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2021年の旅が始まった


歌川広重の東海道五十三次で富士山は何度か登場します。
遠景に見えたり、一部だけちょっと顔を出したり
目の前に迫ったり、振り返ると見えたりなど。

絵本として13の場面を取り出し再構成した本書では
箱根と原で二度見られ、ここは紛れもなく日本だなと
実感できました。当時の家並みや道は無くなっても
山や海や川は健在。絵の見どころの紹介とともに
挨拶の言葉が添えられているので、画中に描かれた
当時の人々に出会ったような気分にもなれました。
日本美術の入り口として、また旅情をかきたてる
一冊としておすすめです。今は東海道ウォークの
ガイドブックや当時と比較した写真集などもあるので、
まずはそれで盛り上がったGO TO TRAVEL気分を
お手軽に満たそうと思います。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
何かを時間をかけて行うことが難しい時代になりました。
技術によるスピード化や効率化が進み、一瞬で世界と
繋がれるし、家事等の作業もスイッチ一つで片付く
ようになったので。便利になったのはいいのですが、
逆に時間をかけて何かする事に、あこがれたりもします。
その一つが江戸時代のように東海道を京都まで
歩いて行くこと。自分の歩みによって変わり行く
道中の風景。中でも富士山との遭遇は特別だったの
ではないだろうか。今年は熊本で過す初のお正月。
2021年もよろしくお願いいたします。
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