こんにちは!わたしのえ:はた こうしろう:ほるぷ出版
2020/08/30 Sun 06:02
絵の具まみれの快感
絵を描くのに必要なものは筆や絵の具だけではない。
それらを扱う描き手自身の存在がたいせつなのだ。
描きたくて描きたくてたまらない気持ち。
何を描くか?なんてどうでもいい。とにかく心と体を
開放させ、踊るように歌うように、色や形と戯れれば
そこに絵が生まれるのだ。なんて感じの絵本です。
つまり、最高の画材はわれわれ自身なのですね。
画用紙の中をとびだして自由に絵心を羽ばたかせよう。
ああ、壁や床に絵の具を撒き散らしたい!
絵心を開放する作品としては
「アートとマックス―ゴキゲンなゲイジュツ:
デイヴィッド ウィーズナー」もおすすめです。
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いつ始めても遅くはない。覆水盆に帰らず。
今日が人生最後の日だったら、明日は明日の風が吹く、
とかの教えや諺は、人間の力では制御できない
時間との折り合いのつけ方なのかもしれない。
(タイムマシンのある世界では別の諺になるはず)
ぼくのうた、なんだっけ?:ヘンドリック・ヨナス:偕成社
2020/08/29 Sat 05:47
届け!自分の声
自分の歌(さえずり)を忘れてしまった小鳥が他の動物たちの
助けをかりて思い出すまでを描いたユーモラスな絵本。
思い出すきっかけは予想外でした・・・
鳴き声が色々登場するので、声に出してよんでみたくなります。
表情豊かな動物たちの絵も魅力的です。
ふと、自分らしい表現とはなんだろうと考えてしまいました。
実は知らずに他人の影響を受けていたり、万人に受ける事を
狙ってありがちなものになってたりしていないだろうか?
人との違いを求めるあまり共感しにくいものになってないか?
自分の素直な表現が届いて欲しい人に届くのが理想ですけどね。
ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
寝る前に「深夜食堂」を観るのが最近の日課になってる。
マスターの短い一言一言が胸にしみる。
ねぐせのしくみ:ヨシタケシンスケ:ブロンズ新社
2020/08/23 Sun 05:36
真夜中のミッション
彼らの任務は我々が眠った後に、発動するようだ。
彼らはいったい何者なのか? 彼らの目的は?
要する人員数や設備の大きさ、高度なスキルなど、
仕事にかける熱意が半端ない。全ては女の子が目覚めた
ときのセッティングを万全にする為に費やされている。
絵本では直接語られていませんが、彼らは妄想力の
一種なのだと思う。眠りについたときに目覚める
超自然的空想力が擬人化されたといえる。その力を使い
こなす第一人者がヨシタケさんなのだな。
寝た後に何が起こっているかを描いた絵本では
「シルクハットぞくは よなかのいちじにやってくる:おくはら ゆめ」
「ねたあとゆうえんち:大串 ゆうじ」もおすすめです。
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最近、目覚めどきに疲れを感じるのは彼らのせいだったのか。
いただきますレストラン:ひだのかな代;みらいパブリッシング
2020/08/16 Sun 06:10
うどん できた!:加藤 休ミ:福音館書店
2020/08/15 Sat 06:54
おばあちゃんは だれに にているの?:フェリドゥン・オラル:復刊ドットコム
2020/08/09 Sun 06:49
写真でつながる祖母と孫
表紙をみて思った方も多いのではないでしょうか、子どもの頃、
教科書に載ってる有名人の顔写真に落書きして遊んだことを。
そんな悪ノリ系絵本かと思いきや、実は家族愛の絵本でした。
絵の好きな男の子のアリは、おばあちゃんの顔を動物に
例えるとどうなるか想像しはじめます。ウサギ?ネコ?リス?
おばあちゃんの白黒写真がなんともいい雰囲気ですね。
子どものような愛らしさが感じられ、丸縁メガネが似合ってる。
見つめていると人間でありながら別の動物のようにも思えてきます。
さて一番似ていた動物は何だったでしょう。
おじいちゃんとの会話といい最後のオチといい、とても
微笑ましく温かい気持ちになれる絵本でした。
もう一枚の写真が全てを語っています。世代を超えた絆だ。
ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
間違い探しならぬ、似たとこ探し。
ぼくのきょうりゅうかんさつ日記:長崎真悟:徳間書店
2020/08/08 Sat 06:53
これぞ未来の夏休み
恐竜の形をしたタイムマシーンのスチームパンク感に期待が
高まりました。こいつのお腹のドアを開ければ恐竜たちが生息し
ていた太古へ行けるんだぞ!と全力でアピールしているので。
そのセンスは恐竜たちの描写にも行き届いています。
ワイルドでありながらもどこか親しみが感じられる。
つまり絵本そのものが子どもの描いた観察日記なのですね。
子どもの頃に怪獣の絵を描きまくった方はたまらなく好きに
なるのではないでしょうか。やっぱイメージの中の恐竜は
こうでなくちゃ、なんて思いました。
紹介する恐竜に関連した解説もあり、絵を楽しみながら
知識も身につく絵本です。
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ミロコマチコさんが恐竜を描いたらこんな感じになるかも。
ふーってして:松田 奈那子:KADOKAWA
2020/08/02 Sun 07:11
ここは:最果タヒ/及川賢治:河出書房新社
2020/08/01 Sat 07:44
ステイホームでイメージトリップ
空間認知冒険絵本とでも言ったらいいのかな、この作品は。
男の子は自分の居る場所についての認識を広げていきます。
お母さんの膝の上から始まり、バードビュー的に外へ外へ
広がったかと思えば、室内をみわたしたり、地球的スケールが
入ったりと視点は縦横無尽に変化していきます。
それはイメージの中で冒険旅行をしているような感じ。
文章には出てこないですが、風船やロケットがさりげなく
空間移動の手助けになっていますね。
様々なところへ旅した後は、戻るべきところへ戻ってきます。
なので自分探しの旅を終えたような充足感も味わえました。
読後に「あな:谷川 俊太郎/和田 誠」をよんでみたく
なりました。何か通じるものがあるので。
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もう8月。今年は終わりのない旅をしているかのうようだ。
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