おおかみとキャベツばたけ
2006/05/21 Sun 23:19
![]() | おおかみとキャベツばたけ (2006/05) ひだ きょうこ 商品詳細を見る |
意外性にあふれた作品
オオカミが主役の絵本がまたまた登場しました。ほんと最近ふえてきましたね。
男の立場としては共感しやすい動物だし、作り手も男性が多いだけに、
女性のひださんの描くオオカミという点で興味をひかれました。
かわいい動物が主役の絵本は、初めの数ページをみればその後の展開も
ほとんど予想がつくのですが、この作品はそうはいきませんでしたネ。ハハッ。
読者は多くの意外性にであうことでしょう。
【タイトルと表紙=オオカミとキャベツを作った者とが関係するのか?】
ハズれた。キャベツ畑の持ち主は登場しません。
【本文見開きの角が全部丸くカットされている=仕掛け絵本だったのか?】
ハズれた。カットを利用した仕掛けはありません。
【オオカミは光り輝く蝶に出会いウットリする=蝶との切ないロマンスか?】
ハズれた。ハンカチを準備する必要はありません。
【中盤で思いがけない物が登場=やっぱり仕掛けあるのか?】
ハズれた。でもブルーノ・ムナーリ的な演出はおもしろかった。
こうなってくると、後は作者のなすがまま。あまり深く考えないほうがいいでしょう。
読み終えてみれば、この話しはオオカミを出す必然性が弱いように思いました。
例えば、キツネでもイノシシでも成り立ちます。
一つ、誤植を発見。「とびら」が「どびら」になってました。
次版で修正されるでしょうから、初版本は価値がでるかもしれない。
などとレビューするボクは、ひねくれた奴だなあと自分でも思います。
ちなみにオオカミには、かなり共感するタイプです。
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