fc2ブログ

やまねこのおはなし

2012/04/07 Sat 07:46

やまねこのおはなし (こどもプレス)やまねこのおはなし (こどもプレス)
(2012/02/17)
どいかや/きくちちき

商品詳細を見る

まぶしい春のメッセージ

たんぽぽの黄色が清々しく咲き誇る春らしい作品。

ちょっと気になったのは、作り手側の目線になってしまうのですが、
普通は逆にするよなぁと引っかかったところ。それは事が起こる順番。

→街に向かう山猫が→たんぽぽの綿毛を土へ置いたあと→仔猫と出会って
→めんどうをみて→成長したあと→真実を知らされ→別れる

真実というのは、神様によって山猫の命が救われたということ。
これも成長し大きくなった仔猫の語りで説明されている。
神様の意図が間に入ってくると、仔猫と山猫の関係が浅くなるのでは。

まあ、何を一番に伝えようとするかによりますけどね。
恩返しをしたのが、仔猫ではなく、自然というもっと大きな存在
だったのだと受止めることにしましょう。どうもこうもない、
これは年老いた山猫の体験談なんですから。

--------------------【Review for Review】--------------------
なんか今朝はいやなほど理屈っぽくなっている・・・
amazonのほうに書くのを控えましたが、話しを勝手に再構成すると、

→身寄りのない仔猫が→老いた山猫にそだてられるものの→別れを経験して
→街に向かったある日→たんぽぽの綿毛で足止めされ→真実を知る

この場合の真実は、山猫がたんぽぽの綿毛の姿を借りて仔猫を護ること。
それを文章ではなく、出来事を通して仔猫自身が察するようにすると
余韻が深まったのでは、と思ったりする。おいおい、それじゃ
別のお涙物語になってしまうだろって、はい、済みません。
絵本レビュー | コメント(0) | トラックバック(0)
コメント

管理者のみに表示