さよならはいわない
2009/06/11 Thu 18:43
![]() | さよならはいわない (PHPにこにこえほん) (2009/05/01) おぼ まこと 商品詳細を見る |
思い出といっしょに生きる
子どもが成長していくと、どうしても避けられないのが、死との出会い。
特におじいちゃん、おばあちゃんとの別れは、最初に出会う身近な死と
なる可能性が高いのではないでしょうか。
本作で中心に描かれているのは、おじいちゃんが亡くなる数日前。
その日は、孫のゆうたが、水上バスに乗って、初めてひとりで
おじいちゃんの家へお泊まりに行った日でもあります。
いっしょに過ごしたその夜は、ゆうたにとって最後の思い出となって
しまうのですが、おどってみせるほど元気なおじいちゃんと出会えた
ことは幸いだっといえるかもしれません。
死が扱われているものの、感傷的な方向へ流れずに、子どもが
人生を歩んでいくときに乗り越えていく通過点として終えています。
それはそれで良いのですが、やや淡白にも感じられました。
現実には、この後で葬儀や親族の悲しみと直面することになる
のですから…
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