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本に入ってるハガキも送れます

主人公のシロクマは、釧路市動物園の人気者
ミルクとのこと。もちろんそれを知らなくて
も、普通にシロクマの郵便屋さんが活躍する
話として楽しめます。

やや違和感があったのは、タンチョウの親が
赤ちゃんが行方不明になったことをハガキで
伝えているところか。迷子になったにしても
半年近くは長過ぎでは。そのあたりの状況が
もっとわかりやすく描かれているとよかった。

色面を活かした黒の線が印象的な絵からは、
シロクマの優しさや頼もしさが伝わってき
ました。

-------【Review for Review】-------
久々の3連休。けっこう長いなぁ。
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切手の魔力

子ども視点でみたら切手に不思議な力を感じ
るのは充分わかります。糊付きの紙切れ一枚
なんだけど、それを貼ればどこにだって物を
送ることができるという解釈は確かに正しい。

ならば自分に貼ってみたら・・・というわけ
で、南の島のおじさんから届いた手紙に同封
されていた魔法の切手。これを自分自身に貼
って子豚の兄弟が冒険旅行に飛び立つ。豚だ
けにトンでもないことが次々に起こります!

手紙そのものが冒険する絵本でおすすめは、
「てがみぼうやのゆくところ/加藤 晶子 」

-------【Review for Review】-------
今日は忘れずに歯医者へいくぞ。
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子どもならではの秘密の世界

ベッドルームで秘密の動物園へ通じるドアを
みつけた女の子の話です。昼間ではなく夜に
なるとドアが表れるところがポイントですね。

女の子は毎晩、とっかえひっかえ違う動物を
部屋につれてきては朝まで共に過ごします。
動物の種類によって対応が異なるところは、
リアリティーがあります。例えば大きすぎて
部屋へ入れるのを泣く泣く断念したり、行儀
の悪いものはすぐに帰したり、布団を用意し
てやったり、水風呂に入れてやったりとか。

このドアはいったい何を意味しているのか?
大人読みも出来ますが、ゲームだったりDVD
だったり本というような空想世界へ通じる何
かなのでしょう。開けっ放しにするととんで
もないことになりますが・・・

「はんなちゃんがめをさましたら/酒井 駒子」
雰囲気はかなり違うんだけど、この絵本で思い
出してまた読んでみたくなりました。

-------【Review for Review】-------
昨日は五輪エンブレムを考えだしたら
夢中になって、歯医者行くのを忘れた!
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駄菓子的に甘い

ピンクの丸顔がキュートなチェリー姫がお城
を抜け出して、ケーキやパフェやアイス等の
中に紛れ込むという絵探し絵本です。

スイーツ系キャラの絵本は数多く見ているの
で食傷ぎみですが、つい読んでしまいました。
まあ、コンビニに並んだお菓子コーナーで新
製品をみかけると一応は手に取る感覚ですね。 

子ども受けする要素を、ベタに組み合わせた
だけで、画面も似たような食べ物の絵が繰り
返される印象が強く、絵本作品としての冒険
はありません。それでもピエール・エルメや
ジャン=ポール・エヴァン的なスイーツを求
めなければ、充分楽しめるでしょう。

-------【Review for Review】-------
今日が歯医者だ。先週は日にちを間違えた。
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君も恐竜に勝てる!

まあ、普通に戦ったら恐竜が勝つでしょうけ
ど、そう単純にいかないのがこの作品の良い
ところ。犬だって充分に勝てるのです。要は
戦いの舞台がどこかってこと。

例えばウサギとカメでいうと、普通に走れば
ウサギのほうが早いけれど、長生きとか水泳
だったらカメが勝つといったかんじ。

そんな動物同士の様々な個性の比較を通して、
勝負の物差しはひとつだけではないことを、
広い視点で伝える絵本です。

そう考えると、負けることにだって深い意味
が見いだせるなぁ。相手を認めることにつな
がるし、自分の長所をみつけるきっかけにも。

-------【Review for Review】-------
五輪のエンブレム、考えだすとハマってしま
い、あっと言う間に時間が過ぎてしまう。
早く決まらないと困るなぁ・・・
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ワインカラーの誘惑

摩訶不思議な展開を心地よく味わう事ができ
たのは、パープルを主体にした画面の美しさ
のせい。大胆な描画と繊細なタッチの融合、
深みのある色の諧調など、まるで目で楽しむ
ワインといってもいいでしょう。1979年
の復刊となれば、さしずめ36年の熟成もの
といったところか。

臆病なくせに好奇心だけは旺盛な子猫の冒険
の舞台は本の中の世界。読書体験の面白さが
伝わってくる絵本でもあります。

-------【Review for Review】-------
大雨の影響、実家は大丈夫だったようだけど
天気ばかりはなんともしがたい。
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ついにその瞬間が

結婚記念日に2人そろって写真を撮ってもら
おうと思い立った老夫妻が登場。ところが、
いざ撮影する段になってから、場所はどこに
するか、服装はどうするか、さらには小道具
の演出まで各々考えだしてしまい、いつまで
たってもカメラマンはシャッターを押せない。

原書は1975年生まれですから、デジカメや
スマホが普及する遥か前ですね。記念写真を
撮ってもらうことが、ちょっとしたイベント
だったことは想像に難しくない。

ああ言えばこう言う的な夫婦の掛け合いや、
写真家と助手の男の子のセリフが面白く、絵
に描いた漫才のような展開の作品です。

色々準備が整っていよいよ肝心の瞬間が訪れ
るのですが、はたして写真のできはいかに。

-------【Review for Review】-------
昨日食べたドリアンクッキーは、強烈。朝に
なってもまだ口の中に痕跡が残ってる。 
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泥遊びの興奮がよみがえる

泥団子ならぬ泥卵から生まれたのが泥の恐竜
だなんて、これは男の子ウケする内容ですね。
卵ならば他の動物が生まれてもいいのですが、
全く自然な展開にみえるのは、実際、恐竜の
化石が大地に埋もれていたせいかもしれない。

子どもの頃、泥で何かを作りあげた時の感動
がありありと蘇ってきました。男の子の作り
出したものが学校中の人気者になる。これは
実に痛快です。しかしながら、雪ダルマと同
じで、泥の生き物も物理的な弱点を内包して
いるわけで・・・

色々な感情が音楽のように変化し流れていく
心地よい作品です。悲しみの中にも小さな夢
を持たせたラストは好感。個人的には今年の
ベスト10に入れたい絵本でした。

-------【Review for Review】-------
昨日バンコクから帰国。早速五輪のエンブレムを
考えた。かなりいい線のものが出来たと思う。
もし一般公募になったら出すぞ。
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創造するとは何か

新たな五輪エンブレムとして、招致活動用の
ものとか、有志がネットで提案したものとか、
過去の日の丸を再度使ったらどうか、という
意見も出てますが、それには同意しがたい。
日本人の創造力を甘くみてないかと。

未だ見たことのないようなもの、さすが東京
の五輪と世界をうならせるようなデザインは
十分可能だし、しかるべき公募をしたら多く
の優れた作品が集まると信じているので。

なんてことを絵本のレビューにかこつけて、
書いてしまったが、実際、本書をよめば創造
するとは何か、誰しも考えてしまうからだ。

舞台は何もかもが数字によって成り立ってい
る規律的な世界。モノクロの高層建築の中、
整然と行列するナンバリングされた人々は、
まるで映画「メトロポリス」のワンシーンを
を彷彿させます。なんの問題もなさそうです
何かが欠けている。そんな世界に疑問を持っ
た5人の有志が、数字を元にアルファベット
を生み出すというユニークなストーリー。

人類の歴史で、数字が先かアルファベットの
登場が先かは判らないですが、既に有るもの
を元にして、革新的なものを作り出すことに
ついて、判り易く描かれています。

アルファベットの登場によって数字だけでは
表現できなかった、人間的な欲求や感情が、
明解に見えるようになる様は感動ものです。


-----------REVIEW FOR REVIER-----------------
出張も後半戦半ば。がんばろう。
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驚きと発見のアニマルガイド

出張先の本屋でみつけて思わず購入してしま
いました。地球の各地に生息する動物たちを
紹介する絵本なのですが、見せ方が実に秀逸。
透明な用紙に印刷した画面を2枚重ねること
で、透かしの効果を活かして、時間や空間の
変化を巧みに表現しているのです。

始めは暗闇の中で活動する昆虫たち。それを
めくると夜明けの風景が現われ、その場所の
様子が明らかに。さらにめくると日の出と共
に、各々活動し始めた動物たちが勢ぞろい。
画面も徐々にカラフルにという3段階の構成。

舞台となっているのはアフリアカのサバンナ
だったり、ロシアの針葉樹林地帯だったり、
さらにアマゾンの熱帯雨林、そして深海へと、
バラエティに富んでいます。

最後に登場した動物たちを一覧できるページ
があり、名前も添えてあるので、ちょっとし
た英語の勉強にもなりました。

グラフィカルなイラストも判り易くて美しい。
本棚に収めてしまうのがもったいくらい。

-----------REVIEW FOR REVIER----------
朝食は休日に衝動買いしてしまった
ピエール・エルメのマカロン。
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