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手から手へ渡る天からの光

遠くインドより海を超えて日本へと手渡された絵本ですね。
というのもデーター入稿とは違って、一冊一冊が現地の手作業によって
刷られており、工房の存在を彷彿させるインクの香りまで運んでますから。
2000部限定のシリアルナンバー入りで、商品というより芸術品です。
(文章も日本語で刷られているし、その手間には敬服します)

かなり様式化されたインドの民族画は日本では見慣れないものですが、
不思議と違和感なく受け入れられたのは、太陽と月という普遍的な
モチーフを描いているからでしょうか。天空の輝きは国や文化を超えて
人類全てを分け隔てなく照らしていますからね。

10人の画家によって表現の違いはあるものの、見開きの左右に
太陽と月を対比させる構成なので、それぞれの画家の特徴を
活かしながらも一貫性のある作品となっています。

余談ですが、年末最後にレビューする絵本を探そうとして、最近知った
書店に行ったら、店長さんから紹介されたのがこの本だったのです。
まさかボクがインドに駐在していたことを知ってた???
なんて、つい口に出しそうになる程、驚きの出会いでした。

これらの民族画は、悪霊を払い幸運を招くようにと家の壁に
描かれることもあるようです。新年を迎えるにあたり
本書を部屋の一角に立てかけることにしました。

---------【Review for Review】---------
暖かくなると寝起きも良くなる。
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