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読むお化け屋敷

田舎の古い民家にて蝋燭の明かりの前で、お婆ちゃんが
読み聞かせをすると良い感じの怪談絵本です。

恐怖の体験をするのは、姿を消した飼い猫を探し、
異界へ踏み込んだ女の子。画面全体にまとわり付く
モヤっとしたトーンが不穏な空気を醸し出してますね。
そして恐怖は猫の忍び足のごとく、近づいて来る。

暗い森で道に迷ったところに現れた屋敷の明かり。
女の子を迎え入れる老婆の偽りの優しさ。
ご馳走によるおもてなしの裏に潜む罠。
行方不明になった村人たちの成れの果て。
じわりじわりと恐怖が胸に染み渡ってきます。
そして女の子が真実に気づいたときには・・・

この世の中には、けっして人間が踏み入っては
ならない世界が存在する。恐怖の中にも戒めが
感じられる作品でした。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
逆に、猫好きはこの屋敷で暮らしたいなんて
思うかもしれない。

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