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今の自分はどこにいる?

子猫が飛び乗った気球というのはチャンスのような
ものなのだろうか。子猫は不遇な状況から抜け出すべく
勇気を出したのですね。海を越えてふわりふわりと
はるか遠くへ。様々な生き物や乗り物、鳴き声や騒音、
働く人々など未知の世界と出会って行きます。

「ぼくは いま、どこに いるの?」行く先々で出会った
者に子猫は尋ねますが、その返答には考えさせられました。
地に足をつけない限り、お前の居場所はどこにもない
と言われているように解釈してしまったので。

はたして子猫が気球を降りた場所は?
おそらくもう気球が待ち受けることはないと思いますが、
困難にであっても今度は乗り越えていけそうな気がします。
そんな素敵なエンディングでした。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
鹿児島の「古書リゼット」さんにて昨日購入しました。
店内は迷路のようでカフェにもつながっている不思議な
空間。箱のような席も用意されていて、ゆっくり
読書に集中するにはもってこいでした。

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下腹抑え込み 

たぷの里の登場のしかたが笑撃的です!
遊び中とか、食事中とか、日常生活に突然現れ、
下腹でたぷっと抑え込まれてしまうのですから。
やられた方は思わず動きを止めてしまうのだ。

もちろん相撲に、こんな決まり手はないですが、
訳のわからない技を決められた感じと、たぷの里の
無表情さが笑いをさそい、中毒になってきます。

最後はとんでもない相手に。もう無敵だ!

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
明日は全国高校総合文化祭の美術展を見に鹿児島へ。
全国から集まった高校生の絵を通して都道府県めぐり
を楽しんできます。
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本の形態をした何か

本書は、文芸書のコーナにひっそりと挟まっていた。
気をつけないと見過ごしてしまいそうなくらい小さな
サイズながら、金色のタイトル文字が目を引いた。
棚から本を抜き出すとき、ふと子どもの頃に樹から
クワガタムシを掴み取ったことを思い出す。

本書の存在を知ったのは書籍を特集する雑誌の
バックナンバーにて。本に擬態した本、という装丁
コンセプトが気になり、機会があったら実物に
触れたいと思っていたのですが、よく利用する図書館
には入荷されずそのままになっていました。

再び本書のことが頭に浮かんだのは月一で参加している
朗読会に持っていく作品を探していたとき。8月の選書
テーマが「こだわり」で、装丁コンセプトにこだわりを
感じていた本書の購入に至ったというわけです。

実物を手にすると、確かに通常ではやらないような
奇妙なデザインが施されていました。一応、本らしい
構成要素はあるものの本来の役割を成していない。
無地の帯や、本編の途中に脈絡を無視して現れる挿絵。
新書なのに外国の古書の佇まいなど。これが擬態感か。

もちろん収録されている6つの短編は擬態ではない。
ちゃんとストーリがある。どれも何かしら読書が
絡んでくる話なので本好きの僕は一気に読んでしまった。
さて、朗読会ではどこを読もうか。これを考えるのも
楽しみのひとつなのである。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
時節柄、怪談めいた「本の幽霊」か。
長さとしては「砂嘴の図書館」がちょうどいいし、
物語として楽しめたのは「ふゆのほん」。。
読書会受けしそうなのは「縦結びのほどきかた」。。。
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いちじくの胡散臭さがクセになる

お話に飢えている方がいらっしゃったら、ぜひこの作品を
手にとり、いちじくのおはなしかいに参加されたし。
舞台となるのは、前作「たまごのおはなし」同様に意識が
覚醒した食べ物たちのシュールな世界。
キッチンの住人たちをも夢中にさせたお話は、怪物退治や
お宝をめぐる海賊との対決などなど。スリルの中にも
どこか抜けたところがあって奇妙な味わいを出してます。

信じたくなるほどリアリティのあるホラ話なんですが、
その意味では、本作自体がそうなんですよね。
食べ物たち表情や人間の心理を模したセリフなどが
妙に生々しい。描かれている事は我々の住む世界
とたいして違わないのでは。

それはそうと、いちじくが出入りするカゴの中が怪しい。
オレンジやレモンがちらりと見えるので。語り部のいちじく
とは別に、脚本や小道具係等の裏方としてお話会に
からんでいるような気がしてならない。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
蔦屋書店熊本三年坂の本屋ni本屋へ。
本屋の中に本屋があるという二日間のイベント。
熊本の歌人くろだたけしさんにお会いし、
歌集「踊れ始祖鳥」にサインもしていただきました。

 
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食物連鎖が逆回転

蜂を起点に>かえる>へび>ハゲタカ さらにさらにと
ページをめくるごとに食物連鎖の上位者が登場。
皆がしめしめと舌なめずりをしつつ自分も狙われている
事に気づかないという一触即発状態に。しかし最強キャラが
行動に出たとたん、ドミノ倒しのごとく、あれよあれよと
流れが逆転。最後に飯にありつけたのは誰?

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
男子バレーの後でチャンネルをかえたら、たまたまやってた
ドラマ「ノンレムの窓」。1話目のレジ待ちショートドラマの
成り行きが気になってしまい、2話目3話目と結局最後まで
みてしまった。バカリズムはいいなぁ。
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■の生態まで描かれる

前作「どっとこどうぶつえん」の虫バーションです。
それが何かわかったときに、パズルが解けたかのような
快感を味わえますよ。なんといっても見せ方が
秀逸です。前のページの虫が次のページの伏線になって
いたり、配色との合わせ技で、たんなる市松模様でさえ、
◯◯虫に見えてしまう。究極は最小単位の正方形「■」 
これが他の要素との関連で足や頭が見えたり、
飛んでいるように見えたりするのですから。
ページをめくる度に想像力のツボが刺激されました。

つぎは「どっとこすいぞくかん」もお願いします!

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
AIにも似たようなものができるのだろうか?
掛け算や足し算的な描画は得意そうだけど、
単なる■を何かにみたてるのは困難かも。

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