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いくつになってもチャレンジできる

お婆ちゃんというだけでひとつのキャラクターなんだなぁ。

子どもだとさすがに一人で海外旅行とまでは行きにくいし、
動物や他の擬人化された物だと、絵本的ではあっても、
現実からは遊離せざるをえない。その点、元気で好奇心旺盛な
お婆ちゃんなら、初めての海外旅行という冒険も成り立つわけだ。

きっかけは茶の間のテレビで聴いたオペラの歌声。
どうしても本場へ行きたくなり、外国語の勉強からはじめて、
イタリアへと出かける行動力には恐れ入ります。

この絵本がきっかけで新たなことにチャレンジしてみたくなる
のは案外こどもより年配の方のほうが多いかも。
定年退職しても人生は続きますからね。

伸びやかな筆致とカラフルな画面からは、異国からの
歌声がしっかりと届きました。

-------【Review for Review】-------
昨日は定年退職を迎えたMさんの講演会。
過去と今を通して未来へのメッセージが語られました。
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女の子と動物の共通点は?

ハッピーとラッキーは熊と犬のぬいぐるみ。動物園で持ち主の
女の子とはぐれてしまい、動物たちに女の子の特徴を伝えて、
どこにいるか教えてもらうのですが・・・

ぬいぐるみが伝える断片的な手がかりは、それがもっとも
特徴的な動物と勘違いされちゃいます。例えば、彼女はスキップが
得意だと言ったら、カンガルーを紹介されるといった調子で。
おかげで読者はぬいぐるみたちといっしょに動物園めぐりが
できてしまうわけです。迷子動物園絵本か。

逆に言うと、動物を通して人間の個性を語るという
奥深さも秘めた作品でもあります。

-------【Review for Review】-------
定年(65才)までこんな生活を続けるのだろうか?
なんてことをふと記しておく。
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人生で最初に出会う散歩指南本

長さんの絵本としてみたら、割とまともな内容ですね。
意表をつかれる展開があるのかなと、つい期待してしまい
ましたが・・・これは赤ちゃん向けだからと納得。
テーマは散歩で、服装や天気、場所や目的など
徐々に外への関心を高めていく展開になってます。

ブルーナー調の赤青黄緑がメインの配色や、見開き左右で
文章と絵を分けた読みきかせしやすいレイアウト等
手堅い作りです。

初版は1970年。当時赤ちゃんで今は赤ちゃんを育てる
立場になった読者の感想に興味があるなぁ。

-------【Review for Review】-------
昨日から一時帰省で熊本へ。雨間をぬうように
バイクの点検を済ました。
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動物園に行ったらチェックだ

なるほど!すずめの視点でみるとレストランのような
ものかもしれませんね、動物園は。
他の動物たちの食事タイムにちゃっかり同伴。
餌のおこぼれにあずかるなんて賢いです。

これがカラスだと大きくて目立つので追い払われたり
するんでしょうけど、すずめくらいだと他の動物も
気にならないのでしょう。金網や檻の隙間を潜り抜け、
肉食獣の隙を狙うなんて、かなりの冒険もあります。

原文はマルシャークの詩ということですが、
絵本化はこれが最初なのかな?
ユニークな切り口の動物園紹介絵本としても楽しめます。

-----------【Review for Review】-----------
食事にありつくといえば、霊園を占拠している
カラスの群れは怖い。
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音が見える!

気になるタイトル、おならとしりとりって、どうやるの? 
開けて納得。ラいおんのおなら→らくだのおなら。なるほど
「ら○○のおなら」というふうに「ら」でつなげていくのか!
そうかそうか、ら、ら、ら。

絵本的な見所としては、おならの形。
それぞれの主に合わせ、それらしく描かれてます。
音まで想像がふくらむユニークなもの、ひねったもの。
見開き左右で対比させたりとか。

それにしても、らで始まるもの、けっこうありますね。
ランドセルのおならはかなり高度ですなぁ。

-----------【Review for Review】-----------
川越の「ブコウスキー」。ユニークなハンバーガーが
たくさん。オープン時にほぼ満員の大人気。
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幻想的な電車の旅

不思議な電車での水中への旅は過去へのタイムトラベル
でもある。訪れるのはお城や闘技場やプラミッドなどなど。
有名な遺跡は当時の姿ままで、舞踏会や試合が行われて
いる。なんていう展開には引き込まれました。

しかしながら、そこに至るまでがちょっと回りくどい。
男の子が母親と祖父の家へ引っ越す→入るなと言われている
部屋へ踏み込む→謎の老人との出会い。等々かなりの
手順、というかサスペンスめいた伏線が続くので。

母親や祖父と男の子との間にあった心情的な距離感。
それを縮めるのに電車での旅が一役買っているようですが、
そこまで語るならば、ちょっと舌足らずでは。


「いつのまにか」「きがつくと」といった文章による
場面変換に頼り過ぎなところもあり、全体を通して
どこかつかみ所のない夢物語的な印象でした。

-----------【Review for Review】-----------
川越に気になるハンバーガー屋あるので行ってみよう。
昨日の検査は問題なしでひと安心。
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待ちに待って乗ったはいいが・・・

カバとライオンがホームで待ち受ける駅へ、
様々な列車がやってくる。電車系絵本としては、
ちょっと今までにない構成ですね。

2人の行き先というか、目的はと猛暑のアフリカを
脱出すること。しかしながら、やってくる列車が
超満員だったり、超特急で止まらなかったり。
メインの乗客となる動物によって、それぞれの列車も
特徴づけされているのですね。

果たして彼らの目的に叶う列車はやってくるのか?
コントのようにオチも効いてる楽しい作品です。

ところで、フラミンゴの列車って・・・意味あるの?

-----------【Review for Review】-----------
今日はのびのびになってた検査の日。
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グラフィカルな世界の街ガイド

世界各地の代表的な都市を紹介する絵本では、
ミロスラフ・サセックのThis is シリーズが有名ですが、
その現代版とも受け取れるのがこのシティアトラス。

歴史的な名所はもちろんのこと、最新の情報までカバー
しているところが嬉しい。CGによりグラフィカルに描かれた
画面がまた良い意味でサセックを彷彿させます。アジア圏が
けっこう網羅されているところもポイントですね。

例えば東京では、浅草寺からスカイツリー、
相撲からアイドル、文楽からロボット、など対比的な
ものがうまく混在して紹介されています。

見開きいっぱいに描かれた都市は全部で30も。
絵を通して想像も膨らむ世界への窓口として
おすすめです。

-----------【Review for Review】-----------
先週末は作品がなんとか完成し、某社の絵本新人賞へ応募。
熊本、茨城、埼玉と各地を転々としながらの制作の旅も
やっと一段落。
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お弁当というアトラクション

お弁当は絵本で人気のテーマ。そして遊園地物も同様。
両者はけっこう相性がいいのかもしれません。

お弁当の時間は単なる食事タイムではない。食べる側は
ふたを開ける時のワクワク感、作る側も中身にメッセージを
込めたり、そして中身の側は具材同士の出会いや一体感など、
アトラクション的な要素がおおいにある。

だから絵本において、お弁当と遊園地を結びつけるのは
みんなの期待に応える正しいチャレンジと言えます。
最近では「ゆうえんちべんとう/いりやまさとし」
をよみましたが、共通したコンセプトでも作家に
よって料理の仕方が変わってくるところも面白い。

ついでに言うと、お子様ランチにも遊園地成分がある。
「おこさまランチランド/丸山誠司」などなど。
どの絵本も胃袋ではなく、遊び心を満たす料理と
しておすすめできますよ。

-----------【Review for Review】-----------
さあ、今日も頑張るぞ。
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別れとの出会い

生まれたばかりの死、とでも言ったらいいでしょうか。
子ども達が野原でみつけた小鳥の姿はそんな感じで、
自発的にお葬式をすることによって、死と向かい合い
受け入れていく体験が初々しく描かれています。

彼らは遊びの最中だったので、お面や羽で仮装をしてたり、
凧を持ってたりで、その姿のまま小鳥を手にし、
森へと向かいます。誤解を恐れずに言えば、彼らにとっては、
ままごとの延長的にお葬式ごっこをしたのかもしれません。

もちろん命を弔おうとする気持ちは紛れも無いもの。
だからこそ、人間では重々しくなりがちな死の儀式の意味を
子どもの日常の寄り添う形で描いた本作が、長年よみ
継がれているのもうなづけます。

ちなみに『ちいさなとりよ:岩波書店』として、翻訳版が
出てましたが、それとは別の画家による新装版になります。
題名にはっきりお葬式と入れたことで、詠むほうも心の準備を
してから、本と向かい合えるようになりました。

-----------【Review for Review】-----------
三連休の週末。終盤の追い込みだ。
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