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1979年にパリで開催された第18回モンド
セレクション(世界食品オリンピック)で
金賞受賞し今に続くロングセラーお菓子。
なんといっても動物と英語を合体させる
アイデアが秀逸です。食べると空腹が満た
されるのみならず、賢くなれる気がする。

hakosoto.jpg

hakonaka.jpg

しかも、箱を開けると裏側にも色々と仕掛
けがあって、じゃんけんやなぞなぞまで
楽しめてしまうという凝りよう。これは親
も子どもに買い与えやすいですね。まるで
絵本を選ぶかのように。

もちろん絵本の世界でも動物と英語を合体
させたものがいくつかあります。その中で、
たべっ子どうぶつのような仕掛けをそなえ
ている作品となればこれしかないでしょう。

どうぶつABC (ミニしかけえほん)どうぶつABC (ミニしかけえほん)
(2001/07/01)
わだ ことみ

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hon.jpg

左右の見開きにはアルファベットの頭文字
があり、それを上下にめくると動物の全体
像と英語名が現れる仕掛けになってます。
サイズは7x7cmと意外にコンパクト。
まるでお菓子のおまけみたい。


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モグラくんがみたおひさま

2012/08/29 Wed 06:08

モグラくんがみたおひさまモグラくんがみたおひさま
(2012/04)
ジーン ウィリス/サラ フォックス‐デイビス

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こんな夜明けもある

朝日と出会う絵本といえば、シュルヴィッツ
の名作「よあけ」を真っ先に思い浮かべる
かたが多いでしょう。絵本史に輝く夜明けの
シーンはイメージの世界遺産としたいくらい。

それとは別の観点で朝日を通しモグラくんと
お日様との初めての出会いを描いたのが本書。
読んでる途中で、んっ? と話しが見えない
ところがありましたが、途中で判明して、
おおっ!っとなりました。モグラは夜行性
だから朝日を目にした事がないんだなぁと
勝手に思い込んでいたので…。「よあけ」の
ように劇的なシーンは登場しません。
そのかわり、色々な光で優しく心の中が満た
されていくところが、この作品の特徴です。
その光は友情や思いやりとも言えますね。

-------【Review for Review】-------
早朝の静かなひとときは集中力も高まるし、
やる気も太陽のごとく上昇するのだ。そして
本日は有休。免許センターへいくのだ。
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フルーツタルトさん

2012/08/27 Mon 06:28

フルーツタルトさんフルーツタルトさん
(2012/01)
さとう めぐみ

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お菓子なオシャレ心

ケーキに飾付けする職業は、お菓子たちの
世界では美容室となるわけだ。なるほどね!
クリームをのせたり、トッピングしたり、
フルーツをあしらったりとおしゃれな世界観
がみごとに構築されてます。タルトさんは、
そんな人気の美容室で働く一人娘。彼女は
恋におちるのですが、相手はタルト系とは
血筋の違うお菓子。両親はふたりが付合うの
を反対するという、ロミオとジュリエットの
ような展開に。文章で書くといったい何のこ
とやら???ですが、絵をみれば一目瞭然。
お菓子の中に実世界の価値観がうまく投影さ
れています。お菓子の世界だけにスイートな
結末。パティシエの頭の中ではこうやって
新たなスイーツが誕生していくのだろうか。

-------【Review for Review】-------
ケーキ屋に行きたくなる。
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この夏いちばん印象に残った食べ物がこれ。
カレーパンに赤と黒という配色が鮮烈!
かなり絵本的な香りがします。これはネタ
にしなければ。このパンがただものでない
のは、生地にもしっかりとそれぞれの色が
ついてて、中には2種類のカレーが入って
るところ。辛さを強調した赤。コクと深み
の黒。両者に共通して入っているのが
定番的キーマカレー。まるで性格の異なる
元気な兄弟のようではないですか。

カレーパン

絵本でいうなら、視覚的には赤と黒を効果
的に使い、テーマとしてはホットな友情を
描いた作品といったところか。ということ
で探してみると、実はあるんですね!

だるまてんぐのあかてんくろてん きょうだいばんざいの巻だるまてんぐのあかてんくろてん きょうだいばんざいの巻
(2009/12)
廣嶋 玲子

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達磨と天狗の掛け合わせキャラが登場。
これはカレーとパンの掛け合わせにも通じ
るものがありますね。しかも姿がそっくり
の兄弟、兄が赤で弟が黒ときた。彼らは
イタズラ好きで喧嘩もするけど実は仲が
いいのです。これって味を競い合っている
けど、実はお互いが気になっている赤と黒
のカレーパン。という図式にみえませんか。
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おにぎりゆうしゃ

2012/08/26 Sun 06:32

おにぎりゆうしゃ (こどもプレス)おにぎりゆうしゃ (こどもプレス)
(2012/07/15)
山﨑克巳

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おにぎり妄想世界

いくら好きだからって、朝昼晩&おやつまで
おにぎりという食生活はどうなんだろう?
ボクは遠慮したいけど、そこまで徹底すると
不思議な力を取得できるのでしょうかねぇ。
ハルタくんのように。なんと、おにぎりを
自由自在に操れるようになるんですから。

おにぎりだったら、普通は体力の方がアップ
するイメージがあるけど、魔法力がアップす
るという世界観は独特です。活躍の舞台と
なるのは、お皿亀の国。の登場はやや唐突。

そこには悪役がいて、ハルタくんがおにぎり
の魔法力で解決するという展開ですが、
う〜ん、ちょっと都合よく進みすぎですね。
だって、これなら何でもかんでも思い通りに
出来ちゃうぞ。空想方向に走り過ぎでは。
もっと現実との接点を持ったほうが、獲得し
た力に意味付け出来たと思います。

-------【Review for Review】-------
じゃあチョコレートを食べまくったら?
ハンバーガーを食べまくったら?
ただただ太るだけだろうなぁ。
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みんなおやすみ

2012/08/25 Sat 06:38

みんなおやすみ (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)みんなおやすみ (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)
(2012/03)
ブルーノ ムナーリ

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みんな寝ている、めくって確認

おやすみ絵本なんですが、ムナーリ式につく
ると、めくる仕掛けが付くわけですね。
ベッドの中やクッションの裏、水槽の岩陰な
どなど、のぞくとみんなが寝ています。
猫も魚も虫も、みんなみんな。ページを横断
して静かな時間が流れていきます。ゆったり
とした夜の時間。そしてみんなを見守るもの。
詩的な絵本です。

-------【Review for Review】-------
昨日はニルヴァーナNYにて早めの夕食。
高いけど、うまい。こんなインド料理は
現地でも味わえなかった。
ニルヴァーナ
デザート、見た目はインドでお馴染みの
甘ーいグラブジャムーンにみえますが、
こちらはさっぱりした上品な味でした。


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どうぶつうります

2012/08/24 Fri 06:18

どうぶつうります (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)どうぶつうります (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)
(2011/09)
ブルーノ ムナーリ

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これならどうだと紹介が続く

売人が次々と動物を紹介していく絵本。
はたして欲しい動物と出会う事ができるか?
最後のオチはちょっとブラックですね。

ところで、これが日本初の邦訳版なのかな?
なぜか何回も目にした記憶があるのですが。
デザイン書か美術の教科書で紹介されていた
せいかもしれません、たぶん。

シリーズの他の作品と同様にサイズを違えた
ページをめくるというシンプルな仕掛けなが
ら、最後まで好奇心をくすぐる展開はみごと。
この構成は物語絵本というより洒落たグリー
ティングカードみたいですね。これと同じ
形式で、白紙の本があったら自分で何か描い
て楽しめるかも。そんなワークショップも
できそう。なんて、読んだ後で創造力や
遊び心を呼び覚ます力も秘めた絵本です。

-------【Review for Review】-------
なんか人生を楽しむコツまで伝授された
かのよう。いいなあムナーリさん。
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やになった

2012/08/23 Thu 06:15

やになった (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)やになった (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)
(2011/11)
ブルーノ ムナーリ

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心の中を覗き見る

角のはえた魚という奇妙な表紙と
タイトル。えっ、矢になった????
本を開いてやっと納得。そういうことか!

見開きごとに一匹の動物が登場して、自分が
成りたい動物を想像していきます。例のごと
く小さな紙が重ね貼りしてあって、それを
めくると、心の中で望んでいる動物が現れる
という趣向になってます。冒頭に出てくるの
は、大きくて重いのが〈やになった〉ゾウ。
果たして何に成りたいのでしょうか?
次のページでは、そのゾウが成りたかった
動物が登場し、同じように他の動物を想像し
ていきます。いわゆる無いものねだりの連鎖
なんですが、逆説的にそれぞれの動物がもつ
個性を伝えているのがうまい。単純ながらも
深く本質をついた構成なので、この本を
きっかけに色々と想像が広がりますよ。

-------【Review for Review】-------
昨日、自分のバージョンアップに成功。
大型二輪免許の卒検に合格したのだ。
これで成りたき姿に一歩近づけた?
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ジジはぼうしなくした

2012/08/22 Wed 05:36

ジジはぼうしなくした (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)ジジはぼうしなくした (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)
(2012/04)
ブルーノ ムナーリ

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めくって探せ、ここか?あそこか?

ページを開くとすぐに探索モードへ。戸棚を
開けたり、大きな椅子の裏をのぞいたりと。
家中を巡って見失った帽子を探しまくります。

見開きごとにあるのはお馴染みの仕掛け。
仕掛けといっても小さな紙を貼付けて、扉に
見立てたりといったシンプルなものですが、
これがなかなか楽しめる。色々な物が現れて
生活感が伝わってくるし、帽子なんかよりも、
この中身をなんとかしろよ!とツッコミたく
なるような物もいろいろと登場します。
はたしてジジは帽子をみつけられるのか?
最後は、あるある、こんなこと、と納得。

-------【Review for Review】-------
今日は朝から試練がまちうける。無事に
たどり着けるか。
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たんじょうびのおくりもの

2012/08/20 Mon 05:33

たんじょうびのおくりもの (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)たんじょうびのおくりもの (ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ)
(2011/09)
ブルーノ ムナーリ

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タメを作って最後にパァっと

表紙の手垢がついたプレゼントのラッピング。
これにはちゃんと訳があったのですね。
トラック運転手の父が、息子へ誕生日の贈り
物を届けるまでの家路がメインの内容ですが、
そこはムナーリー、ひねりが効いてます。

親子の親愛さをストレートに描くのではなく、
様々な乗り物を紹介する形で展開させてます。
乗り物をテーマにした幼児絵本に通じる
ところがありますが、ムナーリーさんは
徹底的に焦らしてくれるのです(笑)

始まりは大きなトラック、でも故障してしま
い、乗用車に乗り換えるのですが、これも
故障してオートバイへ。といった調子で
移動手段がどんどん単純なものへと替わって、
すんなりと家に着かない。まだか、まだか。

乗り物はどんどん失われていきますが、父の
想い、プレゼントへの期待は逆に大きくなっ
ていくという見せ方がニクいですね。
送り手(親)の立場でも受け手(子)の立場でも
楽しめますよ。もちろん最後はハッピーに。

-------【Review for Review】-------
今年の夏休みは充実していました。まるで
子どもの頃にもどったような時間感覚。
なぜだろう、1日という単位を意識せずに、
全ての日々を連続的にとらえていたせいか。
一週間が一ヶ月のごとく感じられた。
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