱく小学校シリーズ)おそうじ隊長 (わんぱく小学校シリーズ)
(2009/12)
よしなが こうたく

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遊び心あふれる掃除絵本

わんぱく小学校シリーズの4冊目は、紅白帽子の男の子が主役に。
前3作でパターンができあがっているので、当初のインパクトは薄まりましたが、
ハチャメチャにみえて、しっかりと描き込まれた絵は、相変わらず面白い。
今回のテーマは掃除。そこで質問です。

「小学校時代に掃除用具で遊んだことのある人は手を挙げてください」

1、2、3、4・・・おお~! ほとんど全員ですね。
もちろんボクもそう。当時の楽しかった思い出が本書でよみがえってきました。

さて、おそうじ隊を結成したはいいが、やっぱりと言うか、期待通りと言うか、
やる気が暴走して教室はメチャクチャという展開。いったいぜんたい
どうなることかと思いきや、彼らのピンチを救った上級生たちの活躍が渋かった。
(でも子どもがこの絵本をみたら、ぜったい掃除用具で遊ぶだろうな)

-----------------【Review for Review】------------------ 
この本は友人がこっち(インド)に来るとき持ってきてくれました。
先日いっしょにバラナシに行ったのですが良かった!いい所です!
人、動物、街が混沌とした感じが心地よく、よしながさんの絵本にも
通じるものがありました。
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