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コロッケです。

2015/02/28 Sat 08:27

コロッケです。コロッケです。
(2015/01/13)
西村 敏雄

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名前がいいね。

食べ物が意を決して、売り場から外の世界へ
冒険にでかける。そんな泳げたいやきくん的
展開はよくありますが、身近で親しみやすい
コロッケでそれを試みた絵本。語呂もリズミ
カルにころころと進んでいきます。

野球場や動物園や農場などに紛れ込んだ場面
は絵探しや、かくれんぼ遊び風でニンマリ。
コロッケの冒険はさらに続いて、もう行く所
までイッてしまうのですが、子どもにとって
手が届く身近な世界を離れてしまうのはどう
なんだろう?アレをコロッケと間違えるのは
強引な気がしなくもない。さらに、宇宙人か
宇宙飛行士ならまだしも、地上からは肉眼で
見えないのでは。

なんて空想の中にリアリティを求めてしまう
のはボクが大人だから・・・

-------【Review for Review】-------
昨日の検査結果、面倒な事になった。まあ、
心配する程の事ではないのだが。
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ねこざかなとイッカクくん

2015/02/27 Fri 05:57

ねこざかなとイッカクくんねこざかなとイッカクくん
(2014/12)
わたなべ ゆういち

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ヤシのみジュースが飲みたくなる

シリーズ最新刊(16作目)ということで、久々
に手にとりました。第1作の登場が、1982年
だから、かれこれ30年以上も続いているわけ
ですね。すごいなぁ。

今回は、なぜかイライラ気味のイッカク君と
のエピソード。ちょっとしたサプライズとな
る仕掛けも、イッカク君の特徴がうまく活か
されてますね。黄色と水色のしましま柄で海
や夜空を描いてしまうなど、伸びやかな筆運
びも相変わらずで心地よかったです。

-------【Review for Review】-------
週休4日的な今月末。
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Pardon Me!

2015/02/24 Tue 05:50

Pardon Me!Pardon Me!
(2014/06/17)
Daniel Miyares

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独り占めの結末は

表紙でギロリとにらみを効かせている小鳥。
大きな沼の中にある止まり場を死守している
シーンです。自分が最初に見つけた憩いの場。

ところがそこに、他の動物たちも次から次へ
やってくるものだから、元々狭い場所はすぐ
にギュウギュウ詰め。最後に近づいてきた狐
が何か言いかけたところで、小鳥はついに、
キレてしまう。タイトルの〔Pardon Me〕が
繰り返し言葉として効いてます、特に最後。

洒落た絵とブラックな読後感が印象的な作品
『どこいったん:ジョン・クラッセン』が
好きなかたは、気に入るはず。

-------【Review for Review】-------
昨日は無事退院。でも入院は5日以上じゃな
いと保険が請求できないんだなぁ。
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しーっ!―ひみつのさくせん

2015/02/20 Fri 06:36

しーっ!―ひみつのさくせんしーっ!―ひみつのさくせん
(2014/06)
クリス ホートン

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静かに見とれてしまう

ベースカラーとなっている青の諧調、なんと
きめ細かいんでしょう。気配を消して小鳥を
捕まえようと忍び寄る男たちの緊張感を色だ
けで効果的にみせてます。それに対して小鳥
はピンク&紫系。青との対比で、その存在が
浮き立っている。そんなファッション誌のご
とくオシャレな配色に、ついつい眼がいって
しまいますが、すんでのところで失敗を繰り
返す男たちのコミカルな表情も捨てがたい。

力づくでは手に入らないものもある、という
メッセージも、押し付けがましくなく、心地
よく伝わってきました。

-------【Review for Review】-------
今日は検査入院か。前から読みたかった
小説をもっていこう。
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どうするジョージ!

2015/02/15 Sun 07:26

どうするジョージ!どうするジョージ!
(2014/12)
クリス ホートン

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見るだけでセンスアップ

日本でも人気の出てきたクリス・ホートン作。
以下は原書でのレビューです。
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Oh No, George!

ファッション誌のイラストのごとく、奇麗な
色使いに見とれてしまいました。同系色を並
べた深みのある諧調や色相の対比が鮮やか。

紫色のケーキとか青い葉の植物とか黄緑の肌
の男の子といった、一歩間違えれば毒々しく
なる配色をも成立させたカラーマジック!

犬のGEORGE君も上品な色をまとってますが、
行動は破天荒。留守番中にヤンチャしまくっ
て部屋の中をメチャクチャに。なんて大胆で
ダイナミックなシーンも、オシャレな画面に
なっているのだ。
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以上

本文中で繰り返されるフレーズがタイトル名
になっているのですが、原書では、あぁっ!
というシーンのものに対して、翻訳版では、
その前の、問いかけのシーンから持ってきて
ますね。その代わり?←→!になっている。

-------【Review for Review】-------
また絵を描きたくなってきた。
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はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!
(2015/01/17)
くぼ まちこ

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楽しい歯磨きタイム

なるほど!規則的に並んだ歯は、歯ブラシが
走行するレールに見立てられるわけですね。
又は前歯や奥歯などの部位は駅ともみなせる。

歯磨き嫌いの男の子のもとへ、やってきた
歯ブラシ型の列車が秀逸です。ちょこんと
乗った歯磨き粉がキュートだ。しゅっしゅっ
しゅっ、という列車の走行音と歯ブラシの音
がリズミカルにリンク。口の中を走行して、
歯にはさまった食べ物をかき出していきます。

絵をよく見ると、男の子は列車好きとわかる
事がさりげなく描いてある。カバー折り返し
には歯科医からのアドバイスあり。歯磨きの
ごとく隅々まで眺めたし。

躾と乗り物をうまくからめた絵本としては
「トイレせんちょう」もおすすめ。

-------【Review for Review】-------
列車といっても急行でなく各駅停車だね、
この場合は。
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のはらでまたね

2015/02/13 Fri 08:17

のはらでまたねのはらでまたね
(2014/11/27)
はせがわ さとみ

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素敵な勘違い

一足先に冬眠するコグマくんがタヌキくん
へ贈り物。それは緑色の長い編み物なので
すが、タヌキくんはそれが何か分からない。
自分なりに試行錯誤して、やっと見つけた
使い方が微笑ましいです。さらなる使い道
まで発見し、仲間の動物たちまで集まって
くるという意外な展開へ。

本来の用途ではなくたって、これはこれで
なかなかステキな発想ですね。寒い季節に
心がほっこりとなりました。

冬のキリリとした空気が伝わってくる淡い
水彩は、一足早い春の予感へと続いてます。

-------【Review for Review】-------
今日は歯科医院に行ってから大学病院の
検査だ。朝飯ぬき状態。
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わらうほし

2015/02/12 Thu 05:58

わらうほしわらうほし
(2014/06/03)
荒井 良二

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笑える幸せ

見返しの宇宙から始まり、扉のとある星へ。
そこには自然や動物、町並みや家々があり、
人々が生きている。ひととおり辿ったあと
で、再び宇宙へ。

どこか懐かしい感じがしたのは、いままで
の荒井さんの作品に出てきた、何かどこか
のシーンを想起させるせいかも。具体的に
描かれてなくても、あの動物たちや子ども
たちも、この絵本のどこかにいるのではな
いかと想像が広がっていく。

全てのシーンに、共通しているのは笑顔だ。
ありとあらゆるものが、気軽に笑っている。
笑いを通してつながっている。

現実の世界と照らし合わせると、嘘っぽく
感じられなくもない。ですが、失われては
いけないものをこれだけ繰り返されると、
笑ってみようというきになる。

-------【Review for Review】-------
今日の○○は笑ってる? それとも・・・
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サムとデイブ、あなをほる

2015/02/11 Wed 05:57

サムとデイブ、あなをほるサムとデイブ、あなをほる
(2015/01/17)
マック バーネット/ジョン クラッセン

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スペクタル穴掘り絵本

昨年でたばかりの絵本ですが、早くも翻訳さ
れました。以下は原書でのレビューです。
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Sam and Dave Dig a Hole

二人の男の子が、何かものすごいものを見つ
け出そうと穴を掘る。掘り進んだ先に何があ
るのかは保証されていない。なので、何も見
つからないかもしれないし、途中で止めずに
掘り続ければ宝物に出会うのかもしれない。
ん〜まるで先の見えない人生のようでもある。
といっても読者の側は地下の断面図が部分的
に示されているので、彼らの判断がどのよう
な結果につながるのか判るんですけどね。

読後感はショートショートのごとし。文章が
主体ではなく、オチまで含めて視覚的に表現
しきったところが実に絵本的です。

クラッセンの絵がコミカルな展開と不思議な
オチに芸術的気品をもたらしています。
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穴を掘る と Dig a Hole 語尾が似てる。
星新一や世にも奇妙な物語的な展開が好きな
かたはきっと気に入りますよ。

-------【Review for Review】-------
さあ、いそげいそげ。 
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いちにちでいいから

2015/02/08 Sun 07:18

いちにちでいいからいちにちでいいから
(2014/12)
ローラ ルーク/マルク ブタヴァン

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もしもの変身ワールドへ

子どもたちはそれぞれ思い描く。1日だけで
いいから他の動物になれたらと。花畑を自由
に飛び回ったり、木に登って美味しいバナナ
を取ったり、強くなっていじめっこを怖がら
せたり、等々。もしもの空想力で、何気ない
日常のワンシーンが一変、ページをめくる度
にワンダフルな世界が出現します。

なんといっても魅力はマルク・ブタヴァンの
キャッチーな絵。次々に表れる動物たちを見
るだけでもイラスト集的に楽しめちゃいます。
ウィットの効いた仕掛けもありで、1日とい
わず、いつまでも楽しめる作品ですよ。

-------【Review for Review】-------
逆に、動物たちが人間になれたとしたら
何を望むのだろうか?
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