つかまえた:田島征三:偕成社
2021/01/05 Tue 07:05
裸でぐりぐりを感じる
ぐりぐりというのは、ぬるぬるした魚の中に渦巻く命の躍動。
作者がはるか少年時代に素手でつかみ取ったものだ。
その手が80歳になって太い筆を握りしめ、画用紙の上で
躍動して生まれたのがこの絵本なのですね。
先日TV(日曜美術館)で放映された制作風景が圧巻でした。
筆は田島さんの体の一部となり、画用紙の上には絵の具という
画材を超えた何かがほとばしっている。描くと言うより、
色水の中を泳いでいるようで、見ていて気持ちよかった。
この絵本の制作は少年時代から始まっている。そして
長い間ずーっと、体の中に生き続けたものが溢れ出た。
田島さんの若さと穏やかな笑顔も印象的でした。
こんなふうに歳を取りたいです。
ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
今日は正月連休の最終日。さて、何をしようか。
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