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獣性を手懐けた?

いったいどうしてそんな状況になっているのか?
リアルな状況、それとも子どもの空想世界?などなど
タイトルから色々と想像が膨らみました。
いずれにせよ非日常的なシチュエーションであるならば、
数ページをつかってそこへ導くもの思っていたら、
冒頭の一文でいきなり独自の世界へ入ってしまいました。
(センダックの「かいじゅうたちのいるところ」のように
徐々に異世界=子どもの内面世界 へ行って帰る話かと
勝手に予想していたので)

既に床下にワニが生息していて、夜になると男の子が
歯磨きの世話をすることが日常となっている世界から
スタートするのですね。理由の説明は一切なしです。
絵として巧妙だなと思ったのは、家を断面図として描いて
いるので、各部屋の様子がコマ割りの役割をはたし
ワニのいる床下へと自然に誘導しているところです。

絵本の展開自体も”夜中に不思議な散歩をする系”を
一捻りしたものなので、すんなりと付いていけました。
ワニに噛まれないかという緊張感を持続させ、
ハプニングも交えつつ最後まで引っ張られていきます。
しかし男の子のなんと用意周到なことか。七つ道具を
使いこなすあたりの手慣れ感がハンパない。

これは獣性をすでに飼い慣らしている躾のよい
男の子と受け止めることもできるでしょう。
他の家族は登場しませんが、それぞれが独自の動物を
密かに飼育しているような気がします。

ーーーーーー【Review for Review】ーーーーーー
引き出しの中とか、押し入れの中とか、
ポケットの中とか、空き箱の中とかね・・・
子どもの頃は物以上の何かを潜ませていました。

 
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