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ちょうつがい きいきい

2012/04/05 Thu 06:35

ちょうつがい きいきい (怪談えほん5)ちょうつがい きいきい (怪談えほん5)
(2012/03/01)
加門 七海/軽部 武宏

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闇からの奇異なる声

きいきいと鳴る音の原因は? 蝶番に挟まって泣いているお化けのせい。
椅子のきいきいもブランコのきいきいもそう。みんなお化けが挟まって
いるのです。思わず耳ではなく目を塞いでしまいたくなる、そんな光景が
画面から聞こえてきます。たとえ目を閉じても恐怖の音はもはや鳴り止まない。

絵の力がかなり大きいですね。
音をテーマにした絵本ということでは、マーガレット・ワイズ ブラウンの
作品が思い浮かびます。音を視覚的に描くという絵本的表現の妙が
みどころなんですが、描き方によってこうも変わるとは・・・怖い。

ユーモアと怖さは紙一重です。本書が怪談だなと確信した瞬間、それは
男の子が危険に直面するシーン。背中に見えるものにゾッとしました。
最後の画面は暗示的。こうやって新たなお化けが生まれるのですね。

--------------------【Review for Review】--------------------

      きい きい きい きい 
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加門七海と軽部武宏が描くトラウマ怪談絵本。 部屋の扉を開けると、きいきいと音がする。見ると、なんとそこにはおばけがはさまっていて、痛い痛いとさけんでいた。あっちからもこっちからも、きいきいきい… きいきいと鳴る音の原因は?。蝶番に挟まって泣いているお化けのせいでした。 この導入部から始まる展開はすぐれて民話的でリズミカル。 耳について離れない「きいきい きいきい」の響きが繰り返され、...