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峠の狸レストラン (桂三枝の落語絵本シリーズ)峠の狸レストラン (桂三枝の落語絵本シリーズ)
(2006/12)
桂 三枝

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化かされた気分で

桂三枝の落語絵本第8弾。

パンフレットによれば、予定していた作品は全て出そろったことになりますね。
「乗りかけた船」でこのシリーズのレビューを続けてきましたが、
これでやっと一段落 できるわけだ。 ふぅ~っ

いままでの作品を思い返せば、動物を語り手に人間社会をおもしろ可笑しく
風刺していたのは、道頓堀川の亀、料亭の鯛、ヤクザな野良犬がでる1・2・3作。
4作目:養豚場のブタでは、その勢いが弱まり、5作目:動物園のワニでちょっと
方向転換して人間が語り手となり、6作目ではカラスと人間、双方の主張がみれた。
閉鎖間際の動物園を舞台にチンパンジーとゴリラが今後の身の振り方に
ついて心配する7作目は、割と風刺も効いていい感じでした。

さて、今回は人間側が中心。峠にある謎のレストランをめぐっての話しです。  
なんでもその店はタヌキが経営しているらしいとのウワサ。幸助とアキラがそれを
確かめに訪れるという、ちょっとミステリータッチの展開が新鮮でした。

ラストはよくあるオチで、やっぱりこうなるのかい! と思いましたが、
どちらかと言えば、そこに至るまでの丁々発止の掛け合いを楽しむ作品といえます。
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