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バナーナづくし

バナナ好きな動物はサル?だけではありません。
表紙のゾウさん、なんと鼻がバナーナに!身体の
一部がバナーナしている動物たちは他にも続々登場。
言葉の響きもリズミカルに展開されていきます。

ポイントはバナナでなくバナーナという陽気な音感。
食べればもちろんのこと、声に出しても元気にさせて
くれるバナーナの魅力を味わえる幼児絵本です。

-------【Review for Review】-------
ついでにバナーナオーレ!
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狼vs金太郎

表紙では、なんと金太郎が赤ずきん役になっている。
狼との遭遇はどうなるのか、興味をひかれましたが、
意外とあっさりしてましたね。

気になったのは、金太郎、赤ずきんと並んで展示されて
いた「ぼくのえほん」という作品。表紙は男の子が絵本の
中に閉じ込められているようにも見えます。それが
どんな物語なのかは不明なので、せっかく本の中から外に
出られた男の子が、すぐに本の中へ戻ろとする場面では
いまひとつ共感できませんでした。

金太郎と赤ずきんを結びつける役割があったとはいえ、
男の子の存在が中途半端で、途中から傍観者になっている
ところがもったいない。既存の型にとらわれず、自由奔放に
空想を楽しもうというメッセージを込めるとするならば、
もっとハチャメチャな展開でも良かったのでは。

絵本や図鑑の中身が入り乱れる作品で面白かったのは
「じつは よるの ほんだなは/澤野秋文」
描き込みの密度も濃く、隅々まで見応えがありました。

-------【Review for Review】-------
来週から海外出張。
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獣酔いしそう

まるで大自然という劇場へ誘われたかのような絵本。
土の中から掘り出した眼鏡がチケットがわりですね。

眼鏡を通して野山と対峙すれば、そこに動物の姿が現れる。
猫とか亀とかに見立てられたりしますが、愛嬌なんか
は微塵も無く、荒々しさに満ちてて、ちょっと怖い・・・
大胆な筆致で描かれた獣の躍動は目眩さえ覚える程。

それは太古の人間が抱いた自然への畏怖に近い感じで、
津波や地震や大雨などで痛感したように、自然はペットの
ごとく飼い馴らせるものではないとのメッセージを
見いだす人も多いのでは。

自然現象を野生動物の行動に見立てた絵本では
「オオカミがとぶひ/ミロコマチコ」も印象的でした。

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おっ、サッカー決勝戦が延長になってる。
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斬新すぎる

これはかなり飛躍した表現ですね。
緑のトカゲと赤い長方形が争うって・・・

文化、人種、宗教etc.の違いによる人間どうしの対立を
象徴化したとも受取れますが、さらには自然環境と産業技術や
人類と異星人といった、大きなスケールでの対立をも彷彿
させます。お互いの常識を超えた存在同士の出会いとか。
映画「2001年宇宙の旅」でのモノリスに遭遇した猿とか。

しかしこれは、あまりにも水と油的に差がありすぎる。
唯一の救いは、お互いにコミュニケーションできる言葉が
あったことか。でも、そうなると異端同士の対立
という前提が根本的に崩れるような気もします。

確かに絵的には収まりのいいラストであるものの、
ボクの中では解決しきれないものが宙に漂ったまま。
それぞれが抱えている問題が、もっとよく見えるように
なってたら良かったのかも。

-------【Review for Review】-------
いよいよ夏休みもあと二日。
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一歩一歩ゆっくりと

タクシー役がなんと、尺取虫とは驚き。
当然ながら乗客席が上下するわけで、それが
意外にもいい乗り味になっているようです(笑)

走行する野山の風景を通して、虫たちの生きる世界
の様子も伝わってきました。キャンパスとなっている
プラダンはいかにも人工物なので、描かれている
自然界との相性はどうかな、という気もしますが、
裏書による独特の奥行き感は面白いです。

尺取虫だったら走行距離を示す独特のメーターとか
あっても良さそう、なんてことも思いました。

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日本の女子レスリングって、なんでこんな強いの。
階級をさらに細かくすれば、もっとメダルとれそう。
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餅ならではの味付けが欲しい

無理やり事件を起こして、それが解決されるという
物語らしき展開はあるものの、別に餅じゃなくても
(人でも動物でも)成り立つ話ですね。食べ物が主人公の
絵本は人気があるとはいえ、これじゃイメージの浪費で
もったいないです。

前作「おもちのおふろ」では、お風呂の種類と食材の調理法
に関連性があって楽しめただけに残念。

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お〜っ卓球女子、勝利!
東京開催を前に迎えた今回のオリンピックは格別で、
日本勢の勝負強さに未来への期待も高まる。
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ニュウの星のノームたち

2016/08/16 Tue 07:32

文明の目指すところ

同作者コンビの絵本を振り返ってみると、
我々の文明を風刺しつつも、希望の光を示している
ところが共通しています。
「3人の宇宙飛行士」での火星人。
「爆弾のすきな将軍」での意志を持つアトム。
本作ではノームの住む星がそれにあたります。

ノームには、我々の称する文明はありません。しかし
豊かで美しい自然と健康な暮らしがあります。
確かに車や飛行機や電車などが無ければ公害や渋滞や
大事故は発生しないわけですが・・・

新天地へ自国の文明を普及させようとする
皇帝と探検家を通し、人類の進歩って何なのかを
考えさせる作品です。

コラージュによる抽象画は自由な思考を促してくれます。
幾何形の現代人と偶発的形のノームという対比が印象的。

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オリンピックで人類としての記録が更新された
としても、日常生活レベルでは、高い身体能力が
不要になっていくという矛盾。
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世界でひとつだけのテレビ?

ポイントはモグラ君のテレビですね。3D映像で、停電時も映り、
常に生放送だ! 番組表はなく、何が映し出されるかはモグラ君次第。
って、ぶっちゃけ水槽じゃん。でも、魚たちの様子を実況する
モグラ君の語りが見事なので下手な番組よりは面白いのです。

最初は小馬鹿にしてた動物たちが、次々に魅了されていく様子は
なかなか痛快。物事を創造的に解釈する力を讃える作品です。

ただしモグラ君が何を語ったかは文章ではなく、絵で示されており、
読む側にも想像力が求められます。また基本的に同じ展開が
繰り返されるので、人によってはもっと刺劇的飛躍が欲しくなるかも。

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最近、疑問形でタイトルを付けることが多いなぁ。
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イカとカイかい?

容貌から言わせてもらえば、イカ忍者というよりも、
イカ頭巾ですねハハハ(笑) いずれにせよそのシルエットと
10本の触手をみれば誰がどうみてもイカです。コミカルな
姿とは裏腹に手裏剣や分身の術など一通りの忍術は会得していて、
加えて人間離れした(イカだから当然か)体術はなかなかのもの。

適役はカイの海賊で、イカとカイの駄洒落が入り乱れる展開は
ユカイです。(駄洒落としてはベタなものばかりですが・・・)

言葉遊びと忍者をからめた絵本では「忍者にんにく丸」を
始めとする川端誠さんの野菜忍列伝シリーズもおすすめ。
含蓄のある言葉使いは大人も楽しめます。

-------【Review for Review】-------
今日は午前中ホテルに籠って読書。
「コンビニ人間」けっこう楽しめた。これ絶対
テレビドラマ化されそう。
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そもそも誰のものでもない?

芋を育てた側からすれば、動物たちはドロボウとなる。
ところが動物たちだって負けてはいない。もともと自分たちの
住処だった場所を人間が勝手に畑にしたのだと切り返す。

芋をめぐっての争いなんですが、国家間の領有権問題をも
風刺する構図になっているところが鋭いです。
お互いが合意したのならまだしも、それぞれが自分たちの
ルールを駆使していたら永遠に解決しないわけで・・・

みんなで分け合おうとか、急に天災が起こったりして
助け合う、なんて安易な逃げ道は用意されてないので、
読む側もそれなりの体力が要りますよ。

野太い筆致の絵で、根深いところを掘り起こしてくる、
これはなかなか手ごわい作品。

-------【Review for Review】-------
こどもの自由な発想はどんな解決策をみいだすか
興味あります。
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