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眠りたいときにかぎって


眠くてたまらないクマが、さあ寝るぞ、とベッドに入ったところで、
眼がぱっちり冴えて眠れないアヒルが遊びにやってくる。
このアヒルがあれしよう、これしようと煩いのなんの。
なんとか追い返して、再びクマはベッドに入ったのですが、
アヒルの襲撃は終わらず・・・

まるでショートコントのような、やりとりの繰り返しに、
ニヤニヤしてしまう作品です。二人の関係はまるで親子のようも
見えますね。ボクは早く仕事を片付けたいときに限って、
やってくる電話やメールの問い合わせに追われる状況を
イメージしてしまいました(^_^;)

結局クマとアヒルはどうなったかというと、
やっぱり、こうなっか。だとすると・・・

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
朝から元気な小蝿がモニターの前をいったりきたりしている。
もっと寝てろよ・・・
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ドングリから始まる、ドングリがつなぐ

食物連鎖や生態系の成り立ちを、ひとつのドングリを起点に
描いた美しい絵本です。ドングリが育てば大きな木になり、
そこへ鳥がやってくる。鳥は虫を食べたり、植物の種を落とし
たりして、それが育てば花がさいて、実がなる。それを求めて
小動物がやってくる。そんなふうに、植物と動物が関係し合い、
また動物と動物の関係性も生まれることで、森が重層的に
成り立っていることが感じ取れました。

鳥や動物それぞれが、森の中で何らかの役割を担っていて、
めぐりめぐって、またドングリが大地に落ちて新たな芽を出す。
そう考えると森そのものがひとつの命のように思えてきます。
一本の木を切ることは、それに関連する動物や植物の
営みを断ち切ることにもなるわけですね。

CGならではの透明感あるレイヤーを重ねた画面は、
様々な植物や木で構成される、森の様子を美しく伝えて
くれてます。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
通勤途中で神社のある丘に寄り道するんだけど、最近はヤブ蚊が
増えてきたのが困り物。血を提供するのはちょっと・・・
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ド迫力の可愛らしさ

火山の噴火と赤ちゃんの誕生を結びつけた発想にドッカ〜ンと胸を
打たれました。この赤ちゃん、地球スケールででかい!しかも
泣くはオナラをするはで周囲は大変。

地震や噴火などは突然やってきて、その時は人や動物が
混乱するけど、長い眼でみれば、これも大地の営みのひとつで、
やがては島になったり山になったり川ができたりと、生命への恵みへ
つながっていく。そんな神話的雄大な展開に引き込まれました。

大分在住の作者が、九州地震と出産を同時に経験して生まれた
作品とのことですが、はるか原始時代の人類も似たような事を
感じたのではないかと思います。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
週末は久々に三連休とれた。日曜は、つい出勤日と勘違いして、
実は休みだと気づいたときの、幸せ感が格別だった。
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お空へポイッと

“涙”を描いた絵本はたくさんあって、先日レビューした
「みずうみ:千葉 智江」もそうでした。作者によって表現が
変わるところは絵本の面白さのひとつで、「みずうみ」は
女の子の涙が増幅した空想世界へ、流れるように導かれていく
心地よさがありました。対して、本作は詩のようにシンプルな
文章と絵柄が、見開き単位の点として描かれているのが印象的でした。
ほとんど色面だけの見開きがあったり、コラージュを駆使した
やや抽象的な絵作りは、読み手が思い思いに悲しみを投影しやすい
とも言えますね。この独特の表現に付いていけるかどうかは、
人によって分かれるかもしれませんが、読み通せば、全ては14番めの
見開きへ至るまでの布石なんだなと納得できます。

塩味のパンの耳を要求する鳥(ハトか?)のとぼけたグルメぶりが良い。
それと最後の一羽の行為が涙の物語をきっちりと締めている。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
今日の午後はバーで恒例の読書会。3分内で本の魅力を
どう伝えるか考えるのも楽しい。
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異魔は無化し・・・

今は昔〜で始まる今昔物語に想を発した絵本で、人間の環境破壊へ
の警告が百鬼をからめて描かれています。
といっても説法臭さはなく、よしながさんの描く多様な百鬼の
暗躍に見入ってしまいました。前後の見返しに勢揃いした鬼たちは
ちゃんと百もいるんですね。正当派妖怪風の者もいれば、自転車の
車輪や掃除機の鼻がついたような今風の者までいて、
どれも何かしらの因縁を背負っているような怪しさに満ちてます。
再読時はついつい絵探ししてしまいます。
他にシーンとして目を惹かれたのは、山をも超える高さの巨大な木と、
影がじゃまになるからと、人間がそれを切り倒した後の風景の変化など。

鬼たちは不気味な様相の割には、人間に対してジェントルで、
間接的に自然破壊への怒りを伝えようとしていました。しかし、
その警告も段々と地球スケールに拡大しているのかもしれない。
なんてことを、今の子どもたちは読後に感じとるのではいでしょうか。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
ビブリオバトルシリーズ三作め「世界が終わる前に」を
今日読了しそう。
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「給食」 特にカレーが得意でした(インド食王)

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心に空想の種子がまかれる

突拍子もない植物が次々に紹介される絵本ですが、
色々な楽しみ方ができます。

◯架空植物図鑑として:名前や特徴の解説がいかにもそれらしい。
◯画集として:イバン・バレネチェアの色味を抑えた気品のあるイラストは
デフォルメを効かせながらもリアリティがあり味わい深い。
◯絵探し遊びに:よく見ると同じ動物や人が複数のシーンに渡って登場している。
釣られた魚や籠から逃げた鳥の行方を追いかけたるなど、見る度に発見あり。
◯空想の種として:植物を介在した人間模様まで描かれているので、
シーンの前後に何があるのか空想が膨らみます。
◯独自の世界観に浸る:舞台となる19世紀、しかも魔術師が存在するという
世界での暮らしぶりが臨場感たっぷりに描かれています。

まとめると、架空植物図鑑の形式をとりながら、自由に空想の芽を
育むことができる、贅沢な作品といえます。

個人的には「栓コルクガシ」が気になりました。魔術師の呪いが
さりげなく描かれているので、ちょっと怖い。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
今日の楽しみは角田光代×穂村弘 自意識過剰異性対談。
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正統派歴史絵本のお通り???

参勤交代で江戸と領地を往復する大名行列について、丁寧に解説した
歴史図解絵本です。行列の構成や所持品、道中の様子など細部に
わたって描かれているので、自分もその場に居合わせているかの
ような臨場感にあふれてます。よんでいて気づいたのは、掛け声が
色々あるということ。「下にー、下にっ!」だけではなく、
茶店で休憩中は「だんごー、だんごっ!」だったり、ときには
「やきいもー、やきいもっ!」とリヤカーをひく石焼き芋屋が
混じっていたりもします。長期間の道中では色々な事に遭遇するようで、
原始時代を通過したり、海中を通ったりと、命がけのシーンも登場。
どんな状況になっても、平然と隊列の威厳を保っているのはさすがです!
長い行列の最後尾に至って、出発点がどうなっているのかも
明らかになり、全てに納得できました。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
積読本だった「幽霊なんて怖くない」を半分まで読んだ。
ビブリオバトル部の活動だけに、読みたい本が次々に
登場してくるので、積読がさらに増えそうな予感。
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ところで誰か「スパイの日」という記念日を知ってますか? ちなみに贈り物は自白剤とか。

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迷うってたのしい?

モグラのモリスさんが職場で、大事な眼鏡を見失ってしまいます。
でもその日は、早く家族に会いたいので、なんとかなるだろうと、適当に
地中を掘り進んでいきます。そして元気にただいま!と顔を出した場所が!

みどころは、モリスさんが地中からピョーンと顔を出すシーン。何度も
他人のお宅へお邪魔しまくるのです。見ているほうとしては、次は何処へ
顔を出すのかなと、ついつい期待してしまう。これはジャーヴィスの絵力に
よるところが大きい。訪れた動物たちや住み家の描写がいい雰囲気なので、
お宅訪問ツアーとして楽しめてしまうのだ。しかし極寒の地やコワ〜い場所に
出てしまったりとか、ちょっと迷いすぎでは・・・

読者の側としては、最初から気づいているツッコミ所があるのですが、
ひょっとして見に覚えのある方もいるのでは(^_^;)

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
先週は地中ではなく、山に篭ったぞ。

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