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心臓と髭が食事を!?

心臓と髭が主人公って!なんとも強烈な設定。
しかもお腹を空かせた彼らが鳥を捕まえて食
べようとするなんて・・・さすがアフリカの
民話です。発想の観点が違う。

空腹状態の心臓と髭が出会って、相手を食べ
ようとする側と、逃げる側に分かれるという
展開もなかなかスリリング。果たして最後は
どう収拾をつけるのか。

ティンガティンガというタンザニアの伝統的
アートスタイルによる画面には、アフリカな
らではの動物や風物が所狭しと描き込まれ、
巻末の解説を含め、異国文化を存分に味わえ
る作品です。

考えてみると日本にだって、栗と牛糞と臼と
蜂が徒党を組むような話があるくらいだし。
民話の世界は何か通じるものがあるのかも。

-------【Review for Review】-------
月末、残業時間制限に注意だ。
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名古屋名物あるある

大阪編、東北(岩手、宮城、福島)編につづく
ご当地食べ物紹介絵本の第三弾。もう内容は
想像できますが、相変わらず美味そうに描い
てありますね。

観光名所や縁のある古今の有名人等も所々に
登場。細かく説明はされていないので、ボク
も全ては判りませんが、気づいた人はニヤッ
とできる奥深さがあります。ナナちゃん人形
のつっこみには、おっ!となりました。

さて、この流れでいくと次は九州か北海道か。
東京はまとまめるのが難しそうなので、五輪
のタイミングで登場かな?

-------【Review for Review】-------
最近体重が減っている。食べる物は特に
変わってないんだけど。普通に動いていても
軽い運動をしている状態だからか。
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勇気の翼を

タイトルと副題からも連想される通り単独で
大西洋無着陸飛行を成し遂げたリンドバーグ
をモチーフにした絵本です。

飛行に挑むのは、なんと港町の小さなネズミ。
図書館で知識を吸収し、自力で試行錯誤しな
がら飛行機を作ってアメリカへ向かおうとす
る!突拍子もない内容ですが、リアルに描き
こまれた絵は説得力と臨場感に満ち、物語の
世界へ引き込んでくれます。

小ネズミは何故そんな事を思い立ったのか?
町で繰り広げられるネズミの大量虐殺。逃亡
者への鋭い監視の目。当時のナチスを彷彿さ
せる状況と大西洋飛行を結びつけたところは
ドイツ生まれの作家ならではと言えますね。

それはさておいても、素直に勇気をもらえる
作品です。夢の実現の為、多くの困難に直面
しても諦めず自分を信じて挑み続ける勇気を。
ちょうど巻末で登場する少年時代の彼の心を
揺り動かしたように。

-------【Review for Review】-------
3D CGに再び挑もうかと思っている。
どうしても作りたいものがあるので。
SHADEやZBRUSHはかじったけど、まだまだ。
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大きな手で魂までにぎられる

長さんの絵本を手にするときは気をつけねば
ならない。心の柔軟性が試されているような
ところがあって、下手に解らないなどと口に
しようもんなら、こいつはセンスや子ども心
がないと思われかねないから。

本書の場合も手のひら(動物だから前足か)が
巨大なネコがペッタンペッタンと登場して、
出会った動物たちにとあることをするという
一見すると不条理なことが起こります。

それはライオンでさえ免れることはできない。
読者の心もギュギューッと変形させられます。
それに抵抗するか素直に身を任せるかは一つ
の別れどころです。そんな展開や絵柄を受け
入れられたからと油断してはいけない。

タイトルがくせ者だ。本文中にも登場するが、
いったい何を意味しているのか?これがまた
辛いカレーで麻痺した感覚を平穏状態にする
福神漬けのように効いている。

いづれにせよ、これが広松さんの解説にある
ような「法外なスケールのささやかさ」なの
でしょう。

-------【Review for Review】-------
体重が減り続けている。食事は普段通りなん
だけど。普通に動いていても軽い運動状態
になっているせいだろうか。
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確かに悩ましい姿です

牛のガイコツ魔王の困りごと、それは自分が
何なのか解らないこと。表紙をみると確かに
何だこりゃ?と困惑させる風貌をしています。

子どもの読者にとっては、いきなりの難問か。
自分自身が何者なのか問われても、明解に答
えられないでしょうから、こんな変な輩から
何なのか? なんて尋ねられてもねえ・・・
しかし旅する白いネコは、彼の相談を受け止
め、親身になってアドバイスをします。

牛骨魔(勝手に略させていただきます)が様々
な体験を通し辿り着いたところ。それは他者
の存在ありきの結論で、厳密に言うと牛骨魔
君のアイデンティティを示してないよなぁ。
なんて理屈っぽく考える一方で、自分を何か
と規定する以前に、どう生きていきたいかと
いう思いが大事、というメッセージも感じと
りました。あるいは相手の外見に惑わされず、
心と心が向き合うことの大切さなども。

-------【Review for Review】-------
大分駅前、だいぶ新しくなってた。
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それぞれの夜を窓を通して見る

見返しは夜のマンションの各部屋の窓が並ぶ
シーン。まるで黒い壁にかけられた名画のよ
うでみとれてしまいました。ヒッチコックの
「裏窓」を連想もしましたが、登場するのは
擬人化された動物たちなので、他人の生活を
遠くから覗き見しているかのような罪悪感は
なく、むしろ優しい眼差しを体感できます。

そんな窓からの風景を次々と眺めているのは
ママに抱っこされて家路につくウサギの子。
黒い壁が額縁となり、灯りに照らされた室内
がなんとも温かく心地よい。1日が終わろう
としている時間帯ながら、何かを始めようと
する者、今も活動中の者までいます。

ベッドに入った男の子が、自分の見たシーン
に思いを寄せるつかの間の充足感がいいねえ。
ぼくは横になるとすぐ寝てしまうので・・・
眠りにつくまでのひと時が愛おしくなる作品。

-------【Review for Review】-------
今日はリセット気分で大分へドライブ。
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妄想力は偉大なり

アブナイといっても本当に危険な目に会うわ
けではない。男の子らの妄想力で近所の銭湯
が冒険の舞台になってしまうという、チーム
ごっこ遊びなのだ。熱帯の秘境に生息する、
幻の魚人を探すという設定でいざ入浴。

前作「アブナイかえりみち」と同様に5人の
キャラを活かしたチームワークは健在。特に
レポーター役が効いてますね。期待通りに楽
しめました。

-------【Review for Review】-------
さあ、今日は仕上げにはいるぞ。
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言葉遊びも味わっちゃわん

登場するのは、お茶碗をはじめ、お椀や箸等
の、いわば食器だけなのですが、そこに生身
の人間性や家族の絆を感じ取れる作品。

四つのお茶碗は、大きさの違いだけでなく、
柄やご飯の盛られかた、おかずとの関連など
にも個性が表れていて、茶碗を使う家族それ
ぞれの人柄まで想像できちゃう。

親戚のようにお椀やお箸も家族になってたり、
お玉が料理人風だったり。もう食卓が宴の大
舞台となっちゃってます。そんな元気大盛り
の絵本なのだ。

-------【Review for Review】-------
なんとか一週間をのりきった。
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お話の葉のサラダ

アートディレクターをはじめ、ジャンルを超
えたクリエイティブな活動が注目されている
森本さんの絵本ということで気になりました。
出来れば、そういった情報なしに無垢な状態
で作品に共感したいというのが本音ですが…

舞台となる惑星 goen° plant planet。
そこに根をはっているのは親子の木で、母の
木が子どもの木にお話の葉を与えて育ててい
ます。絵をみると惑星には多様な物語の養分
らしきものが存在していて、それを基にして
お話を生み出し、聞き終えるとカラフルな葉
として身にまとうようになる。人が生きてい
く上では、物質的な満足だけでなく、心への
栄養(いわゆる愛情)も必要とのメッセージが
感じられました。

中身は色々と詰まっているので、一般的な子
どもに向けてというよりも、大人向けか大人
が子どもに読み伝える内容といえます。

CGによるコラージュは、コピペの繰り返しが
多いものの、それで20見開き以上も構成で
きてしまうセンスはさすがです。

-------【Review for Review】-------
食べ過ぎると空咳がでやすくなる。そのせい
か、体重が適正になってきた。
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背後に恐怖の手が

聞き慣れないタイトル名なので、調べてみ
たら、夕方遅くまで遊んでいる子供をさら
う妖怪のことで「子取り」から来ている。
それを知っていると、ページをめくる緊張
感がよりいっそう増します。

なぜなら、女の子が夕方ひとり怪しい場所
を散策する場面が続くので。お堂や墓場、
壊れた民家・・・言葉はないが、彼女が何
かを意識していることが伝わってくる。
個人的な体験でいうと、子どもの頃、夜中
にひとりでトイレに行った時のことを思い
出しました。背後に誰もいないと確認する
為、声を出して振り返ったりした感覚だ。

恐れを防御するがごとく着けている女の子
のお面が効いている。その物の存在を間接
的に描き、読み手の持つ想像力にゆだねた
ことで、怖さが受け入れやすくなってます。

-------【Review for Review】-------
がんばれもう少しだ、と自分に言ってみる。
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