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鳥カップが愛らしい

鳥のコーヒーカップに出会ったのは2012年のボローニャ絵本原画展で。
このイラストや配色に魅せられた方は多いのではないでしょうか。
ボクもその一人でその絵本化となれば期待も大きく膨らみました。

その反動でしょうか。内容は想像したものとは違ってました。
あくまで個人的な印象ですが、癒し系メッセージや起承転結のある物語に
乗せようとして無理しているようにみえたのです。青年の疲弊した心と
彼の空想世界とが乖離しすぎでは。彼は小説家志望?

イラストの世界観に浸りたいならば「Du chocolat pour toi 」のほう
がおすすめ。ウサギや鳥のカップが美味しいホットチョコレート
の作り方を紹介するフランス語の小さな絵本です。

-----------【Review for Review】-----------
市内の地震はだいぶ落ち着いてきました。明日から帰省します。
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あれから5年後の往路版

新幹線で日本を青森から鹿児島へと旅するパノラミックな絵本
では「新幹線のたび/コマヤスカン:作」があります。
東日本大震災の直後に出版されたこともあり、今でも
強烈に印象に残っている力作です。

その往路版とも言えるのが本書。北海道新幹線の開業に合わせ
路線も鹿児島から函館まで延びてますね。なにげなく描かれてますが、
東北のページは未曾有の大震災を経て復興の進んだ姿だと思うと、
なんだか感慨深いものがありました。本当に。

ところが熊本の連続地震で九州新幹線が運行停止に・・・
九州は絵本の冒頭のシーンだけに、今見ると複雑な心境になり
ます。九州のページを眺めていたとき、余震で画面も揺れて
大自然の力に一瞬悪寒が走りました。画面に走っているのは、
ほんのわずか数cmの小さい電車。

でも復興を信じて、地震については置いときましょう。
本書は、新幹線を始めとした各地域で活躍する電車を紹介する
楽しい作品ですから。名所や駅弁、方言なども飛び交い、
鉄道王国日本の旅行気分を味わえますよ。新幹線の製造現場や
鉄道博物館の紹介もあり、乗客の動物たちを追って絵探し遊びも
できちゃうという盛りだくさんの内容です。

-----------【Review for Review】-----------
来週は帰省することにしました。
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デビュー前の貴重な作品

かがくいさんが復活!?とビックリしましたが、
講談社絵本新人賞佳作受賞作だったのですね。

梅干しや漬け物などの食べ物が登場。渋さの中にも
愛嬌のあるキャラは正にかがくいワールド。
手の温もりが伝わってくるタッチもそのままで、
デビュー前からしっかりと作風を確立されていた
ことが伝わってきます。

誕生日はわかっても年齢はわからないという
梅爺が愛おしいです。今見ると、画面に永遠性が
込められているかのよう。作品も長生きしてください。

-----------【Review for Review】-----------
本格的な復帰に備えて、今はできることを進めるだけ。
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一流ショコラティエの発想の源

文字が細かいし、語句や設定の説明的文章が多く、正直いって
物語を楽しむまでには至りませんでした。明らかに子ども向けで
ないし、大人がみても絵本としてはどうかと思います。
絵はセピア調の甘い配色、にしのさんにしてはシンプルなタッチ。

小山さんのチョコレート「CHOCOLOGY」にちなんだ
内容なので、それが生み出されたルーツを深く理解したい方は
興味深いかもしれまん。一粒のチョコレートを作り出す
までに、時空を超えてイマジネーションを広げているところは、
流石プロフェッショナルだなと感じました。

ちなみに小山さん自身も作中に登場し、魔女に突きつけられた
課題にチョコレートで応じるところは、見せ場のひとつです。
そのチョコは「SWITCH インタビュー達人達 小山進x土田康彦」
の放映でも登場し、とても気になったのでボクも食べました。
もちろん味は5つ星。(4粒でも絵本より高かった・・・)

-----------【Review for Review】-----------
もうすぐ大地震から一週間。いまだ余震が続くけど
少しづつ復興は進んでます。ナンバーを見ると
かなりの遠方から駆けつけてくれた車も多くあります。
本当にありがたいことです。
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ビッグな発明

博士が発明したプールはそこに入れたものを巨大化してしまう
という突拍子もないもの。色々な物をプールにいれ、その効果を
助手に実演してみせるのですが、それがクイズにもなってる。
水面から部分的に見える形状を手がかりに、何が隠れているか
を考えるわけですね。意外性もありなかなか楽しめました。

それにしてもこの発明の目的は?
ただ単に助手と遊びたいだけのようにも見えますが・・・
これ熊本にもってきて食べ物を増量して欲しいものです。
でも水そのものを増やすには??? ペットボトルごと
入れればいいのか!

-----------【Review for Review】-----------
熊本空港も復帰しつつあるので一時帰省も視野に。
地震さえ落ち着けば色々やることはあるんだけど。
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埃との格闘

掃除することをプロレスの試合にショウアップした
斬新な発想の絵本です。戦うのは雑巾と埃。
人気ベテランレスラーvs悪役という構図ですね。
そして応援席には食器や文具などの日用品たち。
石鹸コンビのアナウンスで会場も盛上がります。

ハードな試合の連続でボロボロになった雑巾に代わり、
リングに上がることを決意した娘のハンカチの活躍が
みどころですよ。

散乱したボクの部屋でも掃除用具は大活躍中です。

-----------【Review for Review】-----------
昨日はリタイアしていた水道が戦いに復帰したぞ。
さぁ、今日も頑張っていこう。
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デリシャスに遊んじゃおう

おむすび君と梅干しちゃんを始めとするお弁当のおかず達が
遊園地へ。美味しそうと楽しそうがミックスされたお得な
味わいの作品です。お化け屋敷では食べ物がお化けに扮してたりと、
正にウマコワ。他のアトラクションも雰囲気バッチリです。
絵の配色もいいですね、栄養バランスが取れてる感じで。

食べ物になってこの遊園地へ行ってみたくなる子どもも多いのでは。
読後はお弁当そのものがイベントに見えてくるかも。

-----------【Review for Review】-----------
今週いっぱい業務停止〜!
まあ、自然相手にどうにもならないので、
気をつけながらも平静状態を維持しようと思います。
住居と身体がとりあえず無傷であることのありがたさ。
熊本より。
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平等な格闘技

じゃんけん勝負は、はさみと紙と石。残念なところは
その三種類しかないこと。新しい技の開発は受け入れられないし、
ハードに練習して、かっこ良くチョキを出せるようになっても
グーには勝てない・・・

なんて思ったら、この絵本では様々なモノがじゃんけんの
出し手として登場してきます。
例えば ボールとバット 窓とボール はどっちが強い? 
なんてクイズ的な展開に広がっていきます。

スズメvsカラス、一枚のおせんべいをかけた勝負の行方は?
力づくではカラスの勝ちなところをスズメの持ち出した
ジャンケン勝負を受けるあたり、二羽の仲の良さが
伺い知れますね。

しかしカラス、ジャンケン弱すぎ・・・

-----------【Review for Review】-----------
昨晩は帰宅して部屋に入ると、落下した掛け時計が9時30分で
止まってた。今朝も、余震は続いてるし、遠くからサイレンや
ヘリコプターの音が聞こえてます。近所のおじいさんによると
熊本でこんな大きな地震がきたのは初めてとのこと。
日本で安全なところって無いと実感。
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わっ!ビックリ

読者が本をゆすったり、たたいたりするといった
行為が次の画面に影響を与える演出の絵本が増えてますね。

恐怖が迫ってくるドキドキものの「おおかみだあ!」
丸が増えたり並びが変化する「まるまるまるのほん」などなど。

本作ではなんと輪投げ遊びができちゃいます。
読者が1から8までの輪を指をすべらせて投げる。
すると各数字に関連した結果が表れるのです。
予想を裏切るトリッキーな展開もあり、次はどうなるかと
ゲーム感覚で楽しめますよ。

-----------【Review for Review】-----------
輪投げか、懐かしいなぁ。子どもの遊びを競技にした
遊びオリンピックなんてできそう。ベーゴマとかメンコとか
ビー玉とか。いや競技化したら遊びじゃなくなるか・・
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発明エンターテイメント

なんだかギャク漫画のネタみたいな発明もあるけど、
全部真面目に考えられているんですね。面白い!

古代神殿の自動ドアから始まり、3Dプリンターでつくる
月面基地まで。古今東西のユニークな発明が登場。
わかりやすいイラストによる図解、そして次の見開きで
それを実際に使っているシーンが臨場感いっぱいに
描かれています。当時の人々がその発明をどう受止めたか。
自分もその発明品のデビューに立ち会ったかのような
感動を味わえますよ。

全編を通して感じたのは、空を飛びたい、早く移動したい、
なんて欲求がいつの時代もあること。そのときそのときの
技術でなんとか実現させようと知恵をふりしぼり、
人は進歩していくのですね。

ところで例のエンブレム4候補。とてつもない造形的
発明の登場を期待してたのですが・・・
明解さのA 優美さのB 遊び心のC 物語性のD
と言った感じか。展開しやすいAは通好みで、
メッセージ性のあるDは一般受けするとみてます。
(本のレビューからの逸脱失礼)

-----------【Review for Review】-----------
五輪・パラリンピックエンブレムのデザインで
意識したのは、他の応募者よりも歴代のエンブレム。
特にリオ大会を超えるものという意気込みで作成しました。
負け惜しみになりますが、自分的に達成感はあります。
充実した時をありがとう。
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