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足元にある大自然

なんて泥臭い絵!なんて言葉が褒め言葉にな
る絵本ですね。筆でぐりぐり描いた見返しの
画面が子どもの殴り書きのようで、心地よい。
茶色を使っているので泥遊びに通じるからで
しょう。でも土はすぐ登場しないんだな。

いきなり顔を出すのは太陽だ。土だけ描くと
暗い画面になりがちなところ。マクロ視点で
は地球とのご対面なんですが、ミクロ視点で
土たちの表情を一粒一粒描いているのは驚き。
この手間のかかる愚直な作業も実に泥臭い。

土は太古から我々の足元を支えてきた存在で
脇役的な存在ですが、今回は絵本で主役級の
動物らが脇役となり、土たちの魅力を引き出
してます。スリリングな場面やしんみりした
場面などの演出に一役買うことで。

あえて稚拙な言葉使いをすることで、知性よ
りも原初的な命の存在を感じさせるところも
泥臭いですが、全体を通してみると、華麗な
力強さが伝わる作品。彼女にオリンピックの
キャラクターを描いてほしいなんて思わせる
ほどに。

-------【Review for Review】-------
こんな話、お米でもできそうだなあ。
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