fc2ブログ


何をたのんでも返事は「iNo!」

いきなりマストドンだ! 犬や猫と暮らすのではなくマストドンだ!
名前からして迫力がある。足音が家じゅうにドシンドシンと響きわたり、
壁や家財にドーンとぶつかりまくる様子を想像してしまいました。
せめて象だったら、もっと行儀がいいかもしれないのに・・・なわけないか。

絵本ではマストドンと暮らす男の子の奮闘ぶりが描かれているわけですが、
苦労が絶えないようです。マストドンに何を言っても返事は「やだ!」の一点張り。
かと言って、マストドンが何かしようとすれば、それはそれでトラブルになるし。

視点を変えれば、やんちゃな子に手を焼く親の気持ちも見えてくるかも。
風呂をいやがったり、部屋を片付けなかったり、宿題をしなかったり
しているマストドンは、男の子の分身といえるかもしれない。そう考えると、
マストドンに手を焼く男の子を通した、逆説的な躾絵本とも言えます。

といっても説教くささはなく、コントの舞台をみているかのような
ユーモラスな雰囲気で、洒落たタッチの絵も味わいがあります。
例えばマストドンは木目を活かしたコラージュで、部屋の備品やポスター
など細々したところまで、楽しめました。

読み併せにおすすめの絵本としては、
「マンモスとくらすには:カンタン グレバン」
こちらは女の子の奮闘ぶりが描かれています。

「ぞうがいるってすてき:二宮 由紀子/高畠 純」
こちらはお腹の中でゾウを飼ってしまう太っ腹お婆さんが登場。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
特殊な状況設定をすることで、普段みえない何かが明らかになる事は
絵本の中だけでなく、日常生活でもあるものですね。

(そういえば4月いっぱいは平成だった)
絵本レビュー | コメント(0) | トラックバック(0)
コメント

管理者のみに表示