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シャチホコの卵うまそう

ダルマやコケシや招き猫などなど、生き物を模した民芸品の
生態(?)について解説した本です。普段は動くことなく静物として
存在しているのですが、もしも不意に動いているところに出くわしたら?
そんなときの対応の仕方や注意点が真面目に描かれています。

といっても数多くの絵本の世界で、彼らは活躍してますけどね。
それを擬人化キャラとしてではなく、取り扱い説明書的に
現実と結びつけた点が本作のユニークなところでしょうか。

例えば、ダルマに出会ったら目をそらさず対峙すると、
相手は敵ではないと判断し少し笑って、どこかへ去るとか。
中には、え〜っ本当? となるものもありますが、
それは赤と青で描かれた世界の話ということで。

絵本作家さんらは、きっと彼らと仲良しで、多くの
インスピレーションを得ているものと思われます。

さらに言うと、彼らも「もしも人間に出会ったら」なんて
絵本をよんでいるかもしれません。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
最近は、東京節にハマって色々なバージョンを聴きまくってます。
ラメチャンタラ ギッチョンチョンで パイのパイのパイ♪
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食育児絵本

鉄火巻の子が主人公という、めずらしい絵本ですが、寿司ネタらしい
ユーラスな世界観の中で語られているのは、普遍的な親子関係の
テーマでした。つまり、良い子とはいったいどんな子か?について。
親の立場から読むと、子育てについて考えさせられるのでは。
ワサビが盛々に効かせてあるので、軽い気持ちでつまみ食いすると、
痛い目にあう作品ですよ。

同じテーマの絵本として比較してしまったのは、フランス生まれの
「かんぺきなこども:マチュー モデ/ミカエル エスコフィエ」。
こちらは風刺の効かせ方が、かなり洗練されてます。

汚れるから外で遊ばない、というのは食べ物としては
きわめて健全だと思いますが・・・

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
先日、話題作ということで遅ればせながら
「天気の子」を観ました。ファンタジーの持つ力の強さを
実感しましたが、進む方向が間違うと狂気になってしまう。
おりしも台風の時期と重なり、空想が実体験として
記憶に残るという奇跡的な映画だ。
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駄洒落を言ったのは誰じゃ?


ダジャレって、作り始めると、けっこうハマりますよね。
読後は脳の駄洒落筋が活性化してしまい、
自分も絵本と同じネタで考えてみました。

たんじょうびは、きんちょうするなぁ:タンチョウヅル。
わかるわかる、きみに どうじょうするよ:どじょう。
この おかねで パーティグッズを かえる だろうか?:かえる。
かれいな おどりを みせると:カレイ。
プロのような ギターを ひくと:うなぎ。
カメラマンは まかせてと:かめ。

おっこちたのは この あならしい、
それで できたのが この あざらしい:アザラシ。
おとせぃ なんて いってないよ:オットセイ。
とどめを さしたのは だれだ:トド。
わしゃ ちがうぞ:シャチ。
ぼくが アポをとり ました:アホウドリ。
この ふかさは がに ちがいない:サワガニ。 
ぐふ ぐふ ぐふ とわらう:フグ。
とうとう いかれたな:イカ。
わらいすぎて ほっぺたが つる:ツル。

また こいよ:タコ。
ふたつの おしごと:タツノオトシゴ。

以上、失礼しました。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
即位の礼の祝日に有休もつけて御連休をいただきました。
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心にも恵みの雨

前作からは約6年ぶりとなるシリーズの7作目は雨の日のお出かけ話。
できれば雨の日のサイクリングは避けたいものです、現実にはね。
しかしチリとチリリの絵本の中であれば、何か素敵な事に出会えそうで、
今回もそんな期待を満たしてくれました。えっ、こんな雨あり?なんて
不思議な事まで起こるのですから。

美しく不思議な絵本の世界観の中で、彼女たちや動物たちに加えて
自然現象までも、いっしょに遊んでいるかのようです。
考えてみると、頭上から水の粒がふってくるのって不思議な事ですよね?
年を重ねるにつれて、いつの間に感動の種が失われている気がします。
そんな種が発芽するきっかけとなる恵みの雨のような作品でした。

付録の冊子には、チリとチリリの世界をより深く楽しめる解説付き。
なにげなく登場する動物や小物といった細部に加えて、作品通しの
関連性まで気配りされていたとは!シリーズを再読したくなりました。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
昨日は絵本のワンシーンを模写しました。技術的にはとうてい元絵に
及ばないのですが、それよりも描き手の気持ちに成り切ることがポイント。
ヘタウマはウマヘタにはるかに勝るのだ。
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合体ロボ感覚で合体語呂遊び

最初は「りんご」で次が「ごりら」という流れは、しりとりの
定番のようですが、その後で「りんごごりら」とくるのが、
この絵本ならではです。表紙にも登場している「りんごごりら」は
なかなかキュート♡ さらに、しりとりは進んで、今度は
「ごりら」に「らんどせる」がくっついて「ごりららんどせる」が
生まれます。ページをめくると「ごりららんどせる」の絵が
登場。そんな言葉遊び、イメージ遊びができる面白い作品です。

中には「うるおい」とか出てきて、絵本向きの言葉じゃないなと
思いきや、これは実際に子どもたちが発想したものと知ってびっくり。
Eテレのコーナーのひとつだったんですね。付録には、番組に
登場した、子どもたちによる元絵も紹介されています。

「びわわるもの」とか「いなかカチューシャ」とか・・・
あまりにも自由な発想についていけるか?

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
今日は警固塾の日。言葉にすると敬語を学ぶところに
聞こえますが、絵本づくりの塾で、福岡の警固神社の一角で
やってます。食べ物との合体キャラを思いついたはいいものの、
ストーリーに活かすところで悩み中です。
個人的には、りんごごりらに匹敵すると思ってますが。
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あなたはどんなライオンですか?

自分らしくありたいと思いつつも、それを貫くのはなかなか難しいもの。
色々な情報や周囲の人の意見や世の中の常識などで、ゆらぎがちだし。

自分らしさとは? 人と違っていいのか? なんて意識しはじめた子にとって、
本書のメッセージはとても勇気を与えてくれるのではないでしょうか。
なんといっても百獣の王と言われるライオンが語っているのですから。

レオナルドは、見た目は乱暴な仲間と同じですが、詩を書くのが大好きで、
他の動物を襲ったりしません。そんなライオンの生き方を通して、
自分の素直な気持ちを大切にすることを伝えてくれると同時に、
「○○はこうあるべき」と、レッテルを貼ることへの警告を含んだ絵本です。

腕力ではなく言葉の力で理解を得ようとするレオナルドがカッコいい!
力強い筆致と明快な色使いの絵からも勇気をもらえますよ。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
昨晩は「大人のための絵本朗読会」へ。
大きなスクリーンに映し出された絵本の画面に
朗読者の声や生演奏の音楽が重なって、会場の空気も
命の温もりに満たされてました。何度もよんだことのある
作品であっても、よりどっぷりと世界に浸れて大満足。
「フワフワさんはけいとやさん」上演中に
クネクネさんのパンまでいただきました。

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おめでとうが駆け抜ける


8年くらい前の話ですが、「あさになったのでまどをあけますよ」の
レビューで、今までの荒井さんだったら、アーサー君という笑顔の太陽が
全国各地にやってくる。という絵本を描きそうだなと、勝手な妄想を
書かせていただいたのですが、本作はそれに近い内容でした。

もちろん、疾走感にあふれる神々しい絵は、ボクの空想をはるかに
超越しているのですが、観念的な世界に行ってしまってるので、
共感しにくかったです。今の自分は空を駆け抜ける側ではなくて、
地に足をおろして小さな窓から空を見上げる側ですから。

どんなときに読むかによって受け止め方が変わりそうです。
例えば元旦によめば、一年の期待感が倍増するでしょう。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
どうして台風は週末にやってくるのか?
平日であれば堂々と休業できるのですが。
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まるでコント

おじさんの外出前の身支度を手伝うという読者視点の絵本。
メガネやネクタイや付け髭などなど、リクエストに応じる度に、
おじさんが、だんだんとイケてる容貌になっていきます。

しかし手伝う側のほうも、うっかり者なのかワザとなのか、
ところどころにボケが入ってて笑えますよ。絵本ならではの
演出もみごとです。いかにもこっちがメガネをかけている
ように見せたりとか。

まるで、おじさんとのショートコントをやってるような
楽しい絵本でした。よみきかせにもおすすめです。

ところで、ネクタイとハエの関係が、原書ではどう表記され
ていたのか気になります。うまく訳されてますね。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
じゃあ、次はうっかりお姉さんということで(笑)
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そんなのアリ?

アリの行列が向かう先には何があるのか?
画面の右端に何かがチラリと見えている・・・
ページをめくるとそれが何かが明らかになる、
という構成の絵本です。やっぱりな、となったり、
ええっ、っとなったり、おいおい、となったり。
食べ物だけでなく、色々な出会いがありますよ。

こちらの驚きや心配をよそに、ただひたすら
歩き続けるアリたち。ゴマ粒のような姿から、かれらの
表情は読み取れませんが、逆にそれが他のものたち
のリアクションを引き立ててますね。

ほのぼのとした幼児絵本かと思わせといて、
いつのまにか大橋ワールドを通過していき、
最後はちゃんと絵本として帰結します。

アリを線にまで簡略化するのは、記号化しすぎかな。
縮小してもアリらしさを残して欲しかった。
これでは、あご髭・・・ん、それが狙いか?

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
色々と考えることが多いこの頃。
自分はいったいどこへ向かっているのか?
甘いものが落ちていると、つい寄ってしまうけど、
本当に食べたいものは、もっと先にある。
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