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悟空、やっぱりきみがすき!

2014/06/29 Sun 06:21

悟空、やっぱりきみがすき! (ポプラせかいの絵本)悟空、やっぱりきみがすき! (ポプラせかいの絵本)
(2014/05/19)
向 華/馬 玉

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学び舎の悟空

学校に通う悟空とは親しみやすいですね。
魔物と戦いながら天竺へ向かうのではなく、
子どもと同じ普段の生活にとけ込んでいる。
とはいっても、悟空の持っている特別な力は
そのまま。なので、他の動物たちにとっては
どこか近寄りがたい存在なのです。

みんなから好かれたい悟空はその力を放棄し
てしまいます。悟空が弱くなったとみるや、
みんなの態度は豹変しますが・・・

大人が読むと、悟空や他の動物たちを中国や
他の国々に置き換えてみたくなるのでは。
国際社会で強大な力を持つ中国、そこの作家
がこのような絵本を作ったところが興味深い。

-------【Review for Review】-------
中国にとっての金の輪ってなんだろ。
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ゆみちゃんはねぞうのわるいこですゆみちゃんはねぞうのわるいこです
(2013/12)
みやざき あけ美

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よいしょ

床でうずくまって寝ている女の子をベッドか
らみつめる大きな熊のぬいぐるみくん。次の
画面で大熊くんがとった行動に唖然!ぶっ飛
んでいる。いやベットにもどしてあげたには
違いないんですけどね。これは大胆。

女の子の寝相の悪さもエスカレートしていき、
その度にベッドへ戻してあげる力持ちの大熊
くん、ご苦労様です。

まさか自分が寝ている間にこんなことが起こ
っているとは夢にも思ってないでしょうね、
ゆみちゃんは。そこがいいんだな。自分の知
らないところで誰かが見守ってくれている。
そんな安心感がフワリと眠りへ誘う絵本。

-------【Review for Review】-------
休みだけど、今日も職場へいくのだ。
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にゅーっ するするする

2014/06/25 Wed 05:50

にゅーっ するするする (幼児絵本シリーズ)にゅーっ するするする (幼児絵本シリーズ)
(1989/12/05)
長 新太

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底なしの世界へ

怖いという感想も確かにありですね。沼から
巨大な手がにゅーっと出現し、人々をつかん
で引込んでしまうのですから。とくに台所で
料理中だったとおぼしき主婦、沼に残された
スリッパが生々しい・・・

表紙は地平線を描いただけ。同じく長さんの
「ちへいせんのみえるところ」と共通してま
すが、内容はみごとに対照的です。

どちらも宇宙的想像空間の外縁部に連れてい
かれたかのような気持ちになりました。両方
の地平線はぐるりと一周してどこかで繋がっ
ているのではないだろうか?

最後のセリフがにくい。我々も共犯者にした
てられてしまうのだ。

-------【Review for Review】-------
おおおおっ!
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モナ・リザはチョコの色

2014/06/22 Sun 07:19

美術とあそぼう! チューブくん絵本 モナ・リザはチョコの色 (美術とあそぼう!チューブくん絵本)美術とあそぼう! チューブくん絵本 モナ・リザはチョコの色 (美術とあそぼう!チューブくん絵本)
(2014/05/23)
坂崎千春

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名画をグルメ的に味わうと

色は様々な感覚を想起させる力があります。
暖かさ、寒さ、心地よさ、楽しさ、悲しさ、
などなど、色同士を組み合わせるとさらに
複雑な感覚も伝えられる。もちろん味覚に
も通じるわけで、タイトル名からピンとき
た方は、この絵本も充分味わえるのでは。

モナリザは色彩的にはブラウン系が主体で、
まろかな雰囲気があるので、チョコレート
の味わいと言うのもおおいに共感です。

モナリザだけでなく、他の名画も沢山登場。
刺激的だったり、ひんやりしたり、お腹に
ずっしりきたりと様々な味わいが紹介され
ます。食する度に変わる絵の具のチューブ
君のお腹に注目。各色ごとの比率が棒グラ
フに、なるほどこれは明解ですね。

巻末には、美術史の中で色彩の扱い方が
どのように変化したかの簡潔な解説あり。
ユニークな美術入門書でもあるのだな。

-------【Review for Review】-------
食べ物から連想して絵本にたどり着くこと
はよくあります。
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おたすけやたこおばさん

2014/06/21 Sat 07:04

おたすけやたこおばさんおたすけやたこおばさん
(2014/05/08)
高林 麻里

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ネコの手ならぬタコの手

ザックり言うと異国の者が移住先で受け入れ
らるよう奮闘する話しといえます。なんて書
くと絵本では「アライバル/ショーン・タン」
が有名ですが、それほど重厚でシリアスなも
のではありません。親しみ易いキャラクター
なので自然と絵本の世界へ入っていけます。
とはいえ、最初にタコと人間の間にある距離
感をしっかり描いているところは重要ですね。

人間と友達になりたいと、お助け屋を始めた
タコおばさん。タコならではの能力を発揮し
た活躍ぶりがみものです。数多くの手をフル
活用する様はまるでインドの神様のよう。

-------【Review for Review】-------
昨日のレビューからタコつながり。
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ふたごのたこたこウィンナーふたごのたこたこウィンナー
(2014/05/09)
林 木林/西村 敏雄

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どこどこウィンナー

「きんぎょが にげた/五味 太郎」を彷彿さ
せるシンプルなかくれんぼ系絵本。隠れてい
るのは箸からするりと抜け出した、真っ赤な
たこウィンナー。お弁当に人気ものですね。
それが双子になると、たこたこウィンナー。
二匹いるので、各画面で二回分絵探しができ
るのがうれしい。隠れた先もとぼけてて微笑
ましいです。後半は食卓を舞台にフィールド
アスレチック的な移動の連続。彼らはとある
場所にたどり着いてホッとしますが、実はう
まく追い込まれたのかもしれません。

かくれんぼ、おにごっこ、言葉遊びなどの
面白さが巧みにミックスされた作品です。

-------【Review for Review】-------
今朝の日本戦、生で応援できない〜
一応録画するので、結末情報が耳に入らな
ければ、帰ってから観るとしよう。
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あめのひに

2014/06/15 Sun 04:34

あめのひにあめのひに
(2014/05/17)
チェ ソンオク/キム ヒョウン

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妄想的豪雨

雨の季節におすすめな空想的絵本です。雨と
いってもしとしと系じゃなくてどしゃぶり系。
外はどんどん水かさが増して大変なことに!

留守番中の女の子の家は、入れてくださいと、
動物たちが次々にやってきて、まるで小さな
ノアの箱舟状態です。雨は一階の床まで浸水、
彼女らは屋根裏へ。はたしてどうなるのか?

画面構成がユニークです。家の中と外の関連
性を四角い絵とその外枠で心象的に図式化。
ちょうど表紙のような感じ。刻々と変化する
状況が整理され分り易くなってます。猫と同
席をさけようとするネズミなど細かい気配り
も行き届いて、画面の隅々まで楽しめますよ。

-------【Review for Review】-------
いよいよ決戦だ。現地の天気はどうかな。
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どろんこ どろにゃあ

2014/06/14 Sat 07:34

どろんこ どろにゃあどろんこ どろにゃあ
(2014/05/08)
ささき みお

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さあ、泥に飛び込め!

泥遊びって触感的で、しかも解放感もある。
夢中になって、泥まみれになればなるほど、
俗世間の垢が落ちるような気分になる。

最近は子どもといえど、泥に浸る機会は減っ
てるのでしょうね。公園でのママゴトもどこ
かオシャレな雰囲気なのでは。その意味では、
いきなり泥漬けになっている犬やネコだけで
なく、ちょっと抵抗をみせる小鳥を描いたと
ころがウマい。ま、結局、泥まみれになっち
ゃうんだけどね。ラストページでわかったの
のは、舞台となった雨上がりの公園は人間の
住む町中にあること。泥遊びの悦楽、動物ら
に独占させるのはもったいない。次は君たち
の番だ。と、誘っているようにも見える。

泥遊びの絵本といえば、こちらもおすすめ。
「どろんこ! どろんこ!/村上 康成」
大胆な茶色の色面が想像力をかきたてます。

-------【Review for Review】-------
最近、泥に触れたのはゴールデンウィーク。
実家で田植えの手伝いをしたとき。
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いしをつんだおとこ

2014/06/13 Fri 05:51

いしをつんだおとこいしをつんだおとこ
(2014/04)
あきやま ただし

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意思も積み重なる

今まで馴染んで来たあきやまさんの絵柄とは
一風変わって重厚さが加わりました。しかし
ながら舞台となる街並、かつて訪れたことが
あるような気がします。リズミカルに連なる
赤い屋根と南欧風の空気感、これはデビュー
作の「ふしぎなカーニバル」に通じると感じ
たのはボクだけではないでしょう。

人それぞれとも言える仕事。それをただひた
すら石を積み上げるという作業に置き換えて
見せることで、絵本的に概念化しています。
何か目標を持って、日々努力されている方は
大いに共感できる内容です。

個人的には街並の印象から、石を積み上げて
塔を築く男と、絵本作家として数多くの作品
を積み上げてきた作者がダブってみえました。

自らの仕事を朴訥に完遂するという絵本では
「アンジェロ/デビッド マコーレイ作」も
感動的、おすすめです。

-------【Review for Review】-------
自分にとっては絵本レビューも石を積んでい
るようなもの。これで1927冊になった。
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かないくん

2014/06/11 Wed 05:13

かないくん (ほぼにちの絵本)かないくん (ほぼにちの絵本)
(2014/01/24)
谷川俊太郎/松本大洋

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はかないもの

現時点で24件ものレビューがあるとは驚き。
新刊の絵本としてはかなりの反応数なので。
好評価が多いものの、手放しで受け入れるに
はどこか抵抗がありました。少数ながら批判
的なコメントにも共感できる部分があるので。

そんな複雑な読後感は、死というテーマを扱
っているせいもあります。子どもにも死を感
じとりやすく描いた良書は数多く出ているだ
けに、着地点がないとも言える本書は戸惑い
ながら考え込んでしまいました。

注目したいところは絵本ならではのやり方で
死を体現したところ。淡々とした始まりから
すぐに感情移入するのは難しかったものの、
途中で一転!ぐいっと本の中へ引き寄せられ
ました。死がすぐそばにやってきます!

特殊印刷を使った絵としての生々しさが効い
てますね。白い絵の具から命の脈動がじわじ
わと胸に染入ってくる。他にも細部まで気を
配った作り込みで、装丁がテーマと連動する
ことの可能性をみせてくれました。


-------【Review for Review】-------
メールで知らされる死 多くなったなぁ。
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