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ドテラウルス

2007/04/22 Sun 00:46

ドテラウルス (学研おはなし絵本)ドテラウルス (学研おはなし絵本)
(2007/03)
のざき まいこ

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14番目に注目

作者が絵本で最も伝えたいことを簡単に知るには?
それは、終わりから2番目の見開きに着目すればいい。

なぜなら絵本の構造上そこに描かざるを得ないからだ。
(絵本は製本の都合で32ページ、つまり15見開きとなることが多いので、
ほとんどの場合、14番目の見開きともいえる)

言うまでもなく、作品は始まりから終わりに向かって進む。あたりまえだ。
そこに物語をつくるとなれば、クライマックスは終わりの方にやってくる。
もし、クライマックスの後でも物語がしばらく続くと間延びした作品になってしまう。
かといって、一番最後にもってくると唐突に終わり、尻切れトンボになりがちである。
そうなると最もいいポジションは終わりから2番目の見開き(第14見開き)という訳である。
そして、最後の見開き(第15見開き)は読者がクライマックスの余韻にひたりつつ、
自然に絵本の世界からフェードアウトする役割をになう。

これは漫画のようにコマ割を多用せず、一つの見開きに一つの画面を描くことが多い絵本ならでは
の特徴ともいえる。だから、それぞれの見開きに最も適した役割が理屈の上で存在するのだ。
(もちろん表紙、裏表紙、見返し、1ページ目、ラストページなどが担う役割もあります)
ボクなりに導きだした絵本の見開きの法則あるので、機会があればもっと詳しく述べてみたい。

すみません。今回も前置きが長くなってしまいました。
何が言いたいかというと、この作品の第14見開きに注目してくださいということです。
これがなかなかいいんです。「ドテラウルス」というタイトルは、土手にいるとされる怪物の名前。
土手って非日常的な空間ですよね。突然風景が開ける快感を求めて上ったり、一直線の道を
夕日に向かって散歩する誘惑にかられたかたにお勧めです。

土手の魅力をこんな形で表現できるなんて…絵本の力はすばらしい。
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