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All Asleep

2010/05/30 Sun 08:30

All AsleepAll Asleep
(2008/01/01)
Joanna Walsh

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しずかに、そぉっと、すやすやと

以前よんだ「Amos Jellybean Gets It Right/Joanna Walsh作」が
気に入ったので、彼女の他の作品はないかと探した絵本です。

特徴はコラージュを軽快につかった女性らしいオシャレな絵柄。
眠りにつく赤ちゃんというテーマに合わせ、パステル調のトーンで
まとめられてるので、こちらも優しい気持ちになってきました。
いつでもどこでもスヤスヤ眠る赤ちゃんが全ページに登場。
そんな赤ちゃんたちは、平和の象徴ともみてとれますね。
画面は全て白い背景が使われているのですが、もっと夜を感じさせる
色使いもあると絵本としてメリハリが出たように思います。

ハードカバー、ペーパーバックもありますが、おすすめはボードブック版。
厚紙を活かし表紙が円形にくり抜かれており、角もまるくカットされて
いるので赤ちゃんと何度も楽しむにはもってこい。

--------------------【Review for Review】--------------------
眠りにつくのは割と得意です。ただし寝室の電気はつけたままのときが多い。
暗くすると起きられずに寝過ぎてしまうことがあるので。
ときどき使用人のメリーさんから電気代がもったいないと怒られます
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Blue Chameleon

2010/05/29 Sat 08:10

Blue ChameleonBlue Chameleon
(2010/02/05)
Emily Gravett

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カメレオンの色仕掛け

表紙のさみしそうな青いカメレオン。仲間を求める彼は、出会ったものに
できるだけ近づこうと色々と姿形を変化させます。色を変えるのは得意な
カメレオンが形まで似せようと奮闘する様子は笑いをさそいます。
黄色いバナナ、ピンクのオウム、縞模様のソックス、カタツムリや金魚にまで。
しかしその試みもむなしく(燃え尽きて)真っ白になったカメレオン。
大丈夫、最後はカラフルになってめでたしめでたし。
出会った相手はご察しの通り。

カメレオンの特徴を活かし、さまざまな色や形、心の変化まで味わえる作品。
シンプルな構成で幼児絵本としてもおすすめできます。

--------------------【Review for Review】--------------------
仮面ライダー(初代)に登場した怪人の中で気に入っているのが「カメレオン男」。
かなりスタイリッシュで、ナチスの財宝を探し出すという国際的なプロジェクト
の指揮を採っていたのが印象に残っている。
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かぶと四十郎 夕陽のカブトマンの巻かぶと四十郎 夕陽のカブトマンの巻
(2010/05)
宮西 達也

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タイトルをみて おやっ?

トウモロコシの毛でリーゼントをきめ、ムカデを乗り回すかぶと四十郎。
外国からきたヘラクレスキッドなるガンマンとつるみ、不良をきどって
大暴れするものの、とある事件をきっかけに2人は対決することに。

かぶと三十郎の話は数年前にみましたが、四十郎は彼の息子だったのですね。
しかも三十郎はすでに亡くなっていたことも読み進むうちに判明。
さらに言うと本作でも家族が亡くなるのですが・・・ちょっと命が軽すぎないか。

人情物語にもっていこうとするあまり、展開が少々強引になっていると感じました。
もしも五十郎が登場するなら、もっとスカッとする話にしてほしい。

--------------------【Review for Review】--------------------
最近よく帰宅後にみているDVDが「ルパン三世/ファースト版」いやぁ懐かしい。
TVて観てから数十年経ちますが、心は当時へタイムスリップし若返った気分に。
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ただしい?!クマのつかまえかたただしい?!クマのつかまえかた
(2010/04)
クレア フリードマン

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いくらウサギくんの好みとはいえ

クマを捕まえようとする話なのですが、それを試みたのは、なんとウサギ!
普通は逆でしょ。クマのほうがウサギを捕まえようとするのでは?
でもウサギのフィリップはクマが大好きで、だから捕まえるって発想らしい。
「クマのつかまえかた」という本を片手にせまっていきます。
優しさにあふれたタッチの絵。登場するクマの家族も親しみやすそう。
となると捕まえるなんていいつつ、実は仲良くなる展開なのかなと思いました。が・・・

スリリングな作品を求める方には「オオカミ/エミリー グラヴェット作」を
おすすめします。オオカミの本に夢中になったウサギの末路にドッキリします。

--------------------【Review for Review】--------------------
最近は家の中にヤモリがうろつき始めました。ちっちゃいヤツはけっこう
カワイイのですが、捕まえようとするとシッポを切って逃げようとするので
無理には追いかけないようにしてます。
やもり
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サカサかぞくのだんなキスがスキなんだ (ほるぷ創作絵本)サカサかぞくのだんなキスがスキなんだ (ほるぷ創作絵本)
(2010/04)
宮西 達也

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わらわ、おおわらわ 

回文のみでつづられたウルトラC級の言葉遊び絵本第二弾。
前回の原始時代とうってかわり、今回の舞台は未来世界。

されわれたおじいちゃん(父の父)を救出するため家族で
宇宙へと出発します。

会話をはじめ、擬音、解説、すべて回文という徹底ぶりなので、
彼らが深刻になればなるほど、可笑しくみえてしまいます。

高度な文化を築いているであろう未来人が
回文のみで会話するという不自然さは爆笑もの!

回文、怪文、快文、の連続は「いかがかい?」

--------------------【Review for Review】--------------------
来印した絵描きがカレーに飽きて和食が恋しいときの回文。
「画家インド、うどんいかが?」
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ものすごくおおきなプリンのうえでものすごくおおきなプリンのうえで
(2010/04)
二宮 由紀子

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これぞ絵本的発想

ものすごく大きなプリンがあって、その上でみんなが縄跳びをしようとします。
いったいどうして?ごちそうを前にして食欲を満たすのではなく、飛び跳ねる
舞台にしようとする発想がなんとも贅沢ですね。まぁ、遊びに窮屈な理由は不要。
みんなでそれをやったら楽しいかもってことなんでしょう。

ただし、そのときは気をつけなければならないとも言っています。
たしかにプリンはやわらかいしプルプルしてますからねえ・・・

そんな調子で、ホットケーキ、ショートケーキ、アイスクリームなどなど
おおきなお菓子が、縄跳びの舞台としてつぎつぎに登場。

味覚ではなく体全体でお菓子の魅力を味わえ、さりげなく注意を加えることで
奇想天外な設定にリアリティを与えています。そのバランスが絶妙。
でも最後は食欲も満たして欲しかったけどね。

--------------------【Review for Review】--------------------
インド風の味付けをするなら、カレーの中を泳ぐときは となるか、
あるいは、グラブジャムーンに住むときは なんてなるか。
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孝行手首―当世落語風絵本

2010/05/24 Mon 06:22

孝行手首―当世落語風絵本孝行手首―当世落語風絵本
(2010/04)
大島 妙子

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体は分かれても心はつながっている

三途の川から生還した松吉といっしょに付いてきたのが、彼につかみかかった
男の手首。あろうことか彼の家に居着く事になってしまう。と言ってもホラー物では
ないので、安心して手に取られたし。タイトルのごとく人情話なのである。
現世にやってきた手首は松吉の家業を手伝うという大活躍をみせるのですが、
それには裏があるのです。20年前のとある出来事が発端になっているのだった。

奇想天外な設定を落語風に落とし込んだ作者の手腕も含め、正に離れ業ですね。
地獄の閻魔様まで巻き込んだ大胆不敵な展開は強烈なインパクトがありました。

--------------------【Review for Review】--------------------
インドでは手首が無い人もけっこう見かけるが、彼らがこの作品をみたら
どう思うのだろう? 体を失った哀れな手首にお恵みを・・・なんて発想するかな。
昨日の休みは、帰国中にたまった約2週間分の新聞を整理。日本からの朝夕刊と
インドのものとあり、かなりの分量なので連載コラムだけ切り抜きバッサリ処分。
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まくらのせんにん そこのあなたの巻 (クローバーえほんシリーズ)まくらのせんにん そこのあなたの巻 (クローバーえほんシリーズ)
(2010/01)
かがくい ひろし

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そこのあなたもぜひご覧ください

そこのあなたはとは、表紙でまくらの仙人が指差す先にいる者のことです。
ボクは最初は気づかず「底の穴」というダジャレかと思ってしまった。
いやぁ、穴があったら入りたいです。そうそう本書はしかけ絵本とのこと。
しかけといっても何がが飛び出したり、画面が動いたりするしかけではない。
もっと単純で巧妙な作者の企てがしかけられているのである。
もしも本屋でこの絵本を手に取る人をみつけたら、隠れて様子をうかがいましょう。
よみながらニヤッとし、ある行為をしてガハッとなるはずです。

残念ながらこれが、かがくいさんの最後の作品となってしまいましたが、
illustration 2010年 03月号 の付録絵本も必見。これはラフの原稿
ながら完成版まで想像でき、創作にかけた勢いが伝わってきます。

--------------------【Review for Review】--------------------
いまのインドは暑さ真っ盛りです。寝るときはタオル一枚が掛け布団がわり。
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カッパのあいさつ

2010/05/22 Sat 05:43

カッパのあいさつ (ciel books)カッパのあいさつ (ciel books)
(2010/03)
高畠 那生

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とりあえずっていう前向きの気楽さがいい

カッパの挨拶は、後ろ向きで頭をそらせるらしい。ちょうどお辞儀を反転した
ような格好ですね。そうなるとお互いの距離感がわからず、頭をぶつけ合い
皿を割ってしまうことが、ときに起こるようです。

冒頭で挨拶をかわした緑と赤の二人のカッパ。いきなり皿を割っちゃいます。
すると、彼らの頭の上には代用品としてコーヒーカップがのせられます。
とりあえずってことで。愉快なのは、このカップを欲しがる人がいて
別な物と交換され、さらにそれが繰返されるという、わらしべ長者風の展開。
のせるものはどんどんエスカレート、はたして彼らは皿をゲットできるのか?

挨拶の仕方については、本当かどうかは知りませんが、ナンセンスな設定を
シリアスに描くことで、絵本としては、かなり楽しめるものになっています。

--------------------【Review for Review】--------------------
インド人がYESというときは、首を横に傾ける。いわゆる我々のハテな?
ってときの首の動きと近い。さらに丁寧になると体ごと横に傾ける。
もしも横に並んだ者同士が反対向きにYESすると、頭をぶつけるんじゃない
かと思っているのですが、まだそのシーンには出会ってない。
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かえんだいこ

2010/05/21 Fri 02:14

落語絵本十四 かえんだいこ落語絵本十四 かえんだいこ
(2010/02/26)
川端 誠

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買えん とは言われたくない

声に出してよむと楽しめるのが、この落語絵本シリーズ。
江戸っ子気分で落語の世界へ浸ることができ、自分も高度な
話芸を習得したような気分になれるのがうれしい。

さて今回は火炎太鼓。道具屋の主人、甚兵衛が手に入れた
古い太鼓を持参し、天下のお殿様相手に商売する話。
素性の解らぬ汚い太鼓が、はたして気に入られるかどうか?
いくらで売れるのか? という緊張感が話しを盛り上げます。
さらに前フリがラストの落ちへと一気につながる構成は実に壮快!

ところで、よくみると道具屋の品々に、当時はありえないものが。
甚兵衛はタイムマシンまでもっているのか? なんて突っ込みどころ
を作るあたりに作者の余裕を感じました。

--------------------【Review for Review】--------------------
いよいよ今日のフライトでインドへ。滞在中でも色々と新製品が
登場し、日本企業の開発力に感心。来日前に考えていた機種から
変更してSONYのVAIO-Pを購入してしまいました。
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