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ポジティブペインティング

3年ほど前に原書でよんで、翻訳されないかなぁと思っていたら
昨年出ていたのですね。以下は原書でのレビューです。

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間違いは成功の種

ペンで文字を書いている途中で、間違いに気づいたとき!
修正液もないし、別の紙に書き直すのももったいない。
なんとかできないだろうか・・・

そんなときは、書きかけの文字の形を、あたかも崩し字のごとく
フニャフニャと仕上げてしまい、なんとなく読めるようにする。
さらに他の文字も似たような崩し具合にしてしまうのだ。
ちょっとクセがあるけど、これが自分の筆跡なんだもんね〜。
と思わせればOKだ。なんて誤魔化しをしたことがある方は、
この絵本にも多いに共感できますよ。

顔の絵を描き始めたものの、片方の眼だけ大きくなってしまい、
じゃあと、もう一方の眼を大きくしようとしたら、これもまた大きく
なりすぎてしまい、どう収集をつけようかと悩んだあげく、
すばらしい解決法をひらめくのです。続いて体を描き足していったら、
今度は首や手足が長すぎてしまい、頭とのバランスがくずれた・・・
でも、とあるものを描けば大丈夫! なんてことを繰り返しながら
どんどん制作が進んでいきます。

失敗だと思うから失敗であって、新しいやり方を試すきっかけ
だと思えば良い。そんなメッセージを実際に絵で示してくれる
作品です。最後はとんでもないところへ連れて行かれますよ。
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以上

パソコンで絵を描くなら⌘Zで何度でもやり直せますけどね。
でも費やした時間は戻ってはこないし、人生も同じ。
その意味では生き方への指南書的な絵本でもあります。
まあ無理に教訓を得ようとしなくても、単純に絵本として
楽しめます。無限回廊のような構成にニヤリとなりました。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
昨日は出勤日だったのですが有休にしました。連休の前日は
いつも有休をつけていたので。普通に郵便局に行き、土日は
やってない窓口へ行ったら、今日は休みですよ、と言われ、
ショックを受けた。世の中は祝日だったのだ・・・
オー、ミステイク! 次のチャンスは5月2日だ。

 
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ツッコミ誘発絵本

岡田さんによるお馴染みの食べ物芸人絵本。おいもがデビューです。
しかもインテリ系のようですね。表紙では難しそうな
本を熱心に読んでますよ。目はないのに読めるのかい、なんて
ツッコミを入れてはいけません。こうゆうものなのです。

同作者の「ちくわのわーさん」「うどんのうーやん」を入門編と
するなら、今回は上級編といえます。あらゆるところに
ツッコミのネタがちりばめられているのですから。
人の家に勝手に入って寝てるし、タコや干し柿がからんできたり、
焚き火が放置されていたり。

まともな絵本だったら破綻している状況になっても、
岡田さんの作中では違和感を抱くスキを与えずに、
グイグイ突き進んでしまうところがすごい。

そして最後は期待に応えて焼き芋に、と思っていたら・・・
えーっ家族になるんかい?

あっ、思わずツッコミを入れてしまった!

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
思い立って「サーキットの狼」を一気読み中。
街道レースやAライ模擬レースときて、再び熱い気持ちが湧き上がる。
今見るとスーパーカーのデフォルメ具合が絶妙。実物よりかっこいい。

  
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宿泊期間は冬から春まで

絵本作品には様々なホテルが登場しますが、冬眠をする
動物のためというユニークなホテルが加わりました。
リゾートのような響きもある名前も洒落てますね。

やってきたお客様はリス・ヤマネ・くま・アナグマ。
それぞれの体格やライフスタイルに合わせた部屋の
セッティングや美味しそうな食事などサービスも
行き届いてます。動物たちは各々のペースで冬眠に
入っていきますが1匹だけ眠れなくて・・・

話が横道に逸れますが、絵本の組合せだけでも
旅気分が味わえるように思いました。
乗り物絵本とホテルや宿の絵本を組合せて絵本ツアー
のコーディネートなんてできそうです。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
1月は新年であっという間に過ぎる。
2月は短いのであっという間に過ぎる。
3月、4月は期をまたぐので変化に慣れるまで
あっという間に過ぎる。そしてもうGWになるわけだ。
ゆっくり旅行したいなぁ。

  
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来るもの拒まず

ウクライナ民話ということで、時事的にも気になり
読む前から余計なことを色々考えてしまいましたが、
それは全くの杞憂で、素直に絵本として楽しめました。

基本は落とし物の手袋の中に次々に動物たちが入り込む
という分かり易い繰り返し話。やってくる動物の
体格がだんだん大きくなり、最後はいったいどうなる?
というのも、ある意味お決まりの展開です。
似たような話は古今東西いろいろありますから。

絵本として魅力を感じたのは動物と手袋の描写です。
素朴な色使いと丁寧な水彩画からは1950年生まれという
時代性も伝わってきました。優しいお爺ちゃんが昔話を語る
ようなタッチと言えます。擬人化された動物や住居者の
数が増えるにつれて改築される手袋も雰囲気たっぷり。
自分もいっしょに入りたくなるほど居心地良さそうでした。

途中、仲間に入れたら危険なのでは、という動物も
登場してハラハラしました。殺害されたり手袋を略奪
されるのではと迷わず邪推した自分が恥ずかしかったです。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
積読本が増殖中。先週も表紙が気になったSFの文庫本を
3冊買ってしまった。でもよいのだ。書店に行って本を
買うのも読書のうちだから。


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怪獣?たちの来るところ

縦一直線に切り裂かれた白い壁の隙間が異空間とつながる。
夜中にひとりで留守番している男の子は、隙間からの侵入者と
対峙することになります。怪談系の絵本かと心の準備をして
いたら、侵入者たちの姿に意表をつかれました。

アニマル柄の派手な服をまとい、関西弁の馴れ馴れしい方々
だったので。しかもお菓子をいっぱい持ってきている。
確かにいるよね。こんな人。でも男の子にとっては
異世界からきた怪獣と同類かもしれない。

表紙の虎の置物や壁に貼られた怪獣の絵が思わせぶりです。
侵入者は孤独な男の子が生み出した妄想だったのだろうか。
なんて想像すると、ふと、切なさがよぎります。
素直によめば、大掛かりなセットをつかったコントの
ような作品なのですが。

人情味成分が不足気味の方にもおすすめの絵本です。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
未読本が増え続けている。とっておきの時間のために
備えているのですが、肝心のここぞという時間が
なかなかやってこない。
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仲良しデュオ

料理の話かとおもっていたら、枕と布団が登場したので、
これは仲良しや相棒の話かと軌道修正して、ページをみくると
えっ、こうきたか! という展開でした。音がテーマだった
のですね。視覚情報から聴覚へのあざやかな変換がみごと。
左手と右手=パチパチパチ

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
昨日は3回目のワクチン接種。もはや普通に注射する感覚
でした。今朝の体調も問題なし。
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うごかない芸人No.1

ハシビロコウのうごかなさっぷりが見事です。
動物たちが次々にやってきては、ハシビロコウの気を
引こうとアレコレやるのですが。まったく動きません。
この展開は読者との我慢比べでもありますね。
動物たちが身体能力を駆使して(中には超越した
ものもいますが)持ちネタ?を披露してくるのですから。
口の中に飲み物を含んだまま読むと大変なことに
なるので、くれぐれも注意してください。

どんなに我慢しても、あのシーンには えええっ!
となる事でしょう。いままでのは長い前フリだったのか・・
そして最後はホッコリとなりますよ。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
もうすぐゴールデンウィーク。早い。一年一年が早いけど
同じ年は全くない。そして予想外の出来事がこれから必ず
起こることも間違いない。そのとき動くのか動かないのか。
来年の今頃はどこで何をしているのか?
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読む前に心も重装備せよ

表紙に描かれた重厚感のあるジャコウ牛のアップ。これだけでも
ただならぬ緊張感がただよっていますが、加えて作者とタイトルから
安易な気持ちで踏み込んではいけない絵本だと分かりました。

それとは逆に好奇心もわいてきました。探検家で作家でもある
角幡さんの「極夜行」で命を懸けた生々しい探検を読んでいたので。
ページ数の限られた絵本でいったい何を伝えようとしたのか。
思い切って絵本の中へ向かいました。見返しから過酷な描写が
はじまり、ページをめくることが、まるで極寒の世界を一歩一歩
進むような感覚になりました。

食育とかの生やさしい話ではないので、読み手によっては
嫌悪感を抱くかもしれません。親子で読むには残酷すぎます。
同じ狩でも日常生活の為のものではない。探検という名のもとに
勝手に自然界へ踏み入って牛の命を奪う行為に人のエゴを感じざるを
えなかった。対等に力と力で戦ったわけでもなく銃器を使った
ところに後味の悪さが残りますが、そこにメッセージがある
のでしょう。現実世界は綺麗事だけではないのだ。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
3月は一冊もレビューを書かなかった。それなりに
絵本はよんでいましたが。色々とやる事、考える事の
多い期間でした。

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