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ケーキが先か絵本が先か

ワニが営むお店のワッフルケーキは形がユニーク。
Uの字型の生地の間にクリームがはさまっていて、横にすると
まるでクリームをほおばったワニのくちのよう。

リクエストに応えて、好きな食べ物をはさんでくれるで、
ゾウさんからアリさんまで動物たちにも大好評です。
その作り方はながいこと秘密になっていたようですが・・・
この絵本の中で明らか♥︎

実はこれ「ワッフルケーキ店 R.L」で本当に売られて
いるんですね!中身の種類も豊富で、並べると絵の具セットの
ようにみえるほど彩りも鮮やか。これ食べたいなぁ〜
絵本とコラボした商品もあるので、いっしょに味わえば
美味しさも楽しさも倍増しそう。

-------【Review for Review】-------
眠りが微妙に変化したのは、枕カバーの色を
グレーに変えたせいだろうか?
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料理を楽しむヒント満載

「へんてこパンやさん」のキツネが再び登場です。
買い物帰りにお化けたちが野菜スープを作っているところを
みつけて、自分も参加しようとお化けに仮装したはいいのですが、
途中でバレてしまい大ピンチ。あわや食べられてしまうのか、
というところを救ったのが魔法の黄色い粉! 
逆に彼らを料理してしまうところは、さすがキツネさん。

魔法の粉といっても我々にはお馴染みなんですけどね。
ということで、お化けとカレーの刺激的コラボの本作、
暑い夏にもおすすめですぞ。

このシリーズのいい所は作中に登場した料理のレシピが
巻末にあって実際に作れてしまうところ。
舌だけでなく物語まで含めてイメージまで味わうという
新たな楽しみかたまで提供してくれるのです。

-------【Review for Review】-------
とか言っても自分で料理するわけではない・・・
誰か作ってくれないかなぁ。
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あかちゃん絵本の主人公について考える

作り手目線になりますが、この手の幼児絵本では
ブルーナーのうさこちゃんシリーズをベンチマークとして
意識せざるをえないんだろうなぁと思います。
親しみやすい動物と子どもでもマネできる線画による
シンプルな画面構成&明解な色使い。

普段触れ合える身近な動物では、すでに多くの作品が
あるので、本作ではゾウになったのかもしれませんが、
大きなあかちゃんという存在はユニークです。
(その意味ではクジラのあかちゃんもありうる)
このジャンルも成熟してくると、恐竜とか宇宙人とか
妖怪の幼児のような架空の存在まで主人公として
登場するのだろうか。

なんてことはさておき、シリーズ2作目となる
ぞうちゃんでは、好き嫌いの芽生えが描かれてます。
きらい=「いやいや」 すき=「もっかい」
という言葉のリズムにのって、ぞうちゃんの
嗜好性が明らかに。えっこんなものが好きなの!
という驚きもあります。いったい何故そうなのか
空想してみるのも一興です。ぞうちゃんパパは
風呂上がりのビールが欠かせないとみたが。

-------【Review for Review】-------
今週はなるべく残業は避けるようにとのお達し。
いっその事、ずーっと無しにして、週休3日
なんて・・・ならないか。
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ボタンを押すワクワク感

娯楽系のカウンティングブックと言えますね。
自販機の数字ボタンに結びつけたとこがポイントで、
数字の読み方に関連した何かが出てきます。
一本でも 人参 ニ足でも サンダル 〜
なんて歌がありましたが、1を推すとイチ○が出る。

何が出るかワクワクするところはガチャガチャにも
通じてて、さらにこの自販機では缶の絵柄がヒントにも
なってるので、予測する楽しみもあります。

ハチャメチャで大胆な展開ながら、切り絵の素朴さで、
ほのぼのと収拾させているのが作者のもち味か。
リアルに描いたら結構シュールですし。

-------【Review for Review】-------
昨日は念願のブラックスペシャルバーガーを征す。
竹墨の黒いバンズに色々な物がはさまれた
ボリュームあるハンバーガーで、メニューの中では
ラスボス的な位置づけ。
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個人とっては切実な状況

このタイトル、テロや震災等が多発している世の中の
情勢から、キナ臭い展開をイメージしてしまいましたが、
安心してください。嗅覚のするどい方は、途中で
察しがついてくるように、危機一髪なのは国家レベル
ではなく個人レベル。しかも命の危険はありません。
とはいえ、漏れ出したらピンチではあります(笑)

何かを暗示しているガス工場の形が秀逸だし、
そこで働く男達の様子も臨場感いっぱいに描かれてます。
はたして危機は無事に回避できるのか?
それにしてもシゲリさんの描写力は鼻につく程すばらしい。
図鑑や知識系の絵本でもいけるレベルの分り易く精緻な絵柄。
それを笑いの為に駆使するという、ある意味で贅沢な内容。

いずれにせよ、このような作品が生み出せるまで、
日本の絵本界は成熟しているということですね。

人体の機能を別のものに見立てた絵本では
「よーするに医学えほん からだアイらんど おなか編」
もおすすめ。人体形の島で壮大なドラマが展開。
科学的な知識も身に付く見応えある内容です。

-------【Review for Review】-------
今日は宅配の荷物が届く予定。
払い出すとき大雨でビショビショだった靴や
服がどうなってることやら・・
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ヒネりのある素直な内容

途中までの展開から、これはきっとイソップの寓話
「キツネとツル」のパロディなんだと期待してしまいました。
登場するのは縦長の四角柱と横長の四角柱の頭を持った2人。
容姿の対称的な者どおしが、お互いの家に招き合って
相手の食べにくい、あるいは対処しにくいものを供する
んだろうなぁ、と勝手に想像したのですが・・・

最後まで読むと、そんな意地悪な成分は含まれず
微笑ましい結末へと至ってひと安心。

なので本来ここで語るべき感想とはズレますが、
イソップの寓話は、おなじみの動物たちを他の物で
置き換えてもいけそうだなと思ったのです。

例えばウサギやカメではなく、コロコロ弾むボールと
ゴツゴツした岩がかけっこをするみたいな。
そんなコンセプトで新たな味付けのイソップ絵本が
できないものだろうか? 置き換えるのは
道具、画材、食材、などなど。
ん〜妄想にハマりそうのでこの辺で失礼。

-------【Review for Review】-------
サテライトの地での締めのレビュー。 
さて、パソコンを梱包しよう。
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自分を生きるとは

本書に出会ったのは絵本コンペの入賞作を展示してた
ギャラリーの帰りに寄ったブックセンターで。そのせいか、
しろの存在や変遷していく姿から作家性とは何か、
に思いを巡らしてしまいました。

生まれながらに持っている物はたして本来の
自分と言っていいのか?誰かに影響を受けて変わることは
所詮は借り物の姿にすぎないのか?変わろうとしても
変えることができない物もある。こだわっていた物から
離れて別の何かに身を委ねることで気づくこともある。

時を経て色々と経験を積むにつれ、過去の自分をより
客観的にみれるようになる。そう俯瞰している今の自分
さえ10年後の自分がみたら甘くみえるのかのしれない。

答えの無い問いかけなら誤答はない。
あるいは人の数だけ正解がある。

-------【Review for Review】-------
さて、今日から退寮準備だ。
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代役が主役へ

ふと思ったんだけど、動物園で人気のパンダ、
絵本で主役になることは意外と少ないのでは。
学校のクラスで言うと優等生的位置付けみたいな。

本作でもそうですが、パンダは風邪をひいてしまい
急遽トラが着ぐるみで代役になることに。
逆に言うとトラは居なくても良いとの動物園側の
認識が見られるわけであります。トラのプライドは?

とは言え、代役のトラもまんざらではないよう。
普段と違って、みんなから注目されますからね、
でも調子に乗りすぎて・・・

ピンチはチャンス。普段からの備えが大切です。
ねぇ、カバくん。
 
他の動物がパンダに扮する絵本では、
「パンダがナンダ」もおすすめ。

-------【Review for Review】-------
漫画で、人気覆面レスラーの代役をつとめる
若手レスラーの話を思い出しました。
「プロレス鬼:コンタロウ」
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生きることが旅なのだ

この作品は、ふと目覚めた我々の旅心が身近な物に託された
語なんだなと受止めてます。なので、人によっては
机の上のペンとかメモ帳や、台所のスポンジとか、
動物ビスケットとかでもいいのかもしれません。

二宮さんに人選されたのは、コロッケですがカニクリーム入り
という点が重要で、共に旅をするパイナップルの空き缶、
歯磨き用コップという取り合わせに独自のセンスを感じました。
コロッケをはじめ、だれもが不自由さや危うさを内包している
ものの、お互いに力を補い合って乗り越えていく。

それぞれの生い立ちや生活に結びついた物事の考え方や
物体としての特性も活かされ、空想的な設定だからこそ、
逆に旅のリアリティが伝わってきます。特に旅先での出会いや
体験を通して、各自が悩みながら進む道を決断していく様子は、
おおいに共感できました。これは我々の人生そのものを
映し出しているといっても過言ではないですね。

-------【Review for Review】-------
どこにいても自分は自分。
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秘密の会合へ

表紙の猫の年期が入った不敵な面構えがいい。
虚飾を排したリアルな猫の心情が迫ってきます。

町田さんの作品の中では、古民家と猫が印象的な
怪談絵本の「いるの いないの」に近く、ミステリアスな
タッチと、ある一点に向かっていく構成は共通。
なので知ってる方はドキドキしながら読み進めるのですが、
それを逆手にとった作者のユーモアにセンスを感じました。

他のレビューにもあるように〔猫好きの方は〕たまらない
でしょうけど、絵本としてはけっこうクセがあります。
あなたの心に懐くかどうかは分かりません。

-------【Review for Review】-------
予定より早く帰熊することに。
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